マヨネ教で垣間見たTV番組の裏側
写真が苦手です。自意識過剰のため、モニターを通すとたまに外見がマヨ子になってしまうのです。ほどよく自然体の自分で写真にうつるのって難しい!
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さて、マヨネーズが好きな人を「マヨネーズ信者」と呼んでユルめのジョーク感覚で宗教に見立てたのがマヨネ教です。高校時代に友人間の遊びではじまったものが、大学時代にホームページ(絶賛放置中→ http://mayonnaise.jp/ )を作ったことで雑誌やテレビにとりあげられることがありました。広報部長として活発に活動していたあのころの、テレビ出演の思い出をふりかえります。
某科学っぽいバラエティ系情報番組
とある番組の被検体として「マヨネーズ断ちをして3日目」と「マヨネーズ解禁してたっぷり食べた時」の血中成分を比較するという実験に参加。当時わたしが暮らしていた江戸川区の狭いボロアパートに遠心分離機と派遣の看護師がやってきて、スタッフもろともギュウギュウ詰めでの撮影。同居のネズミ一家やゴキブリ一族が騒然としたのも、よい思い出です。
人物紹介の際、名前だけではおさまりが悪い、何か肩書をつけたい、といわれました。そのころ、仕事なし・恋人なし、ヒマだけはあったから取材協力できたのですが、「フリーター」って紹介される映像を後世に残したくない! と拒否したら、「マヨネーズが恋人 ●●さん(27)」というテロップが入れられました。寂しく凍えました。
海外事情を紹介する韓国の番組
「日本にはマヨラーという人種が存在する!」的な取材をうけたこともありました。友達と自宅で食事するとき、マヨネーズをたっぷりつけている様子を撮影。韓国での放送後にVTRを送るといいつつ送ってくれず、あのスタッフは嘘つきだな~と思いました。
後日、翻訳スタッフの方が偶然マヨネ教のサイトを見て連絡をくれたので、番組サイトからの視聴方法を教えてもらいました。録画して残せないまま番組サイトでの掲載が終わってしまったのですが、一度でも見ることができてよかったです。ボロアパートの外観は映さないようにと何度も念押ししていたにも関わらず、ばっちり出ていました。ほんとあのスタッフは嘘つきだな~と思いました。
某ジャニ系真夜中のドキュメンタリー番組
いまをときめくアイドルグループのひとりで、今はニュースキャスターもしている人が取材にきてくれたこともありました。事前にサインや写真撮影は禁止といわれてジャニーズのアイドルがくるんや! と実感したものです。こぎれいなアパートに引っ越しておいてよかったと思いました。
その日は、スイカやドラ焼きなど、ちょっとありえないものにマヨネーズをかけて食べてみる集会ということで、友人たちに集まってもらっての撮影。試食したアイドルが即退席して流しに吐いたのですが、当時貧乏だった私は吐かれたものをみて「ファンに売れんやろか」とうっすら思ってしまったのでした。
ヤラセとは言いません、演出です。演出。
主に制作スタッフから要求があり、ときに内から湧き出るサービス精神で、実際はこんなことやらない言わないというようなことを、ずいぶんやったり言ったりしました。どの番組でも多かれ多かれ、それはありました。
たとえば、事前に取材依頼を受けて打ち合わせしてから偶然スタッフと知り合った場面を撮影したり、日をかえたことにするため服を着替えたり、隠しカメラをしかけている体で行動観察されてるけど実はカメラ位置を知ってて見ないフリしてたり、というのは実際に体験しました。(隠しカメラの演出は2番組でやったけど、どっちもカットされてた。)
一緒に出演した友人から「テレビって信じられへんな」と言われました。私自身、バラエティ番組は「だいたいが演出だろうな」と思ってみるようになりました。
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いまでは私もすっかり丸くなりました。マヨラーとして取材を受けることもなくなり、節度あるマヨネーズ利用をこころがける一マヨリストとして静かな余生を送っています。
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