母と野草とネギ
母は枯れそうな野草を拾ってきては庭で育てます。
夕食用に買ったネギの使わなかった部分も庭で育てます。
草を「この子たち」と呼びます。
野良猫も「この人たち」と呼びます。
特に楽しそうにしているわけでもありません。
処置を施しながら「駄目なら駄目」と小さく呟きます。
手の届く距離にある生命と暮らし
その終わりを静かに見つめます。

著者のShinozaki Koukiさんにメッセージを送る
メッセージを送る
著者の方だけが読めます