僕の彼女の遠距離恋愛~クローバー~⑨

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前話: 僕と彼女の遠距離物語~クローバー~⑧

松山に着いた二人はいつも通り最初にプリクラを撮った。


僕らはプリクラで最低一枚はキスプリを撮るようにしている。


いつも僕からキスをするのだが、今回は彼女からしてくれた。


彼女はそっと僕の唇に自分の唇を合わせた。

彼女がキスしているときの幸せそうというかとろけそうな表情がすごく好きだった。


でも、どうやら今回は逆に彼女が僕がキスしている表情を見ていたのかもしれない。 



そのあとボウリングをした。

当初2ゲームの予定だったが、彼女がやる気になり3ゲームした。

彼女は尻上がりに調子を上げていくなか、僕は尻下がりに調子を下げていった。


そのため3ゲーム目には最後の9.10フレームのところで彼女がストライクを2回だし逆転負けした。

彼女の満足そうな表情を見ながらボウリング上を後にした。 



そのあと、近くのブックオフに立ち寄った。

そこで思わぬ掘り出し物を目にした。


それはゆずの東京ドームライブのビデオだった。

中古ではあるが状態は新品同様、それが350円だった。


迷わず僕は購入し、店を後にして近くにあるショッピングセンターへ向かった。





そこではウィンドウショッピングを楽しんだ。


そしてその中にあったベンチで1時間ほど休憩した。


そのあと、向かいにあった電器屋さんでボイスチャットをするためのマイク付きのイヤホンを彼女は購入した。 




外に出ると、身を縮ませるほどの寒さだった。


そしてパラパラと雨が降っていた。


彼女の傘を差し相合傘をした。


駅に戻り彼女は帰りの切符を購入し、その駅の2階にあるレストランでご飯を食べた。


レストランといっても古びたもので、とてもカップルには似合わないようなところだった。




外は風が吹き荒れ気温は4度まで下がっていた。雪が降ってもおかしくない雰囲気だった。






そうなると交通機関は運転を見合わせ彼女はもとより僕も帰れなくなる。

そんな不安さえあった。だから僕は彼女に言った。 




「もしお前が帰られなくなったら一緒にホテル泊まろう」 




彼女はその発言の真意を知ってか知らずか


「うん」

と頷いたのだった。



そのレストランをあとにした僕らは今日のメインイベントでもあるEvery Little Thingのライブ会場へ向かった。


ライブ会場へはやはり路面電車を利用した。


車内には僕らと同じようなカップルが何組かいた。

それ以外にも乗客はたくさんいてすし詰め状態だった。

僕は彼女の手をしっかりと握ってあげた。


そしてほどなくして下車した。 


会場内には多くの人たちであふれかえっていた。

やはりカップルが圧倒的に多かったのが印象的だった。


ホールの中のベンチに腰をかけて時間が過ぎるのを待っていた。


当初の予定より開場時間が早まり続々と会場内にお客さんが入っていく。

ほどなくして僕らも会場内に入り開演を今か今かと待っていた。




そして17時30分頃にライブがスタートした。

1曲目はスイミーだった。

そして何曲か歌った後fragileのイントロが流れてきたとき、彼女は僕に耳打ちした。


「この曲はゆずひろに歌ってあげたい曲」



fragile…モッチーが歌い上げる中僕は歌詞をかみ締め、気づけば涙が頬を伝っていた。


その後、ライブも中盤に差し掛かる頃、僕らはずっと座席に座っていた。

彼女が求めてきていたのだった。僕は素直にそれに応じていた。

ライブ会場まで来てやることではないが、若いとかそんなコトバでは片付けられない。

言ってしまえば変態の行動だった。 



彼女は一応一段落し、ライブに集中していた。


アンコールに入り、いよいよラストの曲になった。

僕は涙を堪えられず泣いていた。


理由は明白だ。


この曲が終わるということは彼女とのお別れの時間が近づくということになるからだ。


それに彼女はずっと僕の手を握っていてくれたのだ。


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