じゃがいもの加工から発生する「未利用資源」を活用。環境にも人にも優しいマフィンができるまで。
肥沃な大地のもと、じゃがいもや小麦の生産がさかんに行われる北海道・十勝の中央で、株式会社コスモは天然由来原料から旨味調味料や健康をサポートする機能性食品を開発、製造しています。
日々さまざまな会社からコスモへ持ち込まれている、農水産物加工の未利用資源から食品素材を生み出すのが、コスモのフード・ライフサイエンス事業です。
創業以来、未利用資源の有効活用に取り組んできたコスモは今年、BtoCブランドである「natulif(ナチュリフ)」を立ち上げ、自社商品の開発・販売に乗り出しました。その第一弾となるのが、ノンアレルゲンでグルテンフリー、ヴィーガン対応のマフィン粉「からだおもいの ポテトプロテイン マフィンミックス」です。もちろん原材料となるポテトプロテインは、コスモの知見を活かして未利用資源から抽出された、環境にやさしい素材です。
卸での展開をメインとしていたコスモが、なぜ今自社商品を開発することになったのかのきっかけや、商品に込めた思いなど、完成までの軌跡を代表の佐生が振り返りました。
未利用資源に含まれる成分を、たくさんの付加価値と質の高い食品素材に変える
コスモは1969年に北海道足利で創業された会社です。以来、未利用資源として持ち込まれた天然素材に含まれる成分を、たくさんの付加価値と質の高い食品素材に変えてきました。理念は「未利用資源の有効活用」です。
農作物や水産物を加工する際に発生する未利用資源には、大地や海からのめぐみである天然の旨み成分や、身体に良い成分が豊富に含まれています。そのめぐみを、できるだけ活用しつくすのがコスモの仕事です。多くのみなさんが普段口にしている食品にも、食品素材という形で、私たちが開発した商品が使われています。
「からだおもいの ポテトプロテイン マフィンミックス」のアイデアは、そんな取り組みの中で生まれました。
じゃがいもを加工する際に発生する「ポテトプロテイン」を栄養や食事に制限のある方々に届けたい
その中でも、日々さまざまな企業から持ち込まれる未利用資源のひとつが、じゃがいもを加工する際に発生する副産物「ポテトプロテイン」でした。この未利用資源は、その名の通りたんぱく質です。ノンアレルゲンでかつ乳成分も含まないため、現在広く流通しているプロテインである「ホエイプロテイン」や「ソイプロテイン」を摂取できない方にも取り入れていただけるという長所があります。しかし、日本ではまだあまり流通していませんでした。
そこで、このポテトプロテインを商品という形にして、栄養や食事に制限のある方々にお届けできないかと考えたのです。
食に課題のある人に商品を届けられるようにインタビューを実施
はじめに取り掛かったのはコンセプトの設計です。デザイン会社のnaeさんに主導していただきながら取り組みました。ここで一番大切にしたのは、「食に課題のある方にどうやって届けるか」ということです。プロテインについて調査をするだけでなく、プロテインユーザーの方の生のお声をお聞きするためのインタビューや、専門家にもご意見を伺いながら、どのような商品にするかを検討していきました。
市場にはまだ少ない「からだにやさしい」プロテインのレシピ開発を開始
生活スタイルや住んでいる国、食への課題などの異なる、幅広い方々にインタビューを行いました。しかし、お話を聞いていると、プロテインに求めるものや、課題に感じていることには似たところがたくさんあったんです。
たとえば、「プロテインの粉っぽさを感じたくない」「栄養を摂っている感覚がほしい」「化学的な味より自然な味が好き」「ドリンクとして飲むのではなく食事感覚でプロテインを摂りたい」などといったお声です。
また、インタビューしたユーザーのみなさんのプロテイン購入の判断基準を「手軽」「コストパフォーマンスが良い」「太りにくい」「おいしい」「からだにやさしい」の5つの観点から捉えたときに、市場にはまだ「からだにやさしい」ことを大事にしている商品が少ないことにも気が付きました。「からだにやさしい」とは、ここでは添加物が少ないことや、アレルギーに対応していること、ヴィーガンに対応していることなどですね。
