アメリカの空から飛び降りることを選んだ娘

マム、玄関に母の日のパッケージが届いているよ。

と一番下の娘が、バイト先から帰ってきて、私に言った。私はボストンにいる長女がバッグを送ってくれるといっていたので、いそいそと階段を下りて玄関に行ったら、外にだれかたっていた。UPSの人かなと思ってそーっとドアをあけたら、Navy Academyにいっている真ん中の娘が花束を持ってたっていた。

「Happy Mother's Day」ということばをききながら、「なんで、どうしてここにいるの?」と訳が分からない私は混乱したが、娘にクリスマス以来あっていなかったので、うれしかった。たまたま休みが6日間あったので、Motehr's Dayと息子の大学の卒業式が同じ日だったので、かえって来てくれたそうだ。私以外の家族はみんな知っていて、私に黙っていて、驚かしてくれたわけだ。

私は家族がみんなそろったことがうれしくて、あれもこれもと料理を作っては無理やり食べさせていた。典型的な日本のお母さんである。

しばらくして、夏休みの訓練は何を選んだのかと、彼女に恐る恐る聞いてみた。夫は君は知らないほうがいいといっていたので、きっと何かとんでもないものを彼女のことだから選んだに違いない。

彼女も私に言うのをためらっていた。心臓に悪いので、まず最初は恐る恐るどこにいくのかをきいた。

私「どこで訓練をやるの?」

次女「ジョージア」

それだけで私の心臓は早くなった。やっぱりなんか怖いことをやるんだな。

私「何の訓練をえらんだの?」

次女「ママ、本当に知りたいの。あまりママに言いたくないんだけど。」

やっぱり聞かないでおこうかな、いややっぱり一応知っておきたい、親だもの。

私「大丈夫だから、言ってよ。」

次女「パラシュート訓練3週間。女の子の希望者は私だけみたい。重い石を背負って走るテストに受か   ったから。」

パラシュート部隊の訓練と聞いただけで、私はもう心臓がとまりそうになった。なんでまた、そんな激しいことばかりを選ぶの、この子は。男の子でも、夜、空から飛び降りることがこわくて、途中でやめる子がいるそうだ。ネイビーシールズに選ばれた特殊部隊の人たちと一緒に訓練をうけるらしい。

「すごい楽しみなの。」と彼女はケロッとしていう。

やっぱり聞かなければよかったかもしれない。なんでこんなに冒険好きなの。私の血筋では絶対ない。私は自慢ではないが、雨の中を車で運転するのもこわいひとだから。ましては、高いところは大嫌いである。

空から一日に何回も飛び降りるなんて、まったく何を考えているのか。一瞬、飛行機から飛び降りる彼女の姿が見えた。

「背骨を傷めないように、からだにきをつけなさいよ。」と私。

「わかってるよ、心配しないでね。」と次女。

心配しないわけないでしょ。今年のなつも無事を祈り続ける3週間が始まると覚悟しなければ。母親とはいつまでたっても楽にならないものだと最近きがついた。

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