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80代の著者さんもおられます。

日本酒にワインのテロワールの概念を。長野で酒造りと向き合う米農家の、オリジナル日本酒開発ストーリー

著者: 株式会社太陽と大地

株式会社太陽と大地は、テロワールを映し込んだ酒「天土(あまつち)」と「坐(くら)」を発売しました。


「天土」は八重原特A地区の区画で育てた無農薬無化学肥料栽培の「金紋錦」を100%使用し、蔵で出来うる最高の仕込みで全量袋絞り・無加圧無濾過原酒という最高級酒です。「坐kura」は特別栽培の金紋錦を100%使用した「無濾過原酒」。


醸造する酒蔵は「第67回 長野県清酒品評会」で見事に首席優等賞(優勝)、令和4年度,全国新酒鑑評会ではみごと金賞を受賞した至高の酒蔵『大信州酒造』。


華やかさをまとうリンゴの香り、心地よい甘みと酸味の見事なバランスと金紋錦が持つ複雑味が奥行きのある上質な風味を醸し出す。無加圧袋絞りで抽出される酒には雑味が存在せず、その品格は最上級ワインに匹敵し、それ以上の鮮烈な感動をもたらす、日本酒の新境地です。

今回は、太陽と大地のオリジナル日本酒開発のストーリーをお伝えします。


「天土AMATSUCHI」純米大吟醸 全量袋絞り無加圧無濾過原酒


「坐kura」純米大吟醸 無濾過原酒

久しぶりの帰省で実家の米の旨さに感動。長野で米農家を継ぐことを決意

僕は、長野県東御市八重原で350年続く米農家の長男として生まれ育ちました。地元の高校を卒業後、もっと華やかな場所で人生を楽しみたいと考え東京の大学へ進学しそのまま就職。そんな中、帰省した際にひさしぶりに食べた実家の米の旨さに驚くという体験をします。そして東京では気づかなかった満天の星空が広がる夜空にもしばし言葉を失い、八重原がこんなにも美しい場所だったんだと離れて初めて気づかされた僕は長野で米農家を営む両親のもとに戻り稼業を継ぐ決心をしました。


帰省したのち農業生産法人「 株式会社太陽と大地」を設立。

その後、農地拡大・米の輸出会社を設立するなど事業に取り組んでいきます。

なかでも大好きだった日本酒の原料となる酒米づくりはもっとも取り組みたい事業でした。もっと和の文化に深く関わりたいとの思いから、素晴らしい仲間、酒蔵様との出会い信頼関係の中でそれが実現できたことは僕の誇りです。


代表取締役 柳澤謙太郎

必ず良い酒米をつくるという熱意で、念願だった大信州酒造との酒造りを実現

酒米を育てたいと決心したとき、最初に酒に醸す酒蔵は「大信州酒造」と心に決めていました。理由は、まず圧倒的に酒が旨いこと。それは酒造りへの姿勢にゆるぎない伝統技能と技術、そこで働く人たちの人間性すべてが一体となることで生み出す至極の酒だと感じていたからです。


若かった僕は、意を決しある日本酒イベントに向かいました。目指すは大信州酒造ブース。なんの人脈もないままブースの前でうろうろと居座り社長が現れるのを待ちました。自分でも「迷惑だな」という自覚はありましたが思い切ってお願いし、なんとかお話をさせて頂く機会を設けてもらうことができました。社長に「良い酒米を作れるんですか?」と聞かれたとき「もちろん良い酒米をつくれます!」と言い切りました。実際、自分は絶対に美味しい酒米をつくれるという確信がありました。米作りにおいて恵まれた環境と代々受け継いできた技術がそう思わせてくれたと思います。酒米づくりの経験のない僕にチャンスを与えてくださった大信州酒造には心から感謝しています。


「大信州酒造」のスタッフの皆さんと毎年行う田植えイベントの一コマ。

ワインのプロをビジネスパートナーとして迎え、オリジナルの日本酒を発売

世界が大きく変革するコロナ禍の2020年、自分たちが伝えられる価値を見つめ直し、酒米を栽培するだけでなく、自ら育てたお米で醸した酒の酒蔵より仕入れ、お酒の販売をスタートさせることとなります。

その販売店舗の建設準備が始まった2022年、上がってきた店舗図面を知人に相談がてら見せたところ、「こんなに素晴らしい環境があるのに、田園風景の中に普通の酒屋をつくるのは意味がない」とバッサリ否定。改めて一から設計を見直すことに。


そのバッサリ否定してきた人物が現酒販部門責任者の藤岡です。

彼女はもともと長くフレンチの業界に携わっていてワイン畑の人間だったため、料理・ペアリングやサービスの知識が豊富で、物を売る力もありコミュニケーション能力も高い。決め手は「お酒が大好き」ということで迷わずビジネスパートナーとしてオファーしました。同じ方向に向かって頑張れる仲間がそばいることは幸せなこと。不安があっても「大丈夫」と言い切ってくれる前向きな強さもありがたいです。

