人生で一番モテた夜。〜男じゃつらいよ in シアトル

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気分の良くなった僕は同じくレズビアンの方たちにお酒をおごってもらっていた友人と共に再び人ゴミの中に入っていき、ノリノリで踊り始めました。






すごく楽しいですが、そこに一つの気になる視線。その先には先ほどからよく目が合うガチムチ黒人。


最初はあまり気にしてませんでした。距離もあったので。






一旦目をそらしてダンスに興じ、再びそちらに目を向けるとやっぱり目が合う。


しかも、


(ちょっと近づいてる…。)






振り返るたびにどんどん距離は縮まっていきました。心のじゃないです。物理的に。


振り返れば奴がいる状態。ついにほとんど真後ろまで迫ってきました。






それでも「ゲイバー楽しい!みんないい人!」になっている僕はそこまで気にしません。


「僕と話したいのかな?」くらいです。すっかりモテる男気取り。(男から)






そしてついにそのときが。。


友人と音楽に合わせて踊っていると、


僕の動きに合わせて彼の手の甲が僕のお尻に当たります。






最初は手の甲でさする程度でした。僕が「たまたまかな?」と思うくらい。




そして当然のごとくその手はどんどんエスカレート。気づけば完全にもみしだかれてます。


もちろんそんなの初めての経験です。恐怖を感じました。声は出せませんでした。悔しかったです。






「電車で痴漢に合う女の子ってこんな感じなのかぁ…」なんて考えてました。






声を出せないんでとにかく逃げる僕。


そしてどこまでも追いかけてくる彼。






捕まっては揉まれ、逃げては捕まり。


とにかくパワーがすごい。一度肩をつかまれるとなかなか逃げられない。生まれ持った絶対的な筋力の差を感じましたね。


彼の行為はさらにエスカレートし、僕の腰に彼の腰をすりつけて踊り始めました。


イメージ的には去年のアメリカ流行語にもなった「twerk」ですね。

※写真参照


(もちろん僕はこんなノリノリではありあせんが…)


それでも頑張って振り切って逃げると、今度は僕の友人を捕まえてその踊りをし始めるじゃありませんか!


僕は焦ります。


ちょっと待てよ!それは違うだろ!お前は俺のことが好きなんじゃないのかよ!みたいな。違うけど。



さすがに助けない訳には行かないので間に割って入ります。


そうすると彼は「やっぱりか」みたいな表情を浮かべて再びベタベタし始めます。


なかなかの策士ですね。してやられました。



もうあきらめて身を任せる覚悟で力を抜くと、肩をつかまれて思い切り半回転させられました。


眼前に現れる彼の顔。距離数センチで目が合う僕ら。はじめましてこんにちは。




そして彼の手が僕のTシャツの中に入ってきます。いろんなところを触られます。


もう片方の手で腕をつかまれ、彼のバーに誘導されます。もうとってもガチムチでした。






そして僕の首筋に優しくキスをしながら、彼は僕に初めての言葉を発するのです。


wanna play with you…(お前とヤりたいよ)
………


相手が女の子ならもうウハウハです。女の子なら。



もう一度言いますが、これが彼の発した初めての言葉です。


「やっとしゃべったと思ったらそれかよ!」って感じです。




もうさすがにギブアップ。「No way!!」と叫んで思いっきり振り切り、それでも追いかけて「電話番号だけ教えてくれ!」という彼に番号を教えて逃げるように外に出ました。


なんでほんとの番号教えたんだって感じですが。




帰りのバスでは完全に疑心暗鬼な僕。


「この人たち全員僕のこと狙ってんじゃないか」って思ってました。勘違い女ですね。男ですけど。




後日談ですが、彼から「日本に帰る前に一緒にホテルに行こう!!」という直接的すぎるお誘いメールをいただきましたが、有り難く返信させていただきませんでした。




以上、僕が人生で一番モテた夜のお話でした。




というか、普通に考えたらあそこはゲイバーなんですよね。


本来そこにいるのは全員ゲイかレズビアンな訳で、気に入った子がいたらアプローチするのは当たり前なんです。


そこに遊び半分で乗り込んだ僕に怖がる権利も疑心暗鬼になる権利もない訳で、、、


ガチムチの彼には申し訳ないことしたなぁとあとから思いました。反省です。


だけど、初めての言葉が「ヤりたい」はちょっとだめだと思うよ。




「モテる」というのも大変だなぁと思った出来事でした。




ちなみゲイバー自体はとっても楽しいところでした。そこにいる人々みんな明るくて、面白い。


今度はソフトなところに行ってみたいと思います。



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