中型2輪免許を取った2日後に、何故か鈴鹿サーキットを走らされチビリそうになった話

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教官他、全員、フル加速。




(ヘルメット内音声)
マジでーー!
(ヘルメット内音声)
怖ぇーーよーー!





とにかく前のバイクに付いて行くのですが、

時速100キロ以上でカーブを曲って行く。

100キロ以上出ているにも関わらず、僕は教習所で習った通りに、

「カーブ前ではシフトダウン」してしまい、

ヴァヴォーーンと、エンジンがぶっ壊れそうな音を出してます。

シフトロック!!※


し、死ぬ・・・(頭の中のイメージです)


※エンジンの回転数が高いのに、さらに低いギアにシフトすることで、

超強力エンジンブレーキでタイヤがロックすること。



どノーマル400CCなんだから、ずっと6速で走れるっての。


そんなことは、今だから分かる訳で、あの時はほぼパニック(笑)


すると、なんと前のバイクが転倒!

コースアウトして芝生の上を横滑りして行くじゃないですか!




(ヘルメット内音声)
えぇぇぇーーーーーーーーーー!!!

イヤイヤイヤイヤ!!

先生ー!先生ーー!

誰かコケてますよ!もっとゆっくりーーー

ゆっくり走りましょうよぉーーー(泣)





長い一日が終わり、

僕は、教官にそっと告白しました。



可哀想な僕
あの、実は僕免許取って3日目で、まだ公道すら走ったこと無いペーパーくんなんですが、明日大丈夫でしょうか?(泣)


その時の教官の方の表情を、忘れることは出来ません。


驚愕と憐れみと、何しに来たの?が混じった顔で、



教官
だ、大丈夫ですよ。
・・・何かあったら言って下さい。





大丈夫じゃないんだと、0.5秒で悟りました。



次の日は駐車場にパイロンを100個くらい置き、

その間を縫うように走る、スラローム走行です。

よく、白バイの練習風景をテレビで見ると思いますが、

アレです。


コレです。



もう、バイクのステップが磨り減って無くなるんじゃないか?

と思うほど、皆さん火花を散らしながら、

ベタベタバイクを寝かせて走るんです。


(おかしい・・・あきらかに、慣れてるだろコイツら)あ、この人達(汗)


後で聞いたところ、やはり数回目のリピーターさんなんですよ、みんな。


ライセンス取らなくてもサーキット走れるんで、

この講習会はかなり人気があって、中々予約が取れないらしいのです。

このコースに僕をねじ込むのに、

コネを使ったと言っていた親父は、すげーなと思いました。



その後もまた、サーキットを走って死にかけたり、

トライアルのバイクで山を走って死にかけたり、

時速100キロからの急制動で死にかけたり、


お陰様で、いっぱい死にかけました。


でもまあ終わってみると、とても楽しくて有意義な時間を過ごせたなと思ってます。

2日目には多少余裕もできて、サーキットの醍醐味も味わいました。


今は無きダンロップブリッジも見上げながら走ったし、

裏のストレートは、ホントに山の中みたいでした。

逆バンクはツーリングスピードで走ってたのでわかりませんww

130Rはここを200キロ以上で走るのかと思うと背筋が凍りそうでした。

ヘアピンは僕は時速30キロで曲がるのが限界。レーサーは60キロ。

シケインの狭さは尋常じゃない。

メインスタンド前のストレートでは、手を振りたくなる衝動を抑えるのに必死でした。



スゲー、よく覚えてるもんだわ(笑)





そして、やっとバイクを買い、

初めて公道を走りました。




怖すぎる。




公道が怖くて仕方がない。まず道の汚さ。

砂利やゴミで簡単にタイヤが滑る。

空き缶とか、道の陥没とか、マジで命取りだから。

雨の日の横断歩道なんてバイク乗りには殺人歩道です。

当たり前ですが、道の上に歩行者がいる、対向車はいる。

自分の運転を過信してる人も多い。




公道って、なんて走りにくいんだ!




公道の第一印象です。

以来、僕はいつも公道は、

「危険だらけで、ルールの無い、無法地帯」

だと思って走ってます。


これは、さすがに言い過ぎですが、

そう思って走ることで、まず自分の身を守る。

マシンコントロールは命がけで訓練したので、とっさの時に焦らない。

余裕が出来るので、周りが見えて危険察知が早くなる。


この25年間、クルマでも、バイクでも、

今こうして無事故で居られるのは親父のお陰です。

このお礼を言う前に他界してるので、ここで言っとこかな(笑)


あんたは間違って無かったよ。

あの時、サーキットを走らせてくれてありがとう。


自分の子供にも、同じような教え方が出来ればいいな。




あとがき

今回も、最後まで読んで頂きありがとうございました。


「バイクは人間がバランスを取ってやらないと、走れない機械なんだ。

だから、なんか人間臭くて好きなんだよ」


当時、一緒に受講した一人のおじさんの言葉です。

かっこいいでしょ。

バイクは危険な乗り物でも、悪い乗り物でもない。

乗り手が手を貸してやる機械(マシン)なんです。


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