【最終話】ググレンジャーここに誕生!

前話: 【第6話】ググレンジャー誕生秘話~サラリーマン、殻を破る~


初夏のググレンジャー初顔合わせ

意外にもググレンジャーというサイトを作るとイエローと決めてからスムーズに5人集まり、すぐにでも動き出せる体制が整った。その間、一ヶ月ほどだった。


参加メンバーが決まったということで、メンバー全員が一同に集まりググレンジャー結成記念&決起集会という名目で居酒屋にて飲み会をやることにした。


そしてその決起集会にピンクが今後のググレンジャーに欠かせない存在になるだろうという男、ブラックを連れてくるということだった。ブラックに関してはピンク以外初対面になる。果たしてどんな男が来るのだろうか…


各色のTシャツで登場!?

この決起集会での幹事を担当しているブルーが待ち合わせ時間よりも15分程早く到着し、みんなの到着を緊張の面持ちで待ちわびていた。


ブルー:『今日初対面の人がたくさん来るな…やばい緊張する…』


ブルーは緊張のせいか、いつもよりひとりごとが多くなり夏なのに少し震えている…その時、ピンクとブラックが到着した。


ピンク:『おっ、ブルーさん早いっすね。お久しぶりでーす!』

ブラック:『初めまして、ブラックです。』

ブルー:『ピンクさんお久しぶりです。ブラックさん初めまして、ブルーです。』

ピンク:『あれ?ブルーさんのTシャツ”白”じゃないですか~?ブルーじゃないんですか?』

ブルー:『ええ!!そんなお二人はピンクとブラックのTシャツじゃないですか!?まさか狙って?』

ピンク:『もちろんすよ~』

ブルー:『まさか他のみんなはそこまで考えてないですよね~』


その5分後、グリーンがグリーンのTシャツを来て現れた。


グリーン:『お疲れさまです!グリーンです、初めまして!』

ブルー:『あ、グリーン着てる!』

ピンク:『これでみんな自分色の服で来たらブルーだけ罰ゲームすね!』

ブルー:『マジですね、そうなりますね。』


そして、イエローが本当にイエローのシャツを来て現れた。


イエロー:『おつかれっす!』

ブルー:『ホントに狙ってイエローの服着て来ました?』

イエロー:『当たり前だろうが!ブルーなんでブルーじゃないんだよ!』

ブルー:『いや、まさか服の色まで考えてなかったですよ~ただレッドが赤い服着て来たら罰ゲームやります!』


レッドはググレンジャーのリーダー的存在だ。みんな打ち合わせをしていないのに自分色の服を着てきている。レッドはもちろん赤い服を着てくるだろう、そしてブルーが何かしらの罰ゲームを受けることになるのだろう…みんなそう思っていた。


レッド:『すんませ~ん、遅くなりました!あれ?…なんすかその顔?遅刻してすみませんでしたm(__)m』


みんなが怒っているのはそこではない、ブルーに引き続きレッドまで”白”のシャツを着ている。


イエロー:『おいおい!お前はホワイトか!』

レッド:『は?』

ブルー:『ブルーとレッド以外”自分色”の服で来てるんですよ。』

レッド:『あったしかに!』

ピンク:『あとで2人罰ゲームっすね!』

レッド・ブルー:『は~い』



そうです、私がモンロー・サブエボです

通常レンジャーは3人もしくは5人体制だ。6人のレンジャーだと並びが悪い。せっかくブラックがいるんだったら敵役がいたほうがよりググレンジャーが引き立つ、しかも敵役がいたほうが面白いという理由とブラックのコスチュームが”ショッカー風”のものしかないということで、ブラックはググレンジャーではなく敵役として参加してもらうことになった。


ブラック:『えっ、俺ググレンジャーじゃないんですか?敵?』

ピンク:『敵役おいしいやないか~』

ブラック:『そうっすか?』

レッド:『ブラックのコスチュームこれだから』


レッドがブラックのコスチュームをおもむろにバッグから取り出した。


ブラック:『ええ!!みんな完全に顔隠れてるのに、俺だけ半分顔出てるじゃないですか!しかもショッカー!?』

ブルー:『あっそうだ!ブラックなんですけど名前考えてきましたから。』

ブラック:『◯◯ブラックなんですか?』

ブルー:『モンロー・サブエボです。』

ブラック:『さぶえぼ?』

ブルー:『そうです、サブエボです。ググレンジャーは◯◯レッドとか◯◯ブルーですけど、敵なのに◯◯ブラックは面白くないじゃないですか。』

ブラック:『”さぶえぼ”ってどういう意味ですか?』

ブルー:『意味ですか?特にないです、思いつきです。』

サブエボ:『モンロー・サブエボですか…あんまりしっくりこないですね。』

ブルー:『すぐに慣れますよ。たぶん…』


サブエボは当初モンロー・サブエボという名前に多少の拒否反応を起こしていたが、今現在この上ない愛着が湧いているようだ。



いざググレンジャー始動!

レッド:『いや~皆さん、よくお集まりいただきました!本日はググレンジャーの初顔合わせということですが、このメンバーでググレンジャーをやっていくことになりましたので皆さんよろしくお願いします!』

全員:『よろしくお願いしま~す!』


酒のせいもあるが30才オーバーのおっさん達が、みんなからくだらないと言われてしまうだろうバカバカしい企画をやれることに高揚感を覚えながら乾杯をした。


レッド:『いや~みんなバカだね~30超えてこんなバカバカしいことに参加するなんて、みんな普通に働いてて忙しいだろうに…』

ピンク:『ググレンジャーいいじゃないですか~こんなおもしろそうなこと、この歳になってなかなか出来るもんじゃないですよ~』

イエロー:『だね、とにかく自分たちがおもしろいと思えることをやっていこう!』

グリーン:『そうですね!』

サブエボ:『なんか楽しそうですけど、俺サブエボって…しかも顔出てるんですけど…』


サブエボはこの時ピンク以外のメンバーが初対面ということもあり、最初から本格的に参加することは考えておらず、裏方で参加することになるだろうと考えていたので他のメンバーとは違いあまり気持ちが乗っていなかった。


レッド:『サブエボもさ、もう覚悟決めようぜ!みんなやるって言ってるんだから!』

サブエボ:『そうっすね、みんなでやるんなら大丈夫です!』

レッド:『じゃみんな手出して!』


全員がテーブルの中心で手を重ね気合を入れる。


レッド:『ググレンジャー、ファイトーーー!』

全員:『おっ、おーーー!』

グリーン:『なんか昔のバレー選手みたいな掛け声でしたね…』


全員の掛け声とともに、チームググレンジャーが誕生した。


ここに集まった6名はもちろん俳優や芸人などではなく、これまで撮影なども行ったことがない全くの素人集団だ。実際ちゃんとした動画を撮影できるのか一抹の不安を抱えながら、2013年11月11日のググレンジャーサイトオープンに向け、ググレンジャーの記念すべき最初で最大の難企画


世界一臭い缶詰、シュールストレミングを美味しく食べることが出来るのか!?


の撮影に挑むことになるのであった。


ググレンジャー誕生秘話 完。


著者のうぇぶ戦隊 ググレンジャーさんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。