そんな中、もっと踏み込んで自分たちのオリジナルの日本酒をつくりたいという思いが芽生えてきます。

田んぼが農家から発信することにより日本酒をより価値のあるものにしたい。もっと多くの方に日本酒の素晴らしさを感じてほしいとの思いからです。


こうして「日本酒畑の僕」と「ワイン畑の藤岡」で世界を見据えたオリジナル日本酒発売に向けての構想がスタートしました。オリジナル日本酒の醸造をお願いする酒蔵はもちろん「大信州酒造」。

でも大信州酒造は長野県でもトップクラスの人気を誇る酒蔵。とてもオリジナル日本酒醸造の承諾をもらうことは難しいと正直思っていました。大信州酒造の田中社長に素直に思いの丈を伝え、最後に承諾してくださったときは「ほんとに?」が顔に出ていたと思います。


しかし大喜びしているのもつかの間、ここから怒涛のブランド構築に追われる日々が始まります。本当の価値を伝えることのできるラベルデザイン・ブランドサイト・ウェブショップ・パンフレット・販売店の準備・人員確保と一気に動き始め、そこに田植え、稲刈りが重なり疲労はピークへ。藤岡もその頃はまだフレンチの仕事を掛け持っていたので本当に大変だったと思いますが、彼女が繋いでくれたご縁や、アイデア、決断と行動力がなければ全く違う形になっていたことは間違いありません。本当に感謝しています。


そしてリリースまでにお力を貸してくださったデザイナーさん、建築家さん、工務店さん酒蔵さんはじめ周りの仲間にも助けて頂きここまでこれました。本当にありがとうございました!

酒販部門責任者 藤岡裕子

築80年の土蔵をリノベーションした田圃に囲まれた唯一無二の酒店「坐(くら)」をオープン

沢山の方々にお力添えを頂き、いよいよ2023年8月4日に日本酒ショップ「坐(くら)」がオープンしました。

坐は、自宅敷地内にある築80年ほどの土蔵をリノヴェーションして造られた「自社栽培の八重原米から醸された日本酒」の専門店です。


長年、生産した米を大事に貯蔵していた場所を、その土地で育まれた米で作られたお酒を体験して貰う空間として生まれ代わらせました。新しい時を刻むのに、分断ではなく、自ずと同化し溶け込む家具で、時間の積み重なを感じる空間として構成しています。和紙を練り込んだテーブルや椅子は、既に長い年月、ここに存在していたかの様な雰囲気を想起させます。


オープン以来、県内外から沢山の方々にお越しいただいております。ご近所の方々も、県外に住むお子様が帰省した際に「今晩どれを飲もうか?」と楽しそうに日本酒をお選びになる姿は、私たちにとって心から幸せな気持ちになれる瞬間です。都会に住む若い方々も日本酒に興味を持って遠くからお越しになります。日本文化の未来を彼らと共に創ることができるのが楽しみです。


店舗スタッフの蛭田がいつも明るく笑顔で対応しております。皆様のお越しを是非お待ち申し上げております。







レジや冷ケースなどの人工物が一切見えない店内は静かな音楽が流れる落ち着いた空間



笑顔を絶やさない店舗スタッフの蛭田

SHOP「坐kura」

場所:〒389-0406 長野県東御市八重原1588(中八重原)

営業日:木・金・土・日 午後1時~午後5時

電話:0268-71-0072

メール:info@thekura.jp

ワインに根付いた「テロワール」の概念を日本酒にも応用できるのではないか

私達の生産する酒米の品質は評価され、現在、長野県8つの酒蔵が私達の酒米で日本酒を醸しておりその数は年々増えつつあります。


どの酒蔵も本当に素晴らしく美味しい。ただ手間暇と高い技術で醸し品位を感じる日本酒はもっと高く評価されるべきだと強く感じ始めました。それがオリジナル高級日本酒「天土(あまつち)」をつくりたいと思い始めたきっかけです。


日本酒に限らずワインを楽しむ機会も多くありますが、飲み手がワインを選ぶ基準は「ぶどうを作っている地方・畑・ワインの醸造元・醸造責任者」が多いと思います。ワインには「テロワール」という、ブドウ畑を取り巻く自然環境要因がワインの個性を表すという考え方があります。「良いワインは良い畑とぶどうから生まれる」という概念がワインには根付いていて、それは食事と楽しむ際の要素としてなくてはならない重要なものです。


それなら日本酒にだってワインの文法が当てはまるのではないか?テロワールを謳うのであれば、長野の風土と水で出来た最高の米で、長野の最高の酒蔵が醸せば「最高の酒」が出来るはず。