こうした気づきをもとに、コンセプトを「朝食としてパパッととることのできるおいしいマフィン」と定め、レシピ開発を開始しました。
【レシピ動画】
電子レンジで2分!プロテイン10g摂れるヴィーガンマフィンの作り方
専門家、パティシエの力を借りて、たんぱく質を一定以上に保ちながら、しっかりとおいしいレシピを目指した
コスモと同じく北海道にあるヴィーガン&グルテンフリーお菓子の専門店「CHaT vegan and glutenfree」のオーナーであり、株式会社TREASURE IN STOMACH 代表の柴田愛里沙さんと、パティシエの前田彩さんに、レシピの監修をお願いしました。お二人は日頃からヴィーガンでグルテンフリーの商品を取り扱っていらっしゃるので、クオリティを追求するうえでぜひ監修していただきたいと思ったのです。
開発要件として「アレルギー物質特定原材料28品目不使用」「グルテンフリー」「ヴィーガン対応」をリクエストさせていただき、そのなかでさらにたんぱく質量を一定以上確保したかったので、お二人にはたくさん工夫を凝らしていただきました。
もっとも難しかったのは、たんぱく質量を一定以上に保ちながら、しっかりおいしくあることです。開発段階ではパウンドケーキやクッキーも試作いただいたり、フレーバーもいちごや抹茶、オレンジなど様々な可能性を探る中から、もっともハイクオリティに仕上がったのが今回発売したココア味のマフィンでした。ローンチ前に多くの方に試食していただいたのですが、味だけでなく香りや食感、腹持ちも好評をいただくことができました。
(写真右からコスモ取締役社長・佐生、CHaTオーナー・柴田、naeデザイナー遠藤、nae代表・篠原)
ポテトからできたタンパク質であることが伝わるような商品名を
ポテトプロテインはそのもの自体が、ノンアレルゲンという強みや目新しさがあるため、最初はなんだこれ?と思う方もきっといらっしゃると思います。だからこそ、ポテト(じゃがいも)からできたたんぱく質であることが伝わるようにと「からだおもいの ポテトプロテイン マフィンミックス」と名付けたんです。
ご自宅にあるマグカップと電子レンジをつかってかんたんにできるマフィンなのですが、朝から気分の上がるおいしさに仕上がりました。
自分だけでなく、他の誰かも大切にできているような感覚を持てるクリエイティブ
パッケージは、コスモとのディスカッションをもとに「ときめき」と「安心」が伝わるデザインになるようにnaeさんに仕上げていただきました。naeさんとは、身体にやさしいものや環境保護につながるようなプロダクトを使っていると、自分はもちろん、他の誰かのことも大切にできているような、ときめくような感覚があるという話をしました。そういった、誰かを包み込むような優しさに加えて、ビジュアルから一目見てテンションが上がるような感覚も、総合して「ときめく」ということかなと思っています。
環境とひとに配慮した安心安全な商品を通してときめきを広げたい
まだクラウドファンディングが始まったばかりなので、今後はみなさんのお声を聞いて次なる改善につなげたいと思います。
また、「からだおもいの ポテトプロテイン マフィンミックス」を起点に、今後はBtoCブランドである「natulif」を成長させられるようどんどん企画していきたいとも考えています。
natulifのコンセプトは、環境もひとも大切にすることです。添加物や身体に悪いものをなるべく使わず、自然の素材でものづくりを行っていきます。環境とひとに配慮した安心安全な商品を通して、ときめきを広げていけるよう、これからも努めていきたいと思います。
からだおもいの ポテトプロテイン マフィンミックス
販売ページ:https://readyfor.jp/projects/natulif-veganmuffin
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