暴力人間(6~7歳)
小学校に入学しました。
でも僕は入学しても友達ができませんでした。
原因は僕の性格だったと思います。
不満があると、暴力や暴言で人を傷つける。
そんな性格の僕と友達になってくれる人はいませんでした。
父は相変わらず僕を日常的に叩いてきます。
父に叩かれることに怯え、家ではオドオドと過ごす。
そのうっ憤を発散しているかのように、学校では問題行動を起こす。
僕の性格はどんどん歪んでいきました。
そんな僕の唯一の友達は家で飼っていた犬のエンゼル。
弟が亡くなってからしばらくしてから飼いだしたのです。
エンゼルはどんな時も僕に付いてきてくれました。
父は夜遅くまで仕事なので、学校から帰っても家にはエンゼルしかいません。
僕はいつも首からぶら下げていた鍵で家に入り、一人でご飯を食べる。
ご飯はほとんどがコンビニのお弁当。
『ただいま・・・おかえり』
僕もお母さんにおかえりって言ってほしいな…。
叶うこともないそんなことをいつも思っていました。
みんなは学校が終わったら、嬉しそうに家に帰っていきますが
僕は全然嬉しくない。だって誰もいないんだもん…。
そんな独り言を言いながら僕は、道端に落ちているチョコレートを食べました。
ラッキー!今日はチョコレート拾った!って。
拾い食いは日常的でした。
普通の家庭では、日常的なことも僕にとっては縁のないこと。
お母さんの事や弟の事を考えると寂しくなって…
その後はなぜかムシャクシャする。
そして学校ではまた暴力で発散するのです。
学校でそんな僕に付けられたあだ名は
『暴力人間』
暴力反対~暴力反対~と言われ僕はどんどん孤立していました。
小学2年生になろうとしている頃、父は再婚をしました。
『新しいお母さんが家に来るよ。』
父にそう言われて、僕は素直に喜びました。
”新しいお母さんも、優しいかな…”
淡い期待を持って、新しいお母さんが来ることを楽しみにしていました。
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