クラフトビールで⾼知を元気に。⾃然と⼈が集う複合施設「SOUTH HORIZON BREWING 」ができるまで
クラフトビールで⾼知を元気に。⾃然と⼈が集う「 SOUTH HORIZON BREWING 」ができるまで 「SOUTH HORIZON BREWING」は、株式会社CHOKA’S(本社︓⼤阪府⼤阪市、代表︓張 萍)が建設した⾼知県⾼知市の複合施設です。2023年7⽉15⽇にグランドオープンし、⾒学 可能な本格クラフトビール醸造所やビアレストラン、ボトルショップ、珈琲の⾃家焙煎所な どが併設され、⾼知県の新しいランドマークとなることが期待されています。
きらめく土佐湾を⼀望できるロケーションに位置する本施設。⾼知で醸造されるオリジナルのクラフトビールや、地元の⾷材を使った料理をお楽しみいただけます。本施設のオープンには、観光という観点で⾼知県の魅⼒を認知してもらうきっかけを作るとともに、少⼦⾼齢化による⼈⼝減少によって多くの課題を抱える⾼知に、産業や雇⽤を⽣み出すことで活気をもたらすというねらいがあります。そうした背景を踏まえてこのストーリーでは、「SOUTH HORIZON BREWING」発起⼈の⼀⼈である⾼知県出⾝の芝 秀⼆が、プロジェクト誕⽣の裏側とクラフトビール事業に込める想いをお伝えします。
産業と雇⽤を⽣み、⾼知の未来を明るく
「⾼知の未来を明るくしたい」。その想いが⼤きくなったのは、家族と⼀緒に実家のある⾼知に帰省した時のことでした。⾼知県で⽣まれ、これまで県外で仕事をしてきたからこそ、⾼知に帰るたび⼈⼝減少や地元の衰退を如実に感じていたのです。⾼知県の⼈⼝が減れば、当然産業にも打撃がもたらされます。
産業や経済規模の縮⼩は雇⽤の減少にもつながるため、衰退によって⾼知県内での選択肢が狭まっていくのではないかと危機感を覚えました。⾃分の育った故郷を⼦どもたちが愛し、遠くにいても「帰りたい」と思えるように。そのために、産業の振興と雇⽤の創出によって⾼知県が抱える社会問題にアプローチできる事業を興そうと決意したことが、「SOUTH HORIZON BREWING」プロジェクトを⽴ち上げるきっかけとなりました。
芝 秀⼆(「SOUTH HORIZON BREWING 」COO/最⾼執⾏責任者)
⾼知県出⾝。⼤⼿情報広告会社を経て、有⾺温泉の⽼舗ホテルに⼊社。
経営戦略室にて有⾺温泉街の再興やインバウンドの誘客に尽⼒する。
2015年に株式会社CHOKA’Sへ⼊社後は、主に地⽅の⾷や産業を海外に展開する取り組みや、アジアを中⼼とした貿易業務に携わる。
酒⽂化が根付く⼟地でクラフトビールを
しかし、⾼知県を盛り上げる事業を始めようと思い⽴ってから7年、漠然とした構想こそあ るものの、具体的な事業アイデアが思い浮かばず前に進めない⽇々が続きました。⼈⽣を賭 して取り組むのであれば、⾯⽩いことをしたいという思いも強く、周囲への相談や⾃問⾃答 を繰り返しました。
そして、「⾃分が好きなものは何だろう」と事業イメージを思案している最中、たまたま⼤ 阪でクラフトビールを集めたビアバーに⾏き、衝撃を受けました。当時⼤阪では、クラフト ビールが流⾏り始めていました。そこで⼝にした「BREWDOG(スコットランド発のクラ フトビール)」の美味しさに驚きを隠せなかった私は、「おいしいビールを⾼知で作りた い」と、ビールの製造に参⼊することを決めたのです。
⾼知県は全国でもトップレベルの酒類消費地。中でも特に好まれているのはビールです。しかし、製造という観点では遅れをとっているという実状があり、県内にビールの製造所はあ るものの、⽣産量が少なく県内で消費するにとどまっていました。こうした現状に加え、これまで海外向けに⾷品や⼩物を取り扱う事業を展開してきたことも あり、私たちがビールづくりをするなら⾼知だけでなく、世界に誇れるものをつくりたいと 考えるようになりました。
「⾼知を盛り上げたい」と全国から有志が続々
「クラフトビールの醸造所を造りたい!」といっても、最初は⼀緒に事業を進めてくれる協 ⼒者が⾒当たらず、途⽅に暮れました。⾼知県では昔から「ビールといえばラガービール」 というような考えが根強く、クラフトビールがどんなものなのかイメージが湧きづらい背景 もありました。そこでこのプロジェクトについて県内外に発信する活動を始め、⾼知を盛り 上げたいという賛同者の⽅々に全国から集まっていただきました。そこで、ようやくクラフ トビール醸造所建設に向けた第⼀歩を踏み出すことができたのです。
クラフトビールを醸造するにあたって、何よりも優先したのは「最⾼のビールをつくる」こと。製造するビールは6種類に絞り、味や⾹りにこだわり抜きました。地元の素材を使う場合でも、肝⼼のビールの品質や⾵味が落ちれば世界で戦える商品にはならないため、⼀切妥協をしませんでした。⾼知の材料を使いつつ、味を重視して素材を厳選してビールの製造を⾏っています。良質なものは原産国で消費されるため、中々⽇本には渡ってこないホップも、私たちは海外の⽀社を通じて農場ごと契約して⼊⼿しています。そのため、フレッシュかつ良質なものを仕⼊れることができています。
