チーズと肩を並べて選択肢の一つとなるように。乳製品不使用で、サステナブルにとことんこだわったヴィーガンチーズを届けたい理由
ヴィーガン・ヨガ・サステナブルなどをテーマとしたライフスタイルを発信し、登録者数約8.8万人を有するYouTubeチャンネル「TOKYO VEG LIFE」は、2021年春、ヴィーガンチーズブランド TOKYO VEG LIFE faux-mageの立ち上げを発表しました。
TOKYO VEG LIFE faux-mageは、乳製品不使用の"ヴィーガンチーズ"というだけではなく、化学調味料・保存料無添加、グルテンフリー、大豆不使用の有機カシューナッツをベースとした発酵食品となっています。
なぜYouTubeチャンネルが、食品のプロデュースに挑戦しようと思ったのか、国内ではまだ珍しいヴィーガンチーズの開発の裏側、目指すところやビジョンについて、クリエイターである植村奈津紀からお話しします。
デジタルコンテンツのお届けから、エッセンスが詰まったモノのお届けへ
肉食女子として人生の大半を過ごし、毎日欠かさずお肉を食べていた私は、仕事や結婚など人生のこれからに悩んでいた時期に、スリランカのアーユルヴェーダリゾートを訪れ、ヨガに出会いました。
スリランカ滞在がきっかけとなりヨガの世界にのめり込んでいき、ahimsa(非暴力)というヨガの教えに従い、段階的に食事を菜食にしていきました。そして、2018年6月、YouTubeチャンネル「TOKYO VEG LIFE」を開設。その当時、菜食レシピや菜食ハウツーの情報はウェブ上でも少なく、自分が学ぶことをシェアすることで、誰かの役に立つかもしれないという思いからでした。
動物性食材を摂らないだけではなく、動物性製品を消費しないヴィーガンというライフスタイルを追求していく中で、学びの幅も広がり、同時に、チャンネルで発信する内容も、お料理から、環境に関することやマインドフルに過ごす方法などライフスタイル全般をテーマとするようになりました。
2020年6月には、夫婦で長野の山の中に家を建てて引っ越し、以来、自然との繋がりを大切にしながら生きる素晴らしさを伝えることに情熱を燃やしています。
2020年後半は初出版となったレシピ本の製作に全力を注ぎ、「おうちでヴィーガン 14日間で旅する世界一周の味」(幻冬舎)が2021年に入り晴れて出版され、私の手を離れていった時に、これまでのYouTubeで行ってきたお料理のレシピ、ライフスタイルレシピの発信という活動が、何となく一旦区切りがついた気がしました。
今までデジタルコンテンツとしてお届けしてきたものがエッセンスとして詰まった形のあるものをお届けしたい。
そんな想いがTOKYO VEG LIFE faux-mageの立ち上げに私を駆り立てたのです。
TOKYO VEG LIFE faux-mage
ここ数年で、ヴィーガンや菜食への関心の高まりが世界的に加速し、日本でも、特に東京では、ヴィーガンのカフェ・レストランはもちろん、ヴィーガンのスイーツ店、ベーカリーなど専門店も増えてきて、大手の食品会社もプラントベースの食品を開発・販売するようになりました。
その中でも、まだまだ未開拓と言えるのが、「ヴィーガンチーズ」市場。
商品は開発されていますが、保存料・化学調味料など添加物が入っていて健康にいい食べ物とは言い難く、味も、牛乳をベースとしたリアルチーズとは、「言われなくても食べたら違うものだと分かる」ものになっています。
無添加で質の高い材料だけを使った、本当の意味で体にいい、美味しいヴィーガンチーズは作れないだろうか?
そう思い、いろいろと試作を始めた結果、しっかりと発酵させ、エイジングさせることで、素晴らしく美味しい、体が喜ぶヴィーガンチーズができることが分かりました。
ワインとペアリングして楽しんだり、サンドイッチにしたり、お料理に使ったり、忘れていた「チーズがある日常」が戻って来ると、美味しいチーズがどれだけ暮らしを豊かにしてくれるかに気づきました。
そんな豊かさの欠片を、ヴィーガンの方だけではなく、乳製品にアレルギーがある方、より健康な食生活にしたいと思っている方にお届けすること。それが私の中で、新たなミッションとして芽生えました。
そうして、フランス語で「チーズ」を意味する"fromage"と「フェイク」を意味する"faux"を掛け合わせた、TOKYO VEG LIFE faux-mageが誕生しました。
世界で唯一無二のヴィーガンチーズを作る
日本ではまだまだ馴染みがないヴィーガンチーズですが、海外では、何年も前から開発が進んでいて、商品の幅も種類もとても豊富です。
私も、まずは海外のレシピを参考に試作を始めましたが、海外にあるものと同じものを作っても、輸入品と変わらない。ヴィーガン市場の開拓が進んで、商品が輸入されるようになった時に差別化できないものを作ってもしょうがないのでは?と思い始めました。
目指すは、世界に向けて発信する唯一無二の信州ブランド。
信州ならではの食材や日本の伝統食材を使い、山の中の綺麗な空気と水で作り出す、世界の中でここでしかできないヴィーガンチーズを作るという目標が、私の研究魂に火をつけ、創造力をドライブしてくれました。
例えば、海外のレシピでは、ヴィーガンチーズを固める際に、室温でも凝固しやすいココナッツオイルやカラギーナンという食品添加物を使用することが多いですが、輸入品に頼ったり、添加物を使うことには抵抗がありました。
