高校の同級生のさっちゃんとぼく

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今日はぼくが高校のころ同級生だったさっちゃんとの話しをしたいと思います。
入学して間もないころ、ぼくはさっちゃんと知り合いました。ぼくにはたくまという中学の同級生がいましたが、彼とは別のクラスでした。たくまは明るくみんなの人気者というかんじでした。そんな中、たくまを介してたくまと同じクラスのさっちゃんと知り合いました。
彼は小柄で、外国人のような風貌でした。
茶髪で、瞳の色は明るいブラウンでした。
聞いてみたら母がアメリカ人 父が日本人のハーフでした。


ぼくはたくまのとなりにいるさっちゃんに話しかけました。


たくまと同じクラスなんだ、名前なんていうの?


あ、おれ さち!さっちゃんて呼んで!
おっけ!おれ まさだからよろしく!
家の電車の方角が一緒だったため、その日から、登校中などでちょいちょい話すようになりました。


ぼくはサッカー部に入ろうと思っていて、さっちゃんもサッカーをやっていたこと。サッカーのポジションの話し。
小さいころはアメリカに住んでいたこと。担任の先生の話し。たくまの話し。
そんなような日々を送ってた夜、さっちゃんからメールが来ました。

「あのさ、まだ言ってなかったんだけど、おれ心は男だけど身体は女なんだよね、まさにそれ知っておいてほしいと思ってさ!」
さっちゃんは男子の制服を着てました。


ぼくは、そんなこと言われた経験なかったので少し驚きましたが、だからといって友達をやめるわけではないので、


「そうなんだ、別にだからといってさっちゃんはさっちゃんだから関係ないべ!てか、わざわざ言ってくれてありがとうね!^_^」


と、気持ちを伝えました。
数分するとブーっとまた携帯が鳴り、
「おお、そんなふうに言ってくれると思わなかったから まさ ありがとうな!これからもよろしく!」
と返事がきました。
その後 ぼくはさっちゃんが女子サッカー部に入ったことを知りました。


しかし、さっちゃんは 明るく 社交的で友達想いで、男子からも女子からも慕われてました。
ぼくも、さっちゃんとは、


さっちゃんその傷どうしたん?
いや、昨日の試合でスライディングしたらこうなったんだよね。笑
というようなそんな話しを登校中などによく話してました。

そして2年になった時、ぼくはさっちゃんと同じクラスになりました。

おお さっちゃん同じクラスじゃん!


ね!まさよろしく!
こうして さっちゃんと同じクラスでの学校生活が始まりました。


ぼくはさっちゃんと特別仲良かったわけではなく、学校では仲良く話しますが、そのクラスでもぼくとさっちゃんは別の友達グループでした。


さっちゃんは2年になっても同じで、女子にも男子にも社交的でした。
そして、別のクラスにも彼女ができてました。
そして、秋になったとき、ぼくの学校にはアメリカとの交換留学制度があり、前から外国に興味があり、英語の勉強にも興味があったぼくは一人のアメリカ人を受け入れることにしました。


この行事は毎年行われていて、ぼくの高校と提携しているアメリカの高校から毎年30人ほどのアメリカ人高校生が、2週間 ぼくたちの授業にまじって 一緒に学校生活を送ります。
まささ、どんな人うちのクラスに受け入れんの?


さっちゃんはぼくに聞いてきました。ぼくは各生徒の自己紹介文が張り出されている掲示板まで連れていき、
このジョンってやつだよ!
と言いました。
おお イケメンだな!笑
みたいな会話をしてました。
そしてぼくは ジョンという高校1年生の男子を受け入れることになりました。彼は男前で金髪でスポーツ刈り、グリーンの瞳、身長は180センチ、夏はアメフトをやり、冬は 水球をやるような人でした。


ぼくのクラスにはもう一人 女子がアメリカ人の女の子を受け入れることになっていて、うちのクラスにはジョンと、同じく高校1年生のアリアが来ることになりました。
ジョンはけっこうやんちゃなやつで、その30人のアメリカ人のグループの中でも中心的な存在でした。男子でバカなことや楽しいことをやるときはいつもジョンが中心でした。学校にエアーガンを持っていってみんなで勝負したり、みんなで放課後バッティングセンターに行ったり、ぼくと地元の公園でも勝負しました。
ジョンが来てからもうすぐ2週間となりました。そしてある日の帰りの会の時間にぼくにとって忘れられないことが起こりました。


さっちゃんはぼくと同じ一番後ろの席でぼくの左隣の席でした。


そのときぼくはジョンとアリアと、ぼくの机でトランプで遊んでいました。


そのとき ジョンは、さっちゃんを見て、


あいつ女じゃね?とアリアに笑いながら話しはじめました。
なんで女なのに ズボン履いてんの?おかしくない?ニヤニヤ
外国人の目から見ると、彼は女の子だとすぐわかるようでした。


ぼくはまずいな と思い戸惑っていました。


なあ マサ あの人 女じゃない?ニヤニヤ


と聞かれました。
さっちゃんは本を読んでましたが、そのことは聞こえていたと思います。


ぼくはノー、ノー とごまかしてましたが、

あまりにもしつこかったのと、はやくこの事態を終わらせたいということもあって、


苦笑いで、苦し紛れに


彼は女だよ


と小さな声で言いました。
ジョンは ああー、やっぱりな というような反応でした。


ぼくはすかさずさっちゃんのほうを見ると、さっちゃんはまだ本を読んでいましたが、確実にぼくたちの話しが聞こえてないふりをしていました。

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