「MOW(モウ)」20周年 ~手作りのような、心に染み込むアイスを届けたい~
「MOW(モウ)」は2023年で20周年!
森永乳業の「MOW(モウ)」は、2003年3月の発売時から、ずっと『乳の“コク”をベースに、素材、製法にこだわり丁寧につくったカップアイス』であることを大切にしてきました。
今でこそカップアイスの定番商品にもなった「MOW(モウ)」ですが、発売までの道のりは長く、また発売したあとにも苦難が訪れたのです。そんな「MOW(モウ)」の20年の歩みをマーケティング担当の武藤さんが振り返りました。
試作の前に、ソフトクリームの研究?!
「MOW(モウ)」が発売される前-2000年代の初頭、森永乳業は長い間カップアイスでのヒット商品を出せず、苦戦していました。
この頃、バニラアイスといえばカスタード風味が主流の時代。森永乳業もカップタイプのバニラアイスを発売していましたが、なかなか市場に定着しませんでした。
“森永乳業らしいバニラアイス”をお客さまに届けたい、そんな思いからカップタイプのバニラアイスの開発がスタートしたのです。
まずは生活者のニーズを探るべく各種調査を実施。すると、潜在的なニーズとして「もっとさっぱりしたもの」と「ミルク系」、「なめらかな食感」がキーワードとして挙がってきたことから、ソフトクリームのようななめらか食感でミルク系のアイスが求められているのではないか、と考え、乳業メーカーとしての強みを生かし、ミルクの美味しさを際立たせたアイスクリームを開発しよう、という方向性が決まりました。
一方、当時の担当者たちは「ソフトクリームの何が消費者に受けているのか?」「ソフトクリームを実際に好んで食べているのはどのような人たちなのか?」「そもそもソフトクリームの味の特徴は?」と自問自答してはみたものの答えが出てこず・・・・その答えを求めて約2ヶ月かけて都内のソフトクリーム屋さんを歩きまわり、お店の雰囲気・来店客・味の特徴・食感・後口・アイスの色、そしてミルク感の強いアイスクリームを美味しく食べきるのに最適な量はどのくらいなのかを探りました。
開発期間は2年以上。200回以上の試作を繰り返した
口に入れた瞬間にしっかりとしたコクのある豊かなミルクの風味が広がりながら、後口はすっきりしているという設計にするために、試作を繰り返す日々、開発期間は約2年、試作も200回以上行いました。その努力が実を結び、豊かな「ミルク味」とすっきりとした「後口のキレ」を持つ試作品が完成。そして、2003年3月に満を持して「MOW(モウ)」が発売となったのです。
2003年発売当時のパッケージ
「MOW(モウ)」という商品名が決定するまで
「MOW(モウ)」という名前に決まるまでも、長い道のりがありました。
バニラッテ、白生、白搾り、ミルク時間、白バニラ、M(エム)、淡雪、純白、バニラ搾り、純白牧場、ピュア・・・・等々、候補にあがったネーミング案は約300にも上ります。
その中から、「音の響きのインパクト」、「覚えやすさ」、「見た目の愛らしさ」を重視し、「ミルクのコクがしっかり味わえるアイスクリーム」という最大の特長が伝わるよう、ミルク=牛、ということで牛の鳴き声をもじって「MOW(モウ)」と名付けられました。
「MOW(モウ)」のこだわり
「MOW(モウ)」はコクのあるミルクの味わいでありながら、後口スッキリ。毎日飲むミルクのように食べ飽きないおいしさがあります。
原料には、豊かなミルクの風味を出すために「脱脂濃縮乳」「生クリーム」などを使用し、さらにミルクの香りが一口目から口の中に広がるような処方を開発しました。2005年以降は乳化剤や安定剤を使用せず、ミルクの素材を最大限に生かし、毎日でも食べてもらえるように必要な素材だけで、丁寧に作りました。これが「MOW(モウ)」ならではの「ラベルクリーン処方」※です。
※ラベルクリーン処方:素材そのものの味を一番に考え、乳化剤・安定剤を使わず、最低限の原料のみで丁寧に作る「MOW(モウ)」ならではの処方のこと。
また「MOW(モウ)」はなめらかでキメの細かいアイスを実現するために森永乳業が独自に開発した“低温急速凍結製法”を採用しています。この「低温急速凍結製法」という、一般のフリージングより急速に冷凍する製法を用いることで、氷の結晶が小さくなり、きめ細かく、なめらかな舌触りのアイスクリームになったのです。
「MOW(モウ)」のこだわったおいしさは世界的にも認められており、定番のフレーバーとして販売する「バニラ」・「宇治抹茶」は、世界的権威のあるInternational Taste Institute (国際味覚審査機構)が実施する食品や飲料の味覚と品質を国際的に評価するコンテストにおいて、 “3年連続で「優秀味覚賞」の「三ツ星」を受賞しているのです。
「MOW(モウ)」がリブランディングを決めるまで
「MOW(モウ)」は発売から順調に売り上げを伸ばし、いちごやコーヒー、チョコレートなどのフレーバーを次々に加え、2009年に発売した「クリーミーチーズ」は予想を上回る大ヒットとなりました。