そこで、faux-mageのレシピに採用したのが、長野県諏訪地方の伝統食品として知られる「寒天」です。特に、化学薬品などを使わずに、こだわりの製法で作られているメーカーさんの、綺麗な棒の形にならずに不揃いの寒天のみを使っています。これは、従来は廃棄処分されたり、煮溶かして再度加工されたりしていた不揃いの寒天を商品として売っていきたい、というメーカーさんの想いに共感する心と、サステナビリティを追求する心が一致して、faux-mageにとって特別な食材だと直感したからです。
また、世界に他にはないヴィーガンチーズとして、日本の食文化とは切っても切り離すことができない、麹菌を使用したfaux-mage「Koji Miracle」も開発しました。これは、カマンベールチーズやブリーなどと同じく、カビ菌を生やし表皮を覆ったもので、通常使用されるフランス地方を原産とする白カビではなく、麹菌を使用しています。
麹菌には、日本酒などを作るために使われる白色の麹菌、醤油などを作るために使われる黄緑色の麹菌、泡盛などを作るために使われる黒色の麹菌があり、それぞれの色や異なる風味を魅力として最大限に引き出した、非常に個性的な商品が完成しました。
チーズというもともと日本の食文化にはなかったものをスタート地点として、ヴィーガンという全く新しい領域にピボットすることで、メイドインジャパン、メイドイン信州であることが最大の強みとなる世界で唯一無二のヴィーガンチーズを作ることができると考えます。
サステナブルにとことんこだわる
これまで、デジタルコンテンツなど、いわゆる「無形」のものをお届けしてきたものを、食品という「有形」にシフトすることを考えた時に強く思ったのは、それがいくら素晴らしい商品だったとしても、結果的に地球を汚すものであれば作りたくないということでした。
製造では、原材料を、どうしても国内で生産していないもの以外は、国産かつなるべく自分がいる場所から近い産地のものを選ぶ。そして、製造工程の中で、ラップなど使い捨てのプラスチックは使用しない。これはお客様の目には見えないことですが、自分の生活の中でそうしていることを製造の上でも行おうと思いました。
商品のお届けについても、パッケージにプラスチックを使用しないといったことだけではなく、お届けの形を根本的なところから考え直したいと思いました。
何でも欲しいものはクリック一つで次の日にドアに届くという、現代の便利な生活では、オンラインで商品を販売し、お客様一人ひとりにお届けするサービスは、お店を持つよりコストをかけずにより多くの方にお客様となっていただくことを可能にしてくれます。そのため、通販は、小さなビジネスには一番始めやすいやり方であり、お客様を繋ぎとめるためにある意味必要不可欠なものかもしれません。
一方で、お客様一人ひとりに個別発送する方法は、パッケージングや輸送による環境への負荷が非常に大きいという問題があります。そこで、サステナブルにとことんこだわったfaux-mageのお届け方法として、商品のお届けについても、パッケージングや輸送による環境への負荷が大きい通販(お客様への個別発送)は行わず、特定の提携先店舗でお受け取りいただく「ピックアップモデル」を考案しました。
他にも、今後、faux-mageをお取り扱いいただける飲食店様と極力サステナブルなお取引ができるような仕組みなど、海外の例を調べたり、いろいろな方とディスカッションをさせていただいたり、常に新しい方法を模索しています。
サステナブルな商品作りやお届けは、答えが一つ、いつも明らかだとは思いません。総合的に判断して、一番環境への負荷が少ない方法を追求していくことを最優先にしていきます。
faux-mageが存在する日常
商品のお届けをピックアップモデルで行っていくと、faux-mageが食べたい全ての方にはお届けできません。そこで、ピックアップロケーションが近くにない方、また、経済的な理由から定期的なご購入が難しい方などに向けて、faux-mageの作り方をお教えする講座も開講しました。
商品の製造方法を公開するのは、企業秘密を公開するのと同じことと思われるかもしれません。ただ、私自身は、faux-mageの作り方に、秘密など何もないと思っています。方法ではなく、作り手により込められる想い、発酵のもととなる微生物、faux-mageを作り上げてくれる環境、それらが、TOKYO VEG LIFE faux-mageを世界で唯一無二のヴィーガンチーズにしてくれると信じています。
ヴィーガン、ヴィーガンではないに関わらず、美味しく、体が喜ぶものだから選ばれる。チーズと肩を並べて選択肢の一つとして存在するもの。
そんなfaux-mageが、より多くの方にとって存在する日常を実現すること。
大きな目標に向かって、走り出したばかりのTOKYO VEG LIFE faux-mageですが、今後の展開にご興味のある方は、是非、YouTubeやインスタグラムでフォローをいただければと思います。また、提携やコラボをご検討いただける企業様は、ご連絡をいただければ幸いです。
TOKYO VEG LIFE faux-mage
[Website] https://fauxmage.tokyoveglife.jp
[Instagram] https://www.instagram.com/tvlfauxmage/
TOKYO VEG LIFE
[Website] https://tokyoveglife.jp
[YouTube] https://www.youtube.com/tokyoveglife/
[Instagram] https://www.instagram.com/tokyoveglife/
お問合せ先
合同会社marzo
植村奈津紀
info@tokyoveglife.jp
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