もう粉々に、音もなく堕ちていったバカ 3

去年の夏から度々大智と大麻を吸うようになった。大麻について色々詳しく聞いた。

アメリカのとある州は大麻を医療薬として扱っていること。
オランダのアムステルダムでは大麻が合法になっておりカンナビスカップという大麻の品評会があること。
そして健康被害は酒と同等ぐらいということ。

別にそんな知識などはどうでもよかった。ただ大麻を吸いたいと思うようになる。大麻を吸うと違う世界に行ける感覚になっていた。

ただまだ仕事中はよかった。
仕事に夢中になれる。

優希はいつものように朝出勤し、仕込みとホールの管理をする。予約帳を開く。予約が2組のみ。今日は暇そうだな。

営業開始から1時間経過。ご新規のお客様が2名入店し、カウンターに座った。20代後半の女性二組。

それから30分、1時間経ち予約のお客様もご来店。今日は店が暇なので予約のお客様はバイトに任せてたまに顔を覗かせる程度。
新規を常連につなげるのは優希の仕事なので、カウンターで女性2人と世間話をしていた。

女性の1人は看護師の茜。
もう1人を派遣社員の結子といった。

結子の方が飲みに行こうよー。と誘ってくる。こういう飲みの席ではよく言われるので建前トークとしか思わなかった。

ご予約のお客様の様子を見ると、落ち着いている状態だった。

『カウンターのお客さん帰ったら休憩してね』

バイトの女の子に声をかけ雑務を行っていた。

ありがとうございまーす!

バイトの女の子の声が聞こえた。
『優希さんお見送りお願いします』

優希は笑顔でお客様の元へ向かい、一緒に店を出た。
『今日は僕も楽しかったです。また来てくださいね。』

『これ....はい。よかったら連絡してね。今度飲み行こ!』

結子が番号を書いた紙を渡して来た。
少し恥ずかしそうな結子。可愛い....
優希は内心ガッツポーズした。

『僕でよかったらいつでも誘ってくださいね』

そういうと今度はムッとした表情の結子。
『本当に連絡くれるのー?この色男ー!』
酔ってんのか...どっちにしろ可愛いな...

『本当連絡しますから。気をつけて帰ってくださいね?美人のお姉さん2人なんですから。ありがとうございました。』

お互い笑顔でその場を離れた。
優希は内心ガッツポーズが止まらなかった。
店に戻ろうと店の玄関をふと見るとマスターがニヤニヤしている。
『この色男が』
一言こう言ってニヤニヤしながらマスターは店に戻っていった。

ただこの出会いが、よかったのか悪かったのか、この時の優希にはわかるはずもなかった。

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