象牙色のフランス旅行 第8話

前話: 象牙色のフランス旅行 第7話

Je suis Croisière du dîner dans Yankee, Paris

(ヤンキー、パリでディナークルーズ)


翌日、今日はどこにも行くアテがないので友人グループの隅っこでおとなしく「空気」のような存在でいることに。そんな仲良くないから仕方がない(それにあんな気持ち悪い頭した人間とは一緒にはおれんやろ)。


しかし、毎朝フランスパン食ってるからか口の中の皮が剥けてきた。ザックザクですよ、ホント。

もうしばらくフランスパンは食べたくない、と思った。

そして、ほんとについて回るだけで「ノミの市」と呼ばれるフリマみたいな場所へ。


色々変わったものもあったし、服とかも良さげなのあったんで欲しかったんですけどね、ガマン、ガマン。ほとんど会話することなく、買い物もせず、「何しに来たん?」というぐらいな感じ。

ホテルに戻り、また晩飯をどうするか悩む。


行き着いたのはスーパーで食材を買って、簡単に自分たちで何か作ろう!!という運びに。


同室のツレと二人でスーパーに行き、何かないか探してみる。まずは主食となるものは・・・パンしかないな。パンを探すが、食パンがない。菓子パンもない。あるのはフランスパンとクロワッサンのみ(さすがフランス)。自分たちの食文化にも誇りを持ってることが、よくわかる。


フランスパンはもう有り得なかったので、クロワッサンとブロック状のチーズ、レタス、ハムを買い、部屋にて指でクロワッサンとレタスをちぎって挟み込み、ハムとチーズ乗っけてムリヤリサンドイッチにする・・・マズイ。みごとにそれぞれの食材が個性を発揮している。調和ゼロ。

2つ作って、自分でも食えないマズさなので、諦めた。


翌日は最終日。


最終日は毎年恒例でセーヌ川でのディナークルーズ。

もう、みんなめかしこんでのパーティーです。

だから、今回の旅行にはみなさんドレスなりスーツなり、タキシードなり衣装も持ち込んでます。


日中は現地で衣装を買う、という友人たちにくっついて、ベルサーチへショッピング。

「派手」な印象がありますが、「クラシック」というジャンルもあるようで、これはカッコよかった(当然値段も相当)。


ま、僕には手が出ません。気に入った商品があったようなので、ツレのショッピング待ちしてホテルに戻りました。


ここで、ここで、最後に僕のイタイ部分が大爆発。

スゴイですよ。笑ってください、盛大に。

寧ろ笑ってもらえれば助かります。


「え~っ?」て引かれるのが一番キツイし、無言は更にキツイ。


何がイタイってそう、今回の僕の衣装がイタイ。

・衣装は「スーツ」→これは普通ですよね。

・しかし、このスーツ、何をかくそう、「通販」です。→うん、まぁ、別におかしくないと思います。

・では何がおかしいのか・・・「マオカラー」→ま、でも、これも別にいいかもしれませんよね(引っ張りすぎ?)。アリだと思います。


さぁ、何がおかしいのか・・・?

それは「

黒のマオカラータイプのスーツを20歳の僕が着ること

」がイタイんですよ。


「えっ?別にそんなことないんじゃないの?」って思います?(果たして写真見てもそう思えるかな?)

冷静に一つずつイメージしてください。まず、このときの僕は、

 ・20歳になったばかり→つい、この前まで「学生服」を着ていた。
 ・黒のマオカラーのスーツ→遠めにみたら学生服に見えるかも。
 ・頭の色は→象牙色
 ・スーツの中は→上が黒なんでね、白のワイシャツ(これもマオカラー)

イメージつきましたか?


そう、

「田舎のガラの悪いヤンキーのニーチャン」

の完成です。ねーイタイでしょ!?


「田舎のガラの悪い(頭も悪い)のヤン兄」がですね、フランスはパリのセーヌ川でディナークルーズです。学ラン着て。意味がわからんでしょ?

