高校生で脊髄損傷になって、軌道修正した夫の人生 後日談
昇進
夫についての文章を、たくさんの方に読んでいただき大変驚いています。目を通してくださった全てのかたにお礼申し上げます。ありがとうございます。
今回のストーリは、わざわざご報告することでもないのは分かっているのですが、「このタイミングで!?」と思ったので書かせていただこうかと思います。
4月1日付けで、夫が3階級すっ飛ばして昇進いたしました。先月の中旬頃に上司から伝えられて、そしてその夜、帰宅してから私にも話してくれました。入社してからずっと平で、でも、それなりに昇給などはあったので、評価はされているんだろうね、なんて話はしていましたけど。給料は多少増えたところで、平は平なので、夫もこの先のことを少し考えていたりしていたらしいのです。勉強を始めて、資格などを取って、起業でもするかなーとか、そんなことを考えていたようです。
そんなときに、上司から昇進の話が来たのだとか。その話を聞いた私は、「それって、もしかして私のこと試してるの??」と返してしまいました。夫も今日の今日まで、本当は冗談なんじゃないかと、ちょっと疑っていたみたいです(^^;;
今日会社から帰ってきて「本当に昇進しちゃったー」と。部下になる人たちは、みんな年上らしいのでやりにくさもありそうですし、大変なのはこれからでしょうが、やってきたことが評価されたと、素直に喜んでいいのかな、とも思っています。
昇進の話をもらって、半信半疑ながらも「(障害者だからっていう)差別とかないんだなーって、思ったよね」と、しみじみ言っていた夫の言葉が印象に残っています。世の中には、ハンディを持ちながらも優秀な方はたくさんいらっしゃるし、夫はたかだか企業の一社員でしかありませんけれど、でも、車いすに乗っていることによる偏見などを持たれずに仕事ができる会社、上司、同僚に巡り合えたのは幸運だったんじゃないかと思います。そういうのも、その人の持つ力なのかもしれませんが。
というわけで、ご報告まで。
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