四角関係 第三話

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前編: 四角関係 第ニ話

そしたら、携帯が鳴った。深夜2時過ぎ。

僕もツレも、こんな時間に誰だよ?と訝る。携帯を見ると「Sちゃん」と表示されてる。マジかよ。こんな時間に電話って。無視して寝てたいとこだが、電話に出る。


「もしもし?Sちゃん?どうしたん?」

と精一杯元気そうな声で応対する。けど、Sちゃんは無言だ。

あれ?電波悪くて切れた?で画面を見るけど、アンテナはバリ3(古いなこの表現)。


「もしもし?もしもーし?」

と何度か話しかけてみると、うっすら聞こえてくるすすり泣く女性の声が聞こえる。泣いてるんかい。


「どしたん? 泣いてるんか。何があったん?言うてみ?」

と尋ねてみるもただただ泣いてるだけで返答がない。「Mとなんかあったの?泣いてちゃわかんないよー。深呼吸してさ、落ち着こうよ」となだめてみる。

こちとら38度超えてる状態の深夜2時過ぎ。

泣きたいのはこっちだ。


すると、何かを話そうとしてる雰囲気はあるものの「あ・・あの・・あのね・・・あ・・・」って感じで言葉にならない。えづいてるというか、もう呼吸が荒れまくり。

心境としては「犬のおまわりさん」である。


そっから1時間くらいは経過しただろうか。友人たちは友人たちで話し合ってたから別に迷惑はかけてないけど、俺の意識というか体力がやばい。かなりしんどい。

いや、いつでも電話しておいで、とは言ったけどさ・・・

まさかこんな時間に電話してくるとは。


あかん、頭が回らん。「Sちゃん、ごめん。俺、ちょっと風邪で熱あってさ、しかも今、ツレの家なんだ。今度聞くからさ・・・」と言ってみたところSちゃんも泣きじゃくりながら「・・・うん」と言ってるのはわかるけど、切ってくれない。全然泣き止まない。そっから1時間。彼女の泣き声を聴き続けた。よくそこまで泣けるな、と感心しつつ午前4時。


「Sちゃん、もう4時だからさ。今日はもう寝よ?寝ないとさ、カラダに悪いよ?明日もバイトじゃないの?また聞くからさ、もう寝たほうがいいよ」と伝え、半ば強引に電話を切った。ものすごい疲労感だったのを覚えてる。


そして翌日、当然、熱が引くこともなく。フラフラで家に帰ってソッコーで寝る。

昼ごろに家に帰ってきて、そこから家で寝てるけど、なかなか熱がひいてくんない。


Sちゃんの話はなんだったかなーと思うも、自分もキツイので、電話はしてない。熱ひいたらファミレス行って聞くかーと思いながら、先ずは風邪を治さないとと思って無理やりでも寝てた。眠くないけど。


寝付けなくて深夜2時。電話が鳴った。


「え?」と思ったら相手はSちゃんやった。ちょっ待てよ。いや、普通さ、体調悪いのわかってるんだからさ、さすがに間隔あけない?


と思いつつも電話に出る。「もしもし?Sちゃん・・・?」と聞くと電話の向こうでうっすら

「ひっく・・・グスッ・・・」と聞こえてくる。

もはやホラーである。

まだ泣いてるの???いや、ずっと泣き続けてるわけではないだろうけど、え?また?俺、また泣き声聞き続けるの???


結局、理由は聞けないまま、泣き声を聞き続けること2時間。彼女との電話が切れた。充電かなんかだったか忘れたけど、ちゃんと会話できなかった。


それからほどなくして、別れたという話をバイト先で聞いた。

みんなの読んで良かった!