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カクナル、新MVVのキーワード”「場」を興す”に込められた想いとは?

著者: 株式会社CAQNAL

株式会社CAQNAL(カクナル)は、2018年1月12日に創立し、大手企業からベンチャー、行政・自治体など様々な組織の価値を向上させるコンサルティング・グループです。豊富な実務経験のある専門家集団として、組織人事、採用/転職、人事制度、労務、DX、業務効率化と幅広い領域の支援を行い、企画やノウハウの提供だけではなく制度の定着まで伴走するスタイルを強みとしています。今回は、新ミッション「人のチカラで『場』を興(おこ)す」はじめ、2023年新卒入社のタイミングでミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を再定義することにした背景について、代表取締役の中島篤(ナカシマアツシ)と顧問の松本淳(マツモトジュン)さんに想いを語っていただきました。


対談メンバー

松本淳(写真左)

株式会社アースメディア 代表取締役。

1997年同志社大学法学部卒業後にインテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社、人材紹介事業の立ち上げメンバーとして事業企画を担当。 2003年HRテックのジョブダイレクトを創業、2008年に上場準備の途上でリクルートによるM&A提案を受け事業売却。その後は国内およびアジア諸国にて国際NGOなど非営利組織の支援に携わる一方、国内外の多くの起業家、経営者のメンターも務める。現在はSNSを基盤とするソーシャルリクルーティング、および人事職のための複業コミュニティ「HRギルド」の運営を通じ、新しいコミュニティのあり方の研究および実践を進める。

iU情報経営イノベーション専門職大学客員教授/一般社団法人ソーシャルアントレプレナーズアソシエーション理事/日経COMEMOキーオピニオンリーダー/LinkedIn Top Voice/Voicyパーソナリティ著書『リクルートに会社を売った男が教える仕事で伸びる50のルール』(フォレスト出版)

​​株式会社アースメディア https://earthmediacorp.com/


中島篤(写真右)

株式会社CAQNAL(カクナル) 代表取締役

iU情報経営イノベーション専門職大学客員教授/地方創生アドバイザー

1976年福島県生まれ。東北学院大学2部経済学科卒業。在学中は(株)紀伊国屋書店で契約社員として勤務し、昼間就業・夜間就学という二足の草鞋で過ごす。卒業後、2001年にスターバックスコーヒージャパン入社。その後ユニクロをはじめ、複数の業界・企業で現場・人事部長およびコンサルタントとして就業。2011年、東日本大震災を機に働き方改革や地方創生に関心を持ち、フリーランスとして活動後、(株)CAQNAL(カクナル)創立。現場経験を活かした伴走型コンサルタントとして、リアルな組織診断、解決策を信条とし、慣例や既成概念に囚われないブランディング・制度設計・研修を実施している。自身も積極的にテレワーク・ワーケーションを行い、様々な地域で食と酒を楽しむ。


カクナル広報:なぜ再定義しようと思われたのですか?

中島:

以前のミッションは私自身が個人事業主として仕事していく際に社名と同時に考えたものでした。想い自体の基本的なところは変わっていないのですが、社員、パートナーやクライアントが増える中で会社として大切な点を改めて確認したいと考えておりました。

そのタイミングで、行動指針について考察する新卒向けの研修があり、その中で出てきたアウトプットが想定以上にいいものだったため、何となくモヤモヤしていたカクナルのMVVもプロジェクト化し、一緒に考え直そうとなりました。


カクナル広報:松本さんも巻き込んで進めていくことになった経緯を教えてください。

中島:

自分たちだけでMVVを作成すると偏りが出てしまうことも多いため、第三者の視点で見てもらい、体系的に作り上げていきたいと思い、MVVのコンサルティングなどを数多く経験されている顧問の松本さんにご依頼しました。


松本:

私は27年ほど人材業界にいて採用支援、ブランディング支援、SNSサポートなどのご支援に関わらさせていただいてますが、その根底にあるのがMVVなんですよね。なので、僕の中では一番大事な仕事だと思ってます。

今まで大手からベンチャーまで様々な会社のミッション・ビジョン・バリューあるいはパーパスのお手伝いをしてきて、様々なケースがありましたが、今回特殊だったのは自分自身がカクナルの顧問として関わっている、かつナカシマさんとはHRギルドという人事のコミュニティの共同運営者でもあるという点です。半分は社内の人間として、半分は社外の人間としてMVV策定に関わるというのが非常に面白いと感じ、喜んでやりますということで依頼を受けました。なので、普段はファシリテーションに徹しているのですが、 今回は自分も意見を言いましたね。

 

中島:

そうですね。いち意見と前置きした上であえて例を出してくださったりと結構踏み込んで議論に参加してくださいました。MVVは作って終わりではなく、言語化されたところがスタートラインだと思うので、どう使っていくか?定着させていくか?という点でも、顧問の松本さんがいてくれることで「点」ではなく「線」で見てくれると感じ、心強さがありました。


カクナル広報:新しいミッション、ビジョンにはどのような想いが込められていますか?

