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14/8/4

不安の解消について~22年間自分探しを続けた私~

Image by Olia Gozha

私の根本課題は,もともとは「不安」にありました。





それはもう小学生の頃からあった課題です。生きていること自体がなぜか苦しい。そして,それが年をとるほど大きくなっていく気がしました。


それは,今思えば,「何が起こるかわからない」という恐怖にありました。どんなに用心していようと,準備していようと,何か大変なことがあるかもしれない。それが私をずっと緊張させました。




私は小さい頃から,勉強を熱心にする人間でしたが,それは才能や向上心があったわけではなく,ただ不安が大きかったからだと思います。勉強していい成績をおさめていれば,世の中何とかなるのだと子供なりに考えていたのだと思います。


しかし,どんなに勉強しても不安は消えません。勉強のハードルはどんどん上がっていき,ひとときも休まる暇もありません。そして,大学受験失敗という結果を受けて,私の不安はついにピークに達しました。



どんなにがんばっても,結果は誰にもわからない。結果がでなければ,何も報われない。そんな世界で,生きていて何の意味がある。一年予備校で必死に勉強して,大学に入っても,喜びはほんのひととき。また,次の社会人になるためのレースが始まりました。


もう嫌になって,変わりたくて,大学生になってからこれまでの生き方を変えようとしました。最初は,自分の好きなことを見つけて,それを仕事にできれば,自分は変わることができると思いました。



ところが,今思えば,それは大変な迷い道でした。社会での自己実現について,取り立てて興味も意欲もなかった私にとって,自分探しは,からからの雑巾をなお絞るような実践でした。


時代は,学内ベンチャーや起業ブームでした。夢や自己実現を語ることが,学生にとって時代の先を行く行為のように思われていたと思います。私もその流行に乗っただけであり,大学生も終わりの頃には,周囲の学生にも,自分が自分の人生を選択して生きていくことが大切だ,などとひと語りするような人間のひとりになっていました。


ところが,そんな私が就職活動では,折からの就職難もありましたが,散々な敗北になり,何とか入り込んだ自分の志望の業界にも,一年余りで自己都合により退職という結果になってしまいました。



自分がやりたいことをやれば,幸せになり安息の日々が訪れる。当時はそう思っていました。しかし,今思えば私は,大学生という経験の未熟さはあったものの,好きなことややりたいことを見つけ出したと言うよりは,頭の中で無理矢理構想をでっちあげたのでした。そんな私には,世の中は厳しく冷たく落ち着かない世界に見えていました。


社会人として働くこともできずに,このままどうすればいいのかわからないまま,私は実家に引きこもることになりました。





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