仕事を辞めてフィリピンで大学院生をしている話【第2話】
2014年2月中旬に退職し、その後しばらくしてフィリピンに向かった。行き先はマニラの語学学校だった。
日本でもオンライン英会話で1年ほど勉強していたものの、実際に使う経験があまりなかったのでもっと向上させたかったのと、大学受験をしたかったので、2ヶ月ほど語学学校で学ぶことに決めた。
大学はマニラと決めていたので、語学学校もマニラの学校にした。マニラはセブなどと比べると選択肢は狭まるが、それでも長くやっている定評のある学校があり、そこに通うことに決めた。授業は1日6時間、リスニング、発音、スピーキングのクラスを取った。マンツーマンのレッスンで1日6時間勉強し続けるというのはなかなか骨の折れることで、1日の全てのクラスが終わるといつもヘトヘトになっていた。
おいしい日本食も出るというのがこの学校の売りの一つでもあった。私は特にカレーライスが好きで、いつもお代わりをしていた。食堂では他の生徒達としばしの歓談を楽しんでいた。ここで出会った人たちとは今でも交流が続いていて、そのうちの二人はいまの仕事仲間でもあるので縁とは不思議なものであると思った。
語学学校の先生には進学相談などもよくしていた。当初は四年制の学部に通うつもりだったが、ITを学びたいということと日本でシステムエンジニアとして働いてきたということから、ベースはあるので大学院にしたらどうかという提案を受けた。それはなかなかいい考えだと思った。大学院のマスターは2年間で経済的な負担が比較的少なく、より高度な専門教育が受けられ、修士号ももらえるので学部に通うよりもメリットがあると判断し、大学院を受験することに決めた。
といっても何をすればいいのか正直さっぱり分からない。いくつかの大学のホームページを見て事前調査はしていたものの、この国の受験がどういうものかさっぱり分からず、どこにどう問い合わせればいいのか、受験科目が何なのか、必要書類は何が必要なのか、全く手探りの状態からのスタートだった。
とりあえずいくつかの大学に目星をつけて、直接に出向いて窓口に問い合わせるところから始めた。
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