また、県外から⾼知に来た⽅に⾼知をもっと知り、味わってもらうため、⾼知の⾷材を使ったレストランも施設内に併設することにしました。事業を開始した当初は仕⼊れ先もなく、仲間たちとともに農家さんや⽣産者さんを⼀件⼀件訪ね、直接取引ができるよう段取りをしました。時間と労⼒がかかる⼤変な仕事でしたが、仕⼊れ先の⽅々の温かい⾔葉にも背中を押され、何とかレストランの完成にこぎつけることができました。
⾼知の魅⼒がギュッと詰まった施設が完成
そうした周囲の⽅々の助けもあり、2023年の7⽉15⽇に⾼知県のクラフトビールを楽しめる「SOUTH HORIZON BREWING」をグランドオープンすることができました。クラフトビールの醸造所はもちろん、地元⾼知の⾷材を使った料理を楽しめるビアレストランやボトルショップ、珈琲の⾃家焙煎所も併設し、訪れた⽅に⾼知の魅⼒を味わっていただける新たなランドマークができたと⾃負しています。
本施設は⾼知市内からほど近く、アクセス良好な港町に位置しています。南には⼟佐湾、⻄には桂浜、東には室⼾岬と⾒晴らしもよく、⾼知の象徴ともなるような場所です。付近の⾼知新港には毎週のように⼤きなクルーズ船が訪れるため、晴れた⽇にはぜひ写真撮影をお楽しみいただきたいと思っています。そんな本施設で開放感のある景⾊に囲まれて飲むクラフトビールは、⾄⾼の⼀⾔です。
施設内には記念撮影に最適なモニュメントが置いてあったり、芝⽣エリアにスターシェードと呼ばれる⼤型テントが設置してあったりと、のびのびと時間を過ごしていただくための設備をご⽤意しております。スターシェードの下でテイクアウトした料理を楽しむのも、⽔平線に消える⼣陽を⾒ながらロマンチックな雰囲気も味わうのも⾃由です。
また、2023年9⽉頃からはクラフトビール⼯場も本格稼働を始める予定です。貯蔵タンクから直接ビールを飲むという貴重な体験もできるようになる予定なので、⾼知県産の⾷材とともに、より多くの⽅々にクラフトビールをお楽しみいただきたいと思っています。
想像を超える盛況の裏にはスタッフの存在が
グランドオープンから数⽇ですでに想定以上のお客様にご来場いただき、正直驚いていま
す。県外の観光客の⽅々だけでなく、⾼知県内からもたくさんの⽅が来てくださり「⾼知
じゃないみたい」という嬉しい声も多くいただいています。また、数量限定のクラフトビールも連⽇早い段階で売り切れており、改めて⾼知県⺠のビール好きを実感しました。
「⾼知でビールを」という発想から始まった「SOUTH HORIZON BREWING」プロジェクト。建物の完成から約2週間でグランドオープンに辿り着くことができたのは、県内外からご⽀援いただいた賛同者の⽅々や、⼀⽣懸命動いてくれたスタッフのおかげです。今もまだ⼿探りな部分はありますが、皆で励まし合いながら精⼀杯頑張ってくれています。
地⽅創⽣を成功させるには、⼈とのつながりが何よりも⼤切です。1⼈ではできないことも周囲の⼈たちに⽀えてもらうことができれば、当プロジェクトのように実現することができます。
「できるからやる」のではなく、「できないことをやる」ことこそが地⽅創⽣です。
プロジェクト開始当初は苦戦しましたが、施設が形になってからはより多くの⽅々が当施設の価値や存在意義を理解してくれるようになったように感じています。「SOUTH
HORIZON BREWING」を含め、今後も何かの形を残すことで⾼知の現状を変えていきたいと考えています。
「オール⾼知県産」のクラフトビールも2024年夏に向けて開発中
現在、「SOUTH HORIZON BREWING」では「オール⾼知県産」のクラフトビールの醸造計画を進めています。クラフトビール醸造にあたり必要なホップはすでに⾼知県内での栽培がスタートしており、仕込み⽔も四万⼗川の⽔を使うなど、⾼知の良さが詰まったビールが完成する予定です。この商品は、2024年夏ごろの発売を計画しています。
また、ビール醸造時に発⽣するモルト粕を使ったシリアルクッキーも製造しています。通
常、モルト粕は家畜の飼料として活⽤したり、廃棄してしまったりするのが⼀般的ですが、⼤阪でベーカリー事業を営む⾼知県出⾝者の代表者とタイアップし、アップサイクルが可能になりました。このクッキーはグランドオープン時から販売していますが、上々の評判をいただき、⼿応えを感じています。
ほかにも、⾼知県内でアロマエッセンシャルオイルの製造会社と協業し、ホップを使った商品の開発も進めています。海外では⾹りとして使⽤される場⾯も多いホップですが、⽇本では加⼯業者が少ないこともあり、さほど活⽤されていないのが実状です。ビールのイメージとはかけ離れたホップのフローラルな⾹りは、リラックスに最適。アロマエッセンシャルの完成は、2023年晩秋の完成を⽬指しています。
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