気候風土がもたらす特有の風味や品質を感じられる日本酒が提供できれば、料理との相性を高め、より深いペアリングの楽しみ方を提供することが出来ます。


日本酒にはワインに比べ加工度が高いため、テロワールやヴィンテージに関する情報が限られているという現状があり、 世界中でペアリングを楽しむ「嗜好品」としての地位を確立するために農家が田んぼから発信する酒は、その課題に立ち向かう重要な一歩だと確信しています。


地域で栽培される米や酒造好適米の特徴や品質、栽培環境、醸造技術などの情報を集約し、分かりやすく伝えるプラットフォームを整備することで消費者は日本酒の原材料や製造過程について理解しやすくなり、テロワールの重要性を認識するきっかけとなります。また、日本酒の特性や風味、食事との相性など日本酒の多様性と魅力を海外に広める活動を行っていきます。



世界トップレベルの高品質米を生み出す土壌「八重原」とは

長野県の東に位置するここ八重原は、東に浅間山、西に蓼科山を望む、標高約600~800mの台地です。晴天率が高く、年間2,000時間を超える日照時間がある一方で、台地であることから昼夜の気温差が大きく(平均気温差11℃以上)、湿度も低く、病害虫の影響が少ないという特徴があります。


見渡すばかりの、広大な台地、広大な空。八重原は、あますことなく自然の恵みを授かった、まさに農の神々に愛された土地です。ミクロクリマである八重原の土は強い粘土質。多くの肥料をしっかりと抱え込み、成長に必要不可欠な養分・ミネラルを保つことから、米の特A産地とされています。


意外に思われるでしょうが、かつて水源のなかった八重原は、稲作ができる場所ではありませんでした。約350年前の江戸時代、10年という歳月をかけた先人たちの想像を絶する努力により、蓼科山の源流から約55kmにわたって稲作のためだけに引かれた“八重原用水”が完成。湧き水は、この長い用水路を流れる間に温められ、豊富なミネラルを含み、私たちの田に注ぎ込まれていきます。


『天土』と『坐』に用いられる米は、無農薬無化学肥料栽培で育った酒造好適米 「金紋錦」。長野で生まれた、この地の気候風土のなかで最も味わい豊かで上質な酒を醸す米です。口に含んだ瞬間から、金紋錦がもつ品格と調和、奥行きのある旨みとバランス、悠久の時と最上の米を作り出す八重原のテロワールが感じられます。


また、毎年違う気候の中で育まれる米は、毎年違う表情を見せる酒に仕上がります。その年々の風土を映しだす酒を低温でしっかりと管理しヴィンテージごとにお届けします。


日本の伝統ある酒造りをこれからも八重原の地で続けていきたい

長い間、日本で稲作と酒造りは「神事」であり、その文化において重要な役割を果たしてきました。そこには日本の精神性と宗教観が色濃く表れ、海外の方たちにとっては非常に神秘的な世界であり、それが昨今の日本ブームにも大きく影響していると感じます。私たちはこれからもミクロクリマであるこの「八重原」で美味しいお米を作り、長野の素晴らしい酒蔵により生み出される「文化としての酒」を世界に発信し続けたいと思います。


夕日に照らされる八重原の田圃


『八重原米で醸した長野の地酒』

坐kura    東御市  天土(あまつち) 純米大吟醸 全量袋絞り無加圧無濾過原酒

             金紋錦

             坐(くら) 純米大吟醸 無濾過原酒 金紋錦

大信州酒造  松本市  大信州八重原純米大吟醸 厳選中取り ひとごこち

湯川酒造店  木祖村  十六代九郎右衛門 特別純米 生酛 八重原ひとごこち                                  

            十六代九郎右衛門 生酒 金紋錦

木曽路 純米 山恵錦

山三酒造   上田市  山三初雪 純米吟醸うすにごり 無濾過生原酒           

            山三山霞 純米大吟醸うすにごり 無濾過生原酒

            真田六文銭 初陣 純米無濾過生原酒

佐久の花酒造 佐久市  佐久の花 純米大吟醸 八重原ひとごこち

和田龍酒造  上田市  登水 ひとごこち 純米無濾過生酒

高天酒造   岡谷市  美絵スペシャル 純米 無濾過生原酒 ひとごこち 赤ラベル

豊島屋    岡谷市  非公開



公式ウェブサイト:https://www.thekura.jp

ウェブショップ:https://www.thekura.stores.jp

メール:info@thekura.jp

Twitter:https://twitter.com/kura_shinsyu/

Instagram:https://instagram.com/kura.yaehara

Facebook:https://facebook.com/kura.yaehara



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空間デザイン

『Intentionallies』


施工

『木楽ホーム』


家具・照明の制作

『 株式会社t.c.k.w』


ブランディングデザイン

『SQUEEZE inc』


「坐kura」ボトルデザイン 画家・書家 岡村芳樹



























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