2. 音楽から学んだのは、リズム ~英語嫌いだった中学生が13年後にネイティブスピーカーに「Your English is So Good!」と言われるようになるまで。~
キッカケは、イエスタデイ・ワンス・モア
13才の1年間、英語に対しモヤモヤした気持ちをもったまま、中学2年生になったわたし。
しかし、転機はやがて訪れる。
英語の先生が変わった。A先生だ。
とてもきれいな発音で英語を話す、中年の女性の先生に変わったのだ。
いまイメージできるのは、タレントの早見優さんのような人。
知的な印象の中にも、なんだか温かさと厳しさが同居しているような、そんな先生。
先生は、わたしたちのリスニング力を鍛えようとしたのか、
文法や読解の授業の合間に、英語の歌を紹介した。
聴きながら空欄を埋めていってね~
わら半紙1枚にコピーされた英語の歌詞には、
ところどころ空欄があって、何度か聴きながら埋めていくという方式。
その単語はひとつひとつとても簡単な中学生でも知っているようなものではあるが、
音楽に乗せると、聴きとるのは難しい。
耳が慣れていないのだ。英語に。
でも、何度も聴いてゆくうちに、これかな・・・?という単語を埋めることができる。
当たっていないこともかなり多いが、ときどき当たっていればそれはとても嬉しいものだった。
そう、思え始めた。
A先生は、1年間この「英語の歌を聴く」という授業を続けてくれた。
Carpentersだけでなく、それこそ小学生のとき大好きだったマライアの恋人たちのクリスマスや、Back Street BoysのI want it that wayなど、いろいろなジャンルの曲を聴いた。
わたしは、どうしてもこれらの歌をカッコよく歌いたくなって、
声にだして一生懸命練習した。
正直、歌詞の内容はどうでもよく、どれだけそれっぽく歌えるか、
きれいな発音とリズムで歌えるかが気になった。
この過程で、きっとお手本である歌と自分の発音を無意識ながらも聞き比べ修正したり、
英語ならではのリズムを体得しはじめたのだと、いま振り返れば思う。
13才のわたしからは、考えられない成長だ。
こうして、A先生の手によって新しい世界へと惹きこまれたわたしの「学生生活」と「英語」は、
切っても切れない関係をきづき始めた。
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