「パキット」や「レンジのススメ」など、レンジ調理商品の進化は止まらない!一方「2人に1人がレンジ調理商品で失敗したことがある」という調査結果も?もう失敗させない、「レンジのススメ」開発の軌跡とは
「レンジのススメ」は、電子レンジだけで調理が完結する商品として2021年に誕生し、2024年2月に新しく「青椒肉絲」が仲間入り、 全8種を販売しています。
発売当時レンジ調理商品と言えば、パウチに入ったソースをレンジで温め、具材にかける等が主流だった中で、レンジだけで調理がすべて完結するというのは業界としてもチャレンジングな商品でした。昨年2023年には「パキット」を発売し、おかげさまでレンジ調理商品が注目されている一方で、まだまだレンジだけに頼った料理に不安を持っている方も多いのではないでしょうか。
今回は、なぜ世間ではそうした不安感があるのかをデータをもとに推察しながら、レンジ調理の潜在的なニーズを明らかにしていきます。
また「レンジのススメ」の技術進化をお伝えすることで、レンジ調理商品への不安感を払しょくし、一人でも多くの方に、手軽に美味しい料理を楽しんでいただければと考えています。
語り手:「レンジのススメ」開発担当者:佐藤志保
業界でも盛り上がりを見せる、レンジアップ商品。しかし生活者の実際の声とは?
「レンジのススメ」は、程よい手間感はありつつも、電子レンジだけで美味しい料理ができる商品として、お客様から支持いただいています。
また業界内でも、レンジアップ商品は盛り上がりを見せており、今後さらに競争は加速していくと考えられます。
しかし、2024年1月に永谷園が約1000名に対して実施した調査では、「(電子レンジだけで調理が完了する商品を)知ってはいるが、使ったことはない」と回答した人は42%に上り、業界の盛り上がりと比べると、まだ伸びしろは大きいように見受けられます。
さらに「(電子レンジだけで調理が完了する商品を)使ったことがある」409名のうち、そうした商品を使用した際に「失敗や嫌な経験をしたことがあるか」と質問に対しては、2人に1人が失敗したことがあると回答しています。
この結果から、過去の失敗経験が、レンジ調理商品を使うハードルを上げてしまっているのではと私たちは考察しています。
昔に一度失敗してしまったことで、その商品のリピートはおろか、「レンジ調理商品」という商材自体に、今もなお不安感を抱いている人が多いのではないでしょうか。
あるいは料理が上手な方ほど、失敗してやり直すくらいなら、最初から自分で料理した方が早いと思われているのかもしれません。
そうした背景はありつつも、昨年、レンジだけで“パスタの茹で”と“ソースの温め”が一度にできる「パキット」が登場したことで、レンジ調理商品の技術の進化を体感いただけた方も多いのではと期待しています。
「パキット」の開発にも活かされた、「レンジのススメ」の開発技術とは
「レンジのススメ」においても、レンジ調理商品の開発技術は大きく進化しています。そもそもこの「レンジのススメ」は、専用のパウチにあらかじめソースが入っており、そこに食材を入れてレンジで加熱するだけで、一品おかずが完成する商品。
設計のポイントとしては、たとえば電子レンジが物体の中心から火を通す特性があるため、食材の内部には十分に火を通しつつも、固くならない一歩手前の加熱時間を算出しています。
また袋のまま加熱することで、蒸気が袋の中で循環し、全体に熱が伝わってムラが少なく仕上がることも特徴です。
さらにソースの配合や原材料においても、たとえばレンジ加熱で焦げないように「砂糖」を多く使用しないなど工夫しています。
そして「レンジのススメ」の技術進化は、使用する食材に注目すると一目瞭然です。
2021年に第1弾として登場した「麻婆豆腐」や、2022年に第2弾として登場した「麻婆茄子」では、生食もできる素材を使用しています。そして2023年には、初めて生肉や加熱が必要な海鮮食材を使った商品開発に成功し、「豚バラ大根」と「海老チリ」の発売に至りました。「レンジのススメ」はこの3年間で大きく躍進を遂げています。
特に「豚バラ大根」の開発は難易度が高く、それは食材の“火の通り具合”の違いに起因しています。
例えば野菜がしっかり柔らかくなるまで加熱すると、肉には火が通りすぎて固くなったり焦げてしまいます。逆に、肉を柔らかく仕上げようとすると、野菜に味が染み込まず、求めている味わいにたどり着きません。
この課題を解決する方法として、私たちは視点を変えてみました。
ポイントとしては2つ、①蒸らし時間の導入、②食材を入れる順番です。
① 蒸らし時間の導入
レンジ加熱だけで完結させようという考えを一度取っ払い、加熱後に庫内で蒸らし時間を設けることで、余熱でゆっくり火を通す工程を設けました。これにより、肉には十分に火を通しつつ、温度が下がる過程で野菜にも味が染み込む仕様を実現しています。
② 食材を入れる順番
例えば2023年秋に発売した「八宝菜」は、豚バラと白菜を入れる順番をあえて指定しています。白菜を先、豚バラを後に入れることで、肉を野菜で蒸すような構造をパウチの中で作りました。肉が底にある状態にしてしまうと、加熱しすぎてしまうためです。
またこれにより、肉はふんわり柔らかく、野菜はソースの味と肉のうまみも染み込み、おいしい八宝菜に仕上がります。
ちなみに「①蒸らし時間の導入」については、「パキット」開発にも応用し、電子レンジの機種による加熱具合の差が課題となっていましたが、加熱後に5分以上の蒸らし工程を挟むことで解決に至りました。
このように「レンジのススメ」1つをとっても、この数年間で技術は大きく進歩し、また新しいレンジ調理商品の開発を加速させています。
また調査の中で「(電子レンジで調理が完了する商品で)失敗したことがある」と回答された方々においても90%以上の方が「レンジ調理自体には興味がある」と前向きに思っているという結果も明らかになっています。
ぜひ一度、進化を続ける「レンジのススメ」を手に取っていただいて、過去の失敗エピソードさえも覆すような、おいしい食体験を皆様にしていただけたら嬉しいです。
<最後に> レンジ調理商品は、多様化する生活者への選択肢の1つ
永谷園はこれまで、「おいしい料理を家庭で手軽に」を目指し、商品開発に取り組んできました。定番のお茶づけやふりかけはもちろん、「麻婆春雨」や「かに玉」など、フライパン1つでできる簡単おかずや、昨年発売の「パキット」など、ジャンルや固定概念にとらわれず、時代に合わせた商品を提案してきました。そして「レンジのススメ」もその1つ。
昨今のライフスタイルや働き方の多様化により、食卓の事情は大きく変わってきています。
「タイムパフォーマンス」が重要な選択肢の1つとして定着してきた中、その意味は単純に「時短」ということだけではなくなってきました。
例えば大切な人と特別な時間を過ごすときには、料理にも手間をかける。一方で忙しい毎日では、賢く程よく手間を減らして、リラックスタイムをより長く確保する。そうした、選択自体が現代のニーズであり、その時々で活用できる商品を手掛けることを、これからも目指していきます。
■調査概要
調査名:電子レンジ調理の調査
実施期間:2024年1月17日~1月31日
実施方法:インターネット調査
対象人数:1121名
対象地域:全国
※グラフのパーセンテージは四捨五入されているため合計値が100にならないものもございます。
※調査結果をご紹介いただく際は、「永谷園調べ」と注釈をご記載ください。
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