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環境に配慮した社会的意義の高い製品を。脱炭素社会の好循環サイクルを創出する産業用太陽光自家消費蓄電池システム 「サファLink-ONE-」の開発ストーリー

著者: 日東工業株式会社

 日東工業は1948年に瀬戸で設立し、瀬戸焼を使用したカットアウトスイッチから始まり、近年ではEV充電設備など環境に配慮した製品の開発、販売も手掛ける電設資材のリーディングカンパニーです。

 その中で産業用太陽光自家消費蓄電池システム「サファLink-ONE-」は、日東工業が培ってきた技術力と、脱炭素社会の実現へ向けた熱意から開発しました。

 開発担当の宮山 将と、マーケティング担当の関本 裕貴に話を聞いた。

1. リユース・リサイクルの促進は必須、脱炭素社会での地球資源の枯渇問題

 日本政府は2050年までに、温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするという目標を宣言。さらに、2035年までに国内で販売される新車の100%を電動車にするという目標も掲げられている。

 しかし脱炭素社会が進むにつれ、今後20年で電動車バッテリーの廃棄量は約7倍増、太陽光パネルの廃棄量は約300倍増と予測されている。さらに電池の生産時に使用するレアメタルなどの地球資源の枯渇問題も社会課題となっておりリユース・リサイクルの促進が今後必須となる。

2.産業用太陽光自家消費型蓄電池システム開発で脱炭素社会実現へ貢献

産業用太陽光自家消費蓄電池システム サファLink-ONE-(以下サファLink-ONE-)は脱炭素社会の実現に貢献すべく、業界で初めて(※)車載用リユース蓄電池とリユース太陽光パネル(オプション対応)を活用した産業用太陽光自家消費型蓄電池システムである。

これにより、脱炭素社会への好循環サイクルを創出する。

※JECA FAIR 2022製品コンクール「国土交通大臣賞」受賞、に基づく自社調べ

3.製品開発に立ちはだかった高い壁(開発・宮山)

 開発も決して順調ではなかった。車載用リユース電池は「車のため」に作られている。そのため、定置用とは勝手が異なる。それを強く実感したのが、1回目の耐震試験の時である。

 自社設備の耐震試験装置の上で、見慣れたキュービクル筐体が、激しい音とともに揺れていた。中に搭載したリユース電池の揺れがモジュール化したフレームを変形させ、内側からキュービクル筐体に衝突していたのだ。試験が終わり中をのぞくとモジュールは歪み、筐体の中は傷だらけであった。

 モジュールの強度設計を一からやり直し、次の失敗は許されないと解析を重ねた。耐震試験の合格まで数か月費やし試験装置の上にサファLink-ONE-を載せ続けた。無事にモジュールが形状変形することなく試験装置がゆっくりと動きを止めたときに開発担当の宮山はしびれるほどの安堵感に浸っていた。

4.使用時の最適化、コスト削減、災害時にも利用可能な蓄電池システム

① 受電設備、パワーコンディショナー、蓄電池をキュービクル筐体にワンパッケージ化することで、省施工・省スペース・メンテナンス性に優れている。

② リユース蓄電池、リユース太陽光パネルを利用することにより、バージン品と比較して製造工程で発生するCO2やレアメタル使用量の削減、導入コストの低減に寄与する。

③ 独自の充放電制御で太陽光発電余剰エネルギーを効率よく蓄電でき、ピークカット、ピークシフトによりCO2・購入電力量を削減できる。

④ 災害時に非常電源として利用が可能であり、BCP対策としても活用できる。


5.メーカーが「リユース」を扱うことへのハードルの高さ(マーケティング・関本)

 安全・安心」。日東工業の企業理念にも書かれている言葉であり、当然サファLink-ONE-も当てはまる。リユース蓄電池の再製品化は日東工業としては新しい市場の開拓でもあった。「リユース蓄電池」でも選んでもらえるために、安全性の担保や保守体制を含めた包括的なサービス体制の構築が必要であった。

 リユース蓄電池の取り扱いには古物商許可が必要になる。いままでの日東工業とは縁のない類であり、知見もない状態からのスタートであった。開発が進んでいく傍らで、関係部署との様々な調整が必要だった。

 「リユース品」に対して利用者の懸念も少なからずあることから、電気設備には常に安全・安心に使えるよう「品質」がついてまわる。その懸念を払拭するべくマーケティング担当の関本が取り組んだのが地道な周知活動と日東工業独自の保守・保証体制の構築である。

6.「UL1974」の安全認証と10年間の保証にも対応した安心性

サファLink-ONE-で採用する電池は、高い信頼性と安全性を持つ日産リーフに搭載されている電池で「UL1974」という安全認証を受け再製品化したもの(※1)を使用している。筐体構造を工夫し、車載搭載形状のパックをそのまま搭載することで安全性を確保している。

また、CAEによる強度解析の他、自社の耐震試験設備で実際の地震波による強度試験を実施し、製品の安全性を確認している。

さらにサファLink-ONE-に搭載しているEV使用済みリユースバッテリーに対し、ユーザーに安心してご利用していただくため、国内で初めて(※2)10年保証に対応。

(※1. フォーアールエナジー株式会社が日産リーフの使用済みバッテリーを再製品化したものである。)

(※2.日東工業株式会社は、第三者機関(保証会社)とEVリユースバッテリー(フォーアールエナジー社製)を活⽤した産業用太陽光自家消費蓄電池システム向けの保証として国内初となる10年保証サービスを提供するための基本合意を締結しました。)

7.脱炭素社会へ貢献し、企業価値のさらなる向上へ

サファLink-ONE-は、環境に配慮した社会的意義の高い製品であり、本製品を導入することで、脱炭素社会の実現に大きく貢献するとともに企業価値をさらに高めることが可能である。


■サファLink-ONE-特設サイト

https://www.nito.co.jp/guide/safalink-one/

■日東工業株式会社

https://www.nito.co.jp/




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