しかし、売上の増加は長くは続きませんでした。2009年をピークに売り上げが減少、小売店の棚から落ち始めました。バニラアイスは競争が激しく、時代の流れと共にアイスが大人のスイーツになってきた中で、「MOW(モウ)」のかわいらしいイメージは需要にマッチしなくなってきたのです。当時の担当者は悩みながらも、「MOW(モウ)」を復活させたいと思い、リブランディングを決意しました。
ただし、「MOW(モウ)」誕生以来ずっと守り続けている「素材本来のおいしさを楽しんでいただく」という「MOW(モウ)」のコアとなる要素、-ミルクのコクにすっきりとした後味、なめらかさ、乳化剤や安定剤は使わない-。これら「MOW(モウ)」の良い部分は変えない判断をしました。
カップアイスの王道「バニラ味」で勝負に挑む
なにを変えるべきなのかー。森永乳業が当時運営していた「MOW(モウ)」ファン向け公式コミュニティ「MOW CLUB」やお客さま相談室に寄せられたご意見、消費者調査で得られた結果などから、今の時代に求められる味わいに気づき、バニラの風味を進化させる必要性があると判断しました。
そこから開発担当者が100回以上もの試作を重ね、時代にあった味わいを追求し、「口に入れた瞬間にバニラの味が広がる」濃厚な味わいの試作品が完成しました。それでももっとバニラの味を追求したい、その一心でさらなる改良を加え、バニラとミルクのバランスにこだわり、ようやく完成したのです。
新たなロゴとパッケージデザイン
パッケージも大きく進化しました。アイスが子どもだけでなく幅広い層に楽しまれるようになったことから、大人らしさを出したロゴ・デザインに一新することにしました。
リニューアル後のパッケージは、「アイスの美味しさを真正面から伝えたい」という想いから、半円形のアイスを中央に配置したシンプルなデザインにすることで、「MOW(モウ)」の新たなアイコンとなり得るデザインに刷新。店頭で目につき、手にとっていただけるようなパッケージを意識しました。
この2015年のリブランディングによって、「MOW(モウ)」は息を吹き返し、2014年と比較して売上は5割以上増加。「MOW(モウ)」のメインユーザーの30〜40代女性に加え、20〜30代の男性の購入が顕著に伸長しました。
リニューアル後の反響などを伝えるプレスリリース
2015年リブランディング後の「MOW(モウ)バニラ」
そして、2020年には「ミルクのおいしさを追求したアイス」と「厳選した素材感のある具材のマリアージュが楽しめるというコンセプトの「「MOW(モウ)」 PRIME」シリーズを開始。コロナ禍での「おうち時間」を満喫するためのプチ贅沢需要が拡大する中で、日常のちょっと贅沢なスイーツとして存在感を高めてゆきました。
MOWPRIME(モウ プライム)最新情報
そして20周年
そして2023年。「MOW(モウ)」は20周年を迎えました。
3月からはこれまでの感謝の想いを伝える20周年限定パッケージに変身しました。
20周年記念パッケージ
また、「MOW(モウ)」好きの方に「MOW(モウ)」への愛をつぶやいてもらう「♯MOWラブキャンペーン」を3月に実施。約650通もの思いのこもったメッセージをお寄せいただき、「MOW(モウ)」が多くの方に愛されていることを改めて感じました。
お客さまからの愛情たっぷりなお声に我々も思いを返したいと思い、「MOW(モウ)」に携わる社員30人が「MOWラブお返事隊」を結成。お返事隊から直筆のお手紙をお送りする取り組みを5月23日(ラブレターの日)に実施いたしました。
「MOWラブお返事隊」がお返事を書く様子
この「「MOW(モウ)」(モウ)」へのみなさまの愛と「「MOW(モウ)」(モウ)」に携わる社員の気持ちを込めたお返事を「#「MOW(モウ)」ラブへのお返事」特設ページにてご紹介しています。
MOWラブへのお返事 https://mow-ice.jp/lovecp/
これからの「MOW(モウ)」
お客さまの支えによって迎えた20周年。
『「MOW(モウ)」ってナッツとの相性がいいんです。混ぜて食べるとよりおいしくお楽しみいただけるんですよ。そこにはちみつを加えるのもオススメですね』と「MOW(モウ)」が20周年を迎える記念すべき年にマーケティングを任された武藤さんは笑顔で語ります。
『「MOW(モウ)」のこれからを託されたことは非常に重責ですが、「MOW(モウ)」を愛する皆さんの思いに寄り添いながら、これからの「MOW(モウ)」も、お子さまから大人の方まで毎日でも食べていただけるように、必要な素材だけで丁寧に作ってまいります。せわしない日々の中で、「MOW(モウ)」を食べてほっと一息ついていただければ幸いです。これからも皆さまに愛していただけるよう精進してまいります。』
これからの「MOW(モウ)」にもぜひご期待ください。
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