風吹けば旅(セブ)

「何で英語の勉強したいの?」

セブの語学学校、1限目の自己紹介後の先生の質問。

自己紹介が苦手だ。あの居心地の悪さが嫌いだし、何を言えばいいのか分からない。

なので、村上春樹が小説でぼくに言わせていた、客観的な事項、年齢、出身地、趣味等を言う事にしている。世間的には、自分に興味をもってもらう為に、ひと笑い、いただく事を言うのがベターだとは分かっているけど難しい。 


自己紹介が終わって油断してたら、直後の質問。「何で?」か〜。

別に何かをする時に理由なんてないんだよな。強いていえば優一のせいだし。


「トモ。仕事辞めてどうすんの?」

「とりあえず、東南アジアでゆっくりしたいよ。安いらしいし。行った事ないし。2〜3ヶ月はだらだらしてたいね。そういえば、悠一、セブ行ってたよね。どんな感じ?フィリピーナ働き者っていうじゃん。女の子とか全体的に」

「いい加減に年考えなよ。もう35なんだから、将来の事とかさ。新しい仕事探すとかあるでしょ」

「もう、どうせ終わってますから。あと、まだ34です。それに、ちょっとくらい旅行に行ったくらいで変わらんし、すでに、心に旅の風が吹きはじめてるから」

「それ、悪い病気だよ。すぐに旅にでたがるのも、上手い事いいたがるのも。分かったよ、トモ。俺が行ってたセブの語学学校行って来な。連絡先知ってる先生いるから、どうせだったら英語の勉強してきなよ。日本だと英語の勉強する気しないけど、英語環境なら勉強するんでしょ?」


その後、悠一が留学プランをまとめ、値段交渉をして相場より安い料金で留学することに。


「何で、英語を、話したいの?」

あぁ先生ごめん。聞き取れてるよ。えーと、ね。と考えていると先生話しだした。

「俺は金の為に英語を勉強している。英語を話せると給料がいいし、日本や韓国のような賃金が高い国で働けるチャンスもあるから」

なるほどね〜実質的だな。「俺も」とのっかとこう。


ふ〜。何とかこなしたな。なんかメンドクサイな。別に英語教えてくれればいいから。自己紹介とか英語を学ぶ理由とかどうでもいいし。つか、そういうの喋りたくても英語喋れないし。


2限目の授業に行くと、またもや自己紹介からだ。自己紹介が終わると先生から、

「何で英語の勉強したいの?」

やれやれ。これが後、五回続くのか?もう、どうしよ。何かいい返し考えないと。そうだ、

「I'm not popular in Japan. so, looking for girlfriend in the world」


お、うけた。「ha,haha〜」言ってる。めちゃうけてんじゃん。これでいこう。

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