中島:

ミッション”人の力で「場」を興す”に関しては本当に「場」のひとことに尽きるかと思います。この漢字一文字にすごい重みがあると感じていて、人が集う「場」というのはオフラインでもオンラインでもあり続けるものだと思います。その時に、自分たちの力、あるいは自分たちが関わるクライアントが成長できる、価値を感じてもらえる「場」をカクナルが興す側の人(組織)であり続けたいと思っています。

また、ビジョンである”組織価値の向上を通じて働きがいのある社会を実現する”は社会、クライアントに自分たちが提供する価値を明確にし、なぜカクナルがその「場」を興すのか?と立ち返れるようなものになったと思います。さらに、場を興して終わりではなく、興し続けるという連続性を持たせたいと工夫しました。


カクナル広報:どのようにMVVを検討して行かれましたか?

中島:

何度も愚直に書いては読み合わせて修正を繰り返しました。その際には私自身が気になる言葉、書いた本人が大事にしている言葉やカクナルとして大切にしていることを徹底して掘り下げ、言語化していきました。また、自分たちが”共感できる” ”体現できる”と自分事として考えてもらえるよう多方面から議論しました。


松本:

基本的にMVV策定はトップダウンで決めていくことが多いのですが、新卒2年目という若手が主導でボトムアップで作っていった点が面白かったと思います。新卒メンバーの骨子もよくできていましたが、それを基盤として議論が進む中で先輩社員も遠慮せず、でも高飛車にならず一緒に考えていくバランスの良さが組織文化を体現していました。


中島:

MVVを策定する際にはクライアント目線、コンサル側の経営者目線、マネージャー目線、コンサルタント目線で見るのかでも表現が変わってくるので全てを「場」に盛り込むための言葉選びが難しかったですね。経営層だけで短期間で決めることもできましたが社員全員が関わることでより手触り感があったと思います。


松本:

ミッション策定においては、カクナルが少数精鋭にも関わらずコンサルティング支援の扱う範囲が広く、常に新しい領域を開拓しているという中で、何を核にして進めていくのか言語化していくのが難しかったですね。言葉の考え方や何を優先順位に置くか?という議論の中で世代間ギャップもありました。

また、ビジョン策定に当たっては、通常はどういう社会を実現したいか?と考えていくのですが、今回はミッションの抽象度が高かったのでより具体的にどういう未来を実現していくかを話し合うという前提で始まりました。一番こだわったのは言葉の定義です。具体的にお伝えすると”組織価値”と”働きがいのある社会”ですね。当初、みんなが出したものは本当に結構バラバラで組織価値と行っても今に目を向けるのか?ポテンシャルに目を向けるのか?などカクナルの今までやった支援を洗い出して整理してみんなで議論しました。

ビジョン策定にあたりみんなで議論した際のフリーボード


中島:最後にバリューなのですが、Be professional プロ意識、Have a heart 心遣い、Make progress 自己研鑽の3つを軸とすることが決まった上で、カクナルとしてどういうことなのか?という具体的な項目の議論を続けています。


松本:

そうですね。バリューは並列に並ぶのでどうしてもキレイに揃えたくなってしまうものですが、あまりに整えすぎると頭に入ってこないですし、文字の制約の中で個性が埋没して、カクナルらしさを失ってしまうんです。


中島:

最初、みんなそれぞれの項目に対して自分自身が思い浮かべるワードを書き出して、テキストマイニングをかけてみてどういう言葉にどういう反応でるかを確認して、一度固めてみたのですが綺麗すぎる言葉にまとまってしまい、カクナルの泥臭いコンサルティングスタイルにあってないんじゃないか?という話になりました。あともう一歩のところまできているので引き続き最後まで全員で仕上げていきます。


松本:

議論が進むごとに新卒社員のファシリテーションやアウトプットの成長を見れるというところも面白かったですね。最終的にどのようなバリューになるか楽しみです。

カクナル広報:今後の展望について教えてください。

中島:

今後は、このMVVをもとにカクナルの世の中での認知度を高めて多くのパートナー/クライアントと出会いスケールさせ、企業に限らず地方創生など日本の様々な「場」を興すに関わっていっていきたいです。


松本:

例えば、私とナカシマさんが主体で運営しているHRギルドも”志ある人事が組織を超えて集い人々の働き方を変えていく”というパーパスを掲げています。人事の「場」づくりという面で、カクナルのビジョンと共通する部分も多いと思いますので一緒に活動を広げていきたいです。







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