みんなオシャレなんですよ。

さすがデザイン系なんですよ。

男連中キマってるんすよ。

女性のみなさん、キレイなんですよ。

その中にヤンキーがポツーンと一人います。

ひどいでしょ?、20歳の僕。


部屋でこのスーツに着替えたときは鏡見て愕然としましたよ、自分でも「ガクランやん」って。

「通販」で買ったがゆえに、実際に着て買ったわけじゃないから、自分が着た姿をイメージしてなかったんですよね。ツレも「ガクランみてーじゃん」と。


でも、他人に言われるとイラっと来るんですよね(当時は)。

「ガクランじゃねーよ」とは言うものの

誰がどう見てもガクラン。


外人さんとか、年齢いった人とかが着るとかっこいいのかもしれませんけど、僕ではダメでした。

若さ=イタさですね、ホント。


しかし、まぁ、この風貌で、身長183ありますからね、怖いのと気持ち悪いのとで、誰も何も言ってきません(写真、わかりますかね?背景暗いけどガクラン着てるっぽいのって)。


食事は結構豪華で、フランス来て初めてまともな食事したんじゃないかな?でっかい肉もあったし。飢えてましたからね。ガッついたガッついた。


金ないヤンキー兄ちゃんは嫌われ者で誰も相手にしてくれないんだけど、久しぶりに戻った地元の食堂のオバチャンから温かいゴハンを差し出されて、涙流しながら、むせながら、ガッつく、そんな心温まるシーンを再現してました(ちなみにこのスーツまだ持ってます)。


周りの視線と自分でもガクランと認識してるので早々と上着を脱いで、イスにかける僕。

恥ずかしいヤツめ。


上着脱いだら、もう怖いものなんてない。この前デートしたコ誘って甲板に上がって写真撮ったり、ツレと歓談したり景色見たり、盛り上がってましたよ。


季節は12月、真冬のフランスで上着着ずにワイシャツ1枚の僕。野生です。


恥ずかしいからと思って上着脱いだのに、そんな薄着で動き回る僕は結局浮いてました(ええ、船の上だけにね「浮いてます」)。


翌日、いよいよ日本に帰ります。

朝早くにホテルを出て、空港へ向かいます。

昼前ぐらいに空港へ着いて、飛行機の時間を待ちますが、一向に動かない。


待ちくたびれてると同じ学校の女の子だけど話したことないコが同じ部屋だったツレと話してます。

「似顔絵高くて、お金結構使っちゃった~」などと話してるのが聞こえます。

ツレ、別に言わなくていいのに、

「こいつも似顔絵描かれて、金払わないってキレてさ~囲まれて値段交渉してたよwww」

と。


おい、その言い方だと、俺が悪いみたいじゃねーか、ちゃんと説明しろ、ということで会話に横入りし、事情を説明する。


彼女は「すご~い、私怖くて言われるままに払っちゃったよ~。へ~かっこいい!!」と。

それってかっこいいのか?そんな話をしてヒマを潰してると、先生より重大発表が。


「飛行機会社がストに入ったため、飛行機が飛ばない!!」

っておいおい。どーすんだよ。


で、どうやら、その話を聞いて先生方は対策を練ってたらしくて、その対策を決めてからこっちに報告したもよう。


その対策とはフランスからまず韓国へ飛んで、韓国から関西空港へ。


そしてそっから名古屋までバスなんだけど途中で生徒を降ろしながら名古屋へ向かう、というとんでもないルート。


グッダグダに疲れてるから帰りの飛行機は爆睡。韓国ついたはいいけど昼なのか夜なのかもわからん。そのまま飛行機を乗り換え関空へ。関空から名古屋に向かい、普通に電車に乗って家に帰りました。


何か色んなことがあった旅行でしたが、終わってみると楽しかったですねー。

いや、海外楽しいわ、マジで。


もう少し気持ちとお金に余裕があればもっと楽しかったろうし、トラブルも楽しめただろうな、と思います。当時はブログなんてなかったからね、今だったら「いいネタ発見」って思えるだろうし。

またパリ行きたいですね。次はスニーカーと地図と辞書を持って・・・。

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