新品のスポンジが泥水を吸ったらしい。―純粋だった少女が恋愛と酒とセックスで変わっていくお話―

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ーーーこれは限りなく事実に近い、美大出身のとある女性の物語です。

「恥の多い生涯を送って来ました。」――太宰治、『人間失格』より

美大進学を志してから現在に至るまで、人生に迷い、酒に溺れ、ダメ男と出会っては4回も婚約破棄をした女性がいる。

今から5年前、「彼氏いない歴」と「年齢」がイコールだった、21歳当時の、美大生だったその女性。

彼女は身持ちが固かったわけではなく、高校生時代は作品制作や美術史の勉強ばかりしていたので、単純に男性に興味がなかった。白状するとただ単にモテなかった。

大人しくしていれば、順風満帆…いや、美大進学を志した時点である程度は波乱の人生が確約されたようなものだが、しかし、真面目で大人しいだけが取り柄だった彼女が、なぜ、2014年現在、場末のスナックのママのような、一人で安酒をかっくらっては涙を流し椎名林檎の歌を熱唱するようなイメージが付きまとうようになってしまったのか?


ここでは、虚構と現実の狭間の、限りなく現実に近い部分についての話をしよう。


■破壊への助走。芸術って難しい。

処女喪失とは、言うまでもなく「一回しか経験し得ないもの」である。


喜びに満ちあふれたもの、悲しみの末に遂げられたもの、憎悪による衝動的なもの…


その「経験」は、個人によって、無数のパターンがある。


勝手な想像ではあるが、20前後で処女の場合、一回り上くらいの男性に魅かれるパターンが多いように思う。しかし、一回り上の男性なんて、だいたい妻帯者である。つまり、処女を捧げた相手が既婚者だったパターンも、おおいに考えられる。正直、シャレにならない。

あくまでも私の知人の話であるが、お互いに愛し合い処女を捧げた相手が、突然「ごめん、俺、嫁いるんだよね」と言って音信不通になった後、どこかで嫁にバレ、ケータイに電話がかかってきてド修羅場になったその数年後、その子が就職した会社の上司が、まさかの嫁で、一日で辞職するはめになるわ社会的にヤバい状態になるわで大変だったという、「どこの昼ドラだよ」としか言えない経験の持ち主がいる。

そうならないためにも、初体験の相手は慎重に選ばなければならない。既婚者かどうかはちゃんと確認しておくべきである。もっとも、先に宣言してリスクヘッジする男性の方が多いとは思うけれど。


……話を章の冒頭に戻そう。美大に入学して半年強、あと何ヶ月かで21歳の誕生日を迎えるころの彼女は、後に記述するが、作品制作に熱中したり突然志望学科を変えたりしたためか、……いや、ただ単に非モテだったからという説もあるが、とにかく、「アレとかコレとかはシたよ!だけど、挿入はしてない!だから私は、まだ処女だもん☆」という、お前は何を言っているんだ的処女ではなく、正真正銘の処女だったのである。


処女というのは可笑しなもので、「Yahoo知恵袋」や「教えてgoo」などの質問掲示板では、「僕はまだ童貞なんですけど、どうしたら脱童貞できますか?」という質問はよく見かけるが、「私はまだ処女なんですけど、どうしたら処女喪失できますか?」という質問は、童貞のそれに比べると明らかに数が少ない。

むしろ見かけたことがない。

なぜか?答えはおそらく、脱童貞より処女喪失の方が容易だからであろう。脱童貞は風俗に行けば解決するが、成人しならなければ風俗店の利用は出来ない。成人男性になっても、素人に拘り風俗に行かない人もいる。


対して、処女の場合、「ブスでもいい!好きな女じゃなくてもいい!女なら誰でもいい!」という、「女」という「性」への需要がある。それに応えてしまえば悩みは即解決だ。さらに、未成年であっても一人のモテ男(別名ヤリチン)が多数の女性と「愛し合う」現象が、各都道府県の各中学・高校で散見されるため、その気になれば処女は簡単に喪失できるのである。


……ちなみに、「好きな女じゃなくてもいい!女なら誰でもいい!」という人が相手の場合、行為の際に女側が金銭を貰えるという暗黙の了解があるアレをしてしまうと、補導されたり退学処分になったり、後ろ指さされたりするので、注意が必要である、というか、やっちゃダメである。


20歳で処女だった彼女は、自分が処女であることについて特に関心がなかったので、誰にも「私まだ処女なんだけど…」と相談することもなく、ひたすら真面目に勉強に打ち込んでいた。


そんなある日、そう、それは大学一年の冬休みに入る直前、後に彼女が所属するゼミの教授となる人物が、授業中に発した、ある一言に、彼女は絶望した。




「エクスタシーを知らぬ者に、芸術は分からない。」




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あ、これまだ続きます

素晴らしいですね 気持ちはわかるけど
体を大事にして欲しい 必ず良い事は待っています。

まさか、この物語鳴津さんの話ですか?

嶋津 桂子

シマヅ。フリーライターです。

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