高校中退したら無茶苦茶になった話 4

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友希『仕事探してるの?』

『うん。何かしなきゃな』

友希『そっか。いいところ見つかればいいね』

『あっ!ここ電話してみる!』

見つけたのは営業職だった。

月給40万以上可能!
未経験者大歓迎!年齢学歴不問!

僕はその謳い文句を見て胸が高鳴っていた。

電話してみると、明日面接に
きてくれとのことだった。

僕はこの時自立したいと思っていた。
ちゃんと稼いで自分でアパート借りて
自分の手で生活がしたいと強く望んでいた。

この現状があるからだけじゃない。
家出して、もう帰らないと決めた以上
ちゃんと自分の足で立つということに
一種の憧れを感じていた。

3人ともご飯を食べ終わった。

美咲が口を開く。

美咲『お金貯金してたの?』

『うん親が。』

友希『いくらあるの?』

『30万』

美咲 友希『すごーい!当分困らないね!』

『う、うん。そうだね。』

インターホンが鳴る。
あの男がきた。

美咲『お疲れ様ですって挨拶してね』

そう僕に行って鍵を開け、男は入ってきた。

『お疲れ様です』

男『おう』

美咲『ご飯食べた?』

男『兄貴と食べてきた。いらんで飯』

美咲『そっか』

このアパートはワンルームで、
ロフトがある。

男と美咲はロフトに上がった。

男が美咲の身体を触っているのが
見なくてもわかった。

ゲスいなおい......

そう思っていると男が口を開く。

男『これからどうするつもりや』

『仕事して、お金が貯まったら出て行こうと思います。いつまでも迷惑かけるわけにはいかないので』

男『そうか。給料貰ったら金入れろ』

『はい。わかりました。』

30万持っていることは言えなかった。
悪い予感しかしなかった。

携帯が鳴る。男の携帯だ。

『お疲れ様です。はい。わかりましたすぐ行きます。』

電話を切った

男『美咲も友希も行くで。お前はここにおれや』

『は、はい...』

友希『ゆっくり休んでててね』

『うん。』

美咲『接待しに行くだけだから心配しないで』

そう悲しそうに苦笑いして、
男と美咲と友希は出て行った。

接待ってなんだ?....
酒の席で話し相手するのか?....

もう意味がわからなかった。

友希も、美咲も、もう俺が知ってる
2人じゃないんだろうなと思い、
横になりボーッとしていた。

俺、友希のこと好きなのか?

もう1度自問自答してみる。

もう冷めてるよな.....

テレビをつけようとテーブルの上の
リモコンを取ろうとした時、
友希が携帯を忘れていることに気付いた。

僕は迷っていた。

友希と美咲が今どんな現状に
置かれているのか。

あのヤクザと2人の関係は一体なんなのか。

僕はここにいたら危ないんじゃないかと思っていた。

美咲の携帯を開く。

受信ボックスから受信メールを見る。

11:24  Re:Re はるか
そうムッチャキモかった!
車の中でヤクザ4人にヤられたし!

は?え?
レイプされたのか?.....
あいつヤクザにレイプされたからって
黙ってんのか?.....

接待ってセックスのことじゃねーのかよ....

ただ僕には友希をどうにかしてあげなきゃ
という気持ちは湧いてこなかった。

12:01 はやと
彼氏家に住ませてあげてもいい?

あの男、はやとって言うのか....

18:13 Re はやと
30万もってきてるよ彼氏

嫌な予感がする。

19:05 Re:Re
彼氏をどうやって金にするの?
上手く行けばいいけど...


開いた口が塞がらない。

僕はそっと携帯を閉じたー

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