最良の薬

うつ病による体調は人それぞれ。治し方も人により違うかもしれない。僕の場合、最良の薬は〈仕事〉だった。


うつ病に関する本を今まで散々読んだけど、これだ!って思える治療法は無かった。薬も色々試したが、自分の場合はどれも効かなかった(むしろ症状悪化)。そんなこんなで今も寛解はしていないし、既にうつ状態陥ってから12年経っている。

今は一社会人として普通に働いている。今の生活に満足しているわけでは全くないが、それでも普通に毎日暮らしていることは奇跡みたいなもんだ。なんせ数年前は寝たきり廃人だったんだから。


一応普通に働けるまで復活したけど、それまでの数年間、自分が実践してきたこと。


寝たきり廃人時代。

ひたすら寝る。週に一、二回、身体が動く時に単発バイト。ボロボロアパートでのギリギリ生活。希死念慮が酷くてかなり危なかった時期。未遂を何度したか、覚えていない。希死念慮が、24時間続く日も多かったので、本当に苦しかった。睡眠薬か安定剤に頼り、寝逃げしていた。なんとかやり過ごす日々だった。


ようやく働けるようになってからの時期。休みの日は寝るだけ。運動は本当に調子の良い日だけ。あとは好きな食べ物を食べて、好きなものを観て寝るだけ。安定剤と抗うつ剤と睡眠導入剤を駆使して乗り切っていた。

とある時期に抗うつ剤を飲むことに嫌気が差す。躁転する上その後に来る絶望感が半端なく辛かったので、抗うつ剤を止めることにした。代わりに、躁転を抑える薬を選択。だが、かなりレアなケースらしいが、禁忌症状が出てしまい、止めざるをえなかった。その後も医者には薬を出され続けたが、もう薬に惑わされるのは懲り懲りだったので、自分の判断で薬を止めてしまった。まずは抗うつ剤を止め、そして睡眠導入剤も安定剤も止めた。実に7年くらい飲み続けていたものを全て止めたのだから、一体どうなるものかとも思ったが、これが予想外に良い結果を生んだ。


以来、薬は一切飲んでいない。全て止めてもう2年半になるが、飲んでいた時期より断然マシ。



自分にとっての最良の薬は、結局何だったのか。抗うつ剤でも安定剤でもなかったのは確かだ。やっぱり働くことこそが最良の薬だったと思う。バイトでも何でもいいから、やはり働かないと鬱から脱出は出来ない。無理は禁物なんだけど、ちょっとだけ勇気を振り絞る必要はあると思う。本当に無理は禁物だけど。社会との関わりの中でしか、結局は鬱は治せない。ベッドの上で考えているだけでは治らない。


ああ、

鬱にならなければ、もっと順調に人生を歩んでいただろう。鬱になったせいで、たくさんの回り道をした。仕事も色々な種類のものを経験した。こんなはずじゃなかった、順調な自分ならば今頃どんな風になっていたんだろう、と考えると、かなり辛かった。それを考えると死にたくなった、それでも現実の自分でも幾つかの職場では結果を出すことが出来た。そういう経験こそ浮上のきっかけであり、だから今も生きている。



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