貯金残高192円 『さぁ、結婚してみよう!』

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後編: 貯金残高192円『さぁ、結婚してみよう!』其の二

私と主人が出逢ったのは、今から7年前。

私が23歳、主人(たーさん)28歳。

若気の至りと言えばそうなのかもしれないが、何かわからない神のお導き的なチカラで私達は結婚を決めた。



婚姻届を出したのは、出逢ってちょうど3ヶ月目の時だった。

その間の1か月はたーさんは仕事の関係で海外にいたため、実際に同じ時間・同じ空間で過ごしたのは実質2ヶ月。

たーさんは、よく呑み・よく食べ・よく遊び・仕事嫌いなグラビアカメラマン。

私は、ただただ好奇心旺盛で、そのカメラマンという生態に興味が尽きないアシスタントだった。


『恋』に堕ちたという感覚は無かった。


身体を交わした後でさえ、私が彼と付き合えるなんて思ってもいなかったし、そこまで期待できるほど、純粋でも無かった。

それでも、刺激的な空間に浸っていたくて、その夜とその翌日は会社をサボってたーさんと一緒に時間を過ごした。


23年間生きてきて、シンデレラストーリーなんてものは現実には無い。

そう信じていた

たーさんと別れ、自宅に戻る電車の中ですでにさっきまでの時間は過去のものになっていた。

魔法は解けたのだ。自分は自分の暮らしに戻ろう。

そんな事を思っていた。

仕事終わりで疲れて自宅に戻って、ベッドに転がって天井を見つめていた。

昨日までの事がまるで夢のようだった。

その時、電話が鳴った。

・・・もしもし。
たーさん
お前んち どこ?
・・・???
なんでですか???
たーさん
今から行くね!
エッ?!今から??
うちに?なんで??(焦る)
たーさん
とりあえず行くわ!



で、本当に来た(笑)

その日から、たーさんと一緒にいるという事です。

ただ、何だかよくわからない大きな渦に飲み込まれ、ここまできた。

出会いもそうだし、結婚にいたるまでもそう。


実際に、私の両親に挨拶に行った時も、ロケが詰まっていたたーさんの『よし!ご両親に会いに行こう!』っていう軽いノリで始まった。

実家に着いたのは真夜中0時。

そんな無礼者を温かく招きいれるうちの親も親だが、たーさんも相当マイペースな男だ。

当初は同棲の了承を得るためだったのだが、

酒に酔った、たーさんが私の母に、『結婚しますんでよろしくです!』と言い放った。

完全に悪ノリだったし、私も軽い気持ちで聞き流していた。



1分間のマリッジブルー

なんとなくなノリで『結婚』を周囲に言いふらしていたら、

たーさんの父が婚姻届を、私の母が戸籍謄本の写しを用意してくれた。

みんなの読んで良かった!