無名のベンチャーがWEBサービスをリリースするまでの話。
2014年9月27日(土)
1日1億インプレッションを見込んだWEBサービス「Blozoo」はリリースされた。
http://www.value-press.com/pressrelease/131681
無名のベンチャーがWEBサービスをリリースするまでは技術不足・人材採用・経営の面で想像以上に大変だった。ベンチャーに必要な優秀な仲間集め(人材採用)の方法や高負荷に耐えるシステム構築の方法等、出し惜しみなく書き記すつもりなのでWEBサービスで起業を考えてる方は良かったら参考にして欲しい。
WEBサービスの開発を主軸に起業すると何が起こり、どんなストーリが展開されるかを時系列で伝えていこうと思う。
「ブログパーツのWEBサービスをリリースしました」
この言葉を聞いてブログバーツは過去の遺産的なネガティブイメージから魅力を感じない方も多くおられると思う。ブログパーツはもう古いって。
最近ではスマホを主軸にしたリリースがメディアを飾ってるから。だが今あえて「ブログパーツのWEBサービス」と若干古めかしいサービスをリリースしたのは成功をする可能性が高い優秀なプロダクトがあるからだ。
成功の指標はサービスのインプレッション数、会員登録数、収益とする。
「Blozoo」はブログパーツの「ポータルサイト」という所にコンセプトと新規性がある。
ブログパーツはHTMLやプログラミングに関する知識が無くともamazon.co.jpの商品やDMM.comの商品のアフィリエイトリンクを作成したり、RSSフィードの更新情報を自分のブログに貼り付けられ、他サイトのヘッドライン的な役割を果たす事が出来る。
他にも使い道が特定のジャンルのブログに限定されている物などシンプルな物から複雑な物まで様々なブログパーツがある。
「Blozoo」は主にアフィリエイター向けのブログパーツを提供している。
昨今の「ネオヒルズ族」などの影響で「アフィリエイター=怪しい成金」等イメージを持たれている方もおられるかとは思うが「アフィリエイト」は怪しいビジネスでも何でも無い、上場企業でもインターネット関連の広告アフィリエイト事業は行われている。彼らは情報商材屋であり、僕が「Blozoo」の利用者として想定しているのは健全なアフィリエイト活動を行う「まとめブログ」管理人達だ。
「まとめブログ」管理人は個人の方から会社組織でまとめブログを事業として行っていたり様々である。
まとめブログを支えるサービスは主に「Livedoorブログ」「FC2ブログ」等が多く利用されており、アクセス数が多いサイトでは1日100万PVを超えるので安定と機能性の面で「Livedoorブログ」「FC2ブログ」が選ばれている。100万PVを超えるまとめブログでは、月の利益が100万円を楽に超えるから安定と機能性が特に大事な所なのです。
では、なぜまとめブロガー達が検索エンジンの上位を独占し、100万PVを超え、既存のメディアを抜いたのであろうか?
この答えはまとめブログを運営してみると肌で掴めてくるが相互リンクのノウハウにある、相互リンクに対する許容性が高い。
真面目な方なら「相互リンク」は気軽に申し込める物では無いし、お互いにリンクを掲載し続けなければいけないというのは気が重たいと感じるだろう。だが、まとめブロガー達は主に「稼ぐためのブログ運営」の共通認識の元相互リンクを貪欲に行い続けている。
これが被リンクを短期間で集め、検索エンジン上位に来ている理由だ。
まとめサイト特有の文化は地下で進化を辿り、メール以外での相互リンクの取り組みをみんなが求めるようになった。
ブログパーツ「逆アクセスランキング」の登場だ。
逆アクセスランキングは自分のブログに他ブログからの流入をランキング形式で紹介出来るようになる。このシンプルな仕組みは、ブログの認知度をブログ間で高め合い、相互リンクを増やすにはもってこいのブログパーツとなっている。
逆アクセスランキングを設置しているブログと逆アクセスランキングを設置していないサイトでは、
逆アクセスランキングを設置しているサイトにアクセスを送るのは当然の判断だろう。
まとめブロガーは大事な「お客さん」を無料で他のブログに送るわけにはいかない。
認知されて被リンクを受けてナンボの商売なのだ。
20歳からWEBシステムの開発をしてきた僕はこう思った。
「ブログパーツをもっといっぱい提供したい」
ブログパーツはその時々のブロガーのニーズを満たす形で利用されている。
ブログパーツを利用する人たちはブロガーであり、ブロガーは他にもアクセスアップと収益に繋がるブログパーツがあれば利用をしたいと思っている。
「Blozoo」は「ブログパーツのポータル」の体制を取ってる以上将来的にニーズを全て叶えられる。
「Blozoo」が現在提供しているブログパーツが利用されなくとも、新規パーツ追加により旧パーツとのシナジー効果を生み出せる。
この二つの確信が僕を大きく動かした。
ただブログパーツの提供はインプレッション数が桁違いのクロスブラウザ対応クロスサイト対応を想定したサービスとなる為、インフラの構築やシステムの規模の大きさの想定から1人では絶対に作り上げれなかった。自分が提供したブログパーツのシステムトラブルのせいで何万人のサイト、何億人のユーザーに迷惑を掛けるわけにはいかない。
だからといって、1日1億インプレッションを捌き、クロスブラウザ対応クロスサイト対応で尚且つ美しいGUIとデザインを作れる受託の開発会社を知らない。
お金を積んでも納得のいく形でブログパーツのポータルサイトは納品されないだろうと思っていた。
基本的にプロダクトの開発はシステム会社と利益相反する関係にあたる、細かい機能追加等ユーザーの反応を主軸にした開発はシステム会社にとっては「損」だからだ。
このプロダクトはお金では買えない。
だがこのプロダクトに賛同してくれるエンジニア、デザイナーがいればどうだろうか。
一緒に苦楽を共にしながらリリース出来るのでは無いのか。
ここから起業に向けて本格的に動き出す事になる。
今振り返ると失敗の方が多かった。
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