24歳ニートの僕が、謎にインドネシアに行って社長になるまでの話。後編

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前話: 24歳ニートの僕が、謎にインドネシアに行って社長になるまでの話。前編

一度、日本に帰ることにしよう。

今考えても、あの時はそうするしかなかったと思う。


再びこの地に戻ってくると決意し、飛行機へ乗った。

せっかく大変な思いをして社長になったのに、再びニートに逆戻り。

しかも今回は貯金なし。




今更インドネシアに戻って、一体何ができるんだろう。

このまま日本で就職して、平凡な家庭を築いて、ごくごく普通の生活を送るのも良悪くないんじゃないか?


1カ月も日本に居ると、そんなことを考えるようになった。



マイナス思考のオンパレードで頭の中がぐちゃぐちゃだった。


こうなった時は、白いキャンパスに悩みを書きなぐるのがお決まり。


今回出てきた自分への問いは3つ。



・今の自分にどのくらいの価値があるのか?

・今の自分で就職できるのだろうか?

・就職したらいくら稼げるのだろうか?



僕は自分にどのくらいの価値があるのかを知るために、就職活動をしてみた。

結果は6社受けて3社内定。



85社以上受けてやっと2社通った新卒のときよりも、圧倒的に内定率が高かった。

年収600万や750万など、それなりの高収入も見込めた。

インドネシアに駐在させてくれる企業もあって、正直ちょっと就職しても良いかな?と思った。



ただ、面接を受けた企業の社長さんに

君はどこにも就職しないで自分で起業した方がいいよ。お金が必要なら、いつでも言って。


と言われ、もう一度自分の可能性を信じてあげようと思った。


それになんとしても、アントンくんに恩返しをしなければならない。




「30歳までに形にならなかったら、日本で就職する」ことを条件にインドネシアに再挑戦することになった。



まだ僕を拾ってくれる企業はたくさんある。僕には価値がある、大丈夫。

そう思えることは、大きな自信になった。



決意は固まったもののお金が全く無かったので、日雇いの派遣やら知人の手伝いやらでお金を貯めた。



親には心配かけたくなかったので「暇だからバイトでもするわ」なんて言ってたけど、インドネシアに行く飛行機代すらもない状況だった。

お金ないんだろうな、と気がついていただろうに、何も言わず、毎日美味しいご飯を作ってくれたことは今でも感謝している。




そして2013年4月。

ちょっとの貯金と期待と希望と覚悟を持って、再びインドネシアへ。



■ただいま、ジャカルタ。ニート生活もといアイディア探しと営業代行の日々

 

空港にはアントンくんが迎えに来てくれていた。


お言葉に甘えて一緒に住ませてもらい、一人っ子だった僕は兄弟ができたみたいで楽しかった。

アントンくんのママにいたっては「日本人の養子をもらっちゃったの。」なんて言いふらしていて、みんながみんな、ものすごく温かかった。




ジャカルタに戻ってきた僕は、もう何度目か分からないニート生活でひたすらに起業のアイディア探し。


早くやりたいからって、絶対焦っちゃだめだ。同じ失敗を繰り返さないようにゆっくり決めよう。



同じ失敗とは、


・出資のされ方

・共同経営の仕方


この2点に関してだ。




前回の経験から、痛いほど勉強になった。事業をする時のお金の受け取り方は、


・出資を受ける

・融資

・借り入れる

・もらう


という4パターンが考えられるけど、僕はどのパターンが良いのだろう?

間違いなく「もらう」が良いけど、これはムリだ。でも、借金は怖い。



そしてまたもや鉛筆と白い紙で一人会議。



僕の決めた条件は、小資本でも良いから全額自分でやること。

もしくは、人間的にも素敵で僕が希望している条件でOKしてくださる方からのみ出資を受けること。

いくらお金がたくさんあっても、どんなに良いことを言われても、僕が希望している条件に合わない場合は断る。


何もない状態で自分から投資家を探しても足元を見られるだけだから、まずは自分でやる方向で稼ごう!!





そうと決まれば、可能な限り稼がねば。


アントンくんママが内装会社を経営していたので、

日系企業に絞って、営業代行をさせてもらえないか?とお願いをした。


完全歩合制で良いので自由にやりたいと伝えると、あっさりOK。


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