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15/1/8

自分の体験から語る、しあわせな結婚はできる!(第4話)〜玉耶経

Image by Olia Gozha



「玉耶経(ぎょくやきょう)」という経典があるそうです。
お釈迦様と玉耶(ぎょくや)という女性とのやりとりを収めたものとのこと。


どんなやりとりかというと、
インド一番とも言われる美貌と裕福な環境で育ったことで
小賢しく高慢になり精神的には幼い玉耶を、
お釈迦様が改心させるまでのやりとりなのだそうです。



誰よりも早く寝て遅く起き、ずーっと鏡の前で自分の姿ばかり見る。
身の回りのことは人任せで家事も一切したことがない。
気に障ったとわめき当たり散らす。
叱ればすねて、褒めればつけあがる。



そんな玉耶をどのように改心させたのか。
お釈迦様の指導はこのようだったそうです。



まず初めに、女性が男性に比べてあれも大変、これも大変、いかに大変かと話しました。
玉耶の頑なな心は徐々に溶けていきました。


いかに見目麗しい容貌であっても、無常であるからその美しさ若さもやがて衰えていく。
それを保とうとするよりも心の美しい女性となり、
いつまでも誰からも慕われる存在になることが大切だとは思わぬかと問いかけられます。


そして
「世に七通りの婦人がいるのを知っていますか?」
と七通りの婦人を説明されました。


また七通りの婦人のうち、どのような女性になりたいかと玉耶に聞いたそうです。
玉耶の答えを受けて、そのような妻になるためにはどうしたらよいかを教えられたそうです。


改心した玉耶は後世まで名が残るほどの素晴らしい婦人となり、
江戸時代までは玉耶のような良き妻となるようにと、
上流階級の嫁入り道具の1つとして「玉耶経」を持たせる風習があったそうです。




ではその七通りの婦人をここに引用したいと思います。



『七通りの婦人     ~玉耶教より』
1.母婦
  母親が子供を養育するように、愛情豊かに夫と接する妻
  (すべてを包み込む母親のように、夫のことを大切にする)


2.妹婦
  妹が兄を尊敬し、慕うように夫に仕える妻
  (兄から言われたことを「ハイ」と素直に聞くように、夫のことを尊敬する)


3.善知識婦
  一切の人々を真実の幸福に導く仏教指導者のように、常に夫を善導し、成功に至らしめる賢い妻
  (夫を立てながら、良い方向に導く)


4.婦婦
  控え目で、夫人としての徳を尽くす妻
  (夫と喧嘩もするし仲良くもなる。夫と対等の普通の妻 良妻賢母)


5.婢婦
  召使のような妻。自己主張をせず、何事も黙々と服従する妻
  (夫に対して不満を抱えながらも、家庭を守るためだからと夫を立てる)


6.怨家婦
  「こんな男と結婚したから」と恨み続ける妻
  (だらしない夫を尻に敷いて、自分のコントロール下に置こうとする)


7.奪命婦
  汚れた心で、夫の命をも奪いかねないような妻
  (夫に楯突いて、その口撃で、夫の命やプライドをズタズタにする)





これを初めて読んだ時、今から3年ほど前です。
読んで考えてみたわけです。
私はどれかな~と。


当時、前のパートナーを看取ってまもなくの頃だったこともあり、
私の自己評価は非常に高く、
『自分以外の人のために心と時間を使った』と思っていました。


なので疑いなく、私は1か2の女性だ!、と思ってたのです。
しかもついこの間まで・・・・・(-_-;)


まさか6や7の女性では絶対にナイ!とまで思っていました。




ところが、私は7だったのですー!!!!!



この第1話にこう書いています。
『男性の気持ちも知らず傷つける発言を多くしてきたからです。』と。
これはまさに7の「夫に楯突いて、その口撃で、夫の命やプライドをズタズタにする」
というところに該当します。


心を傷つけてしまった男性は私の夫ではありませんが、同じことです。




さらには前のパートナーとの関係やその時の自分の感情を見ると、良くて5です。
ちょっと攻め続けられようものなら、すぐに6や7にでもなっちゃいそうでした。


前のパートナーが亡くなった後、彼が遺した言葉たちが辛くて辛くて、
スピリチュアル系の方に相談に行った時がありました。
その時、「まるで江戸時代の夫婦のようですね。現代じゃそんなに耐えることないんですよ」
と言われました。


その言葉から考えると5だな~と思います。



7だったのが5になってた。。。
これは前のパートナーとの時間と経験が、最低の最低女だった私を
5を演じてみるという形でほんの少し成長させたのかもしれません。




今の相方さんにすら、私は1、2のような妻にはなり得ないです。
どうしても楯突きたくなる心が出てきます。
どうしても素直になり切れないんです。





この玉耶(ぎょくや)という女性。
ずっと悪妻の代表格なんだと思っていました。
見た目がものすごく美しくても、心の醜い女性なんだと、見下してたんです。


でも玉耶経を詳しく読んでみると、一転、私は玉耶のファンになっちゃった感じです。




*****
玉耶の嫁ぎ先の舅は、自分の息子の嫁を探すのに、容姿が良いのが一番と、
インド一の美人と評されていた玉耶を息子に会わせます。
その美しさに息子も快諾、トントン拍子に話が進み結婚しました。


しかし結婚するとそれまで猫を被っていた玉耶が本性を表します。
自由奔放勝手気まま。
あまりのことに舅は辟易しますが、自分たちから望んだ結婚、一方的に離縁できません。
しかしこのままでは家の行く末が不安です。


困り果てた舅はお釈迦様に相談しました。


お釈迦様が家に来ることを知った玉耶は押入れに隠れていましたが、
お釈迦様によって家中の壁や扉がスケスケになると、諦めて出てきます。


「よく出ていらっしゃいましたね」
と声をかけられたお釈迦様。


玉耶は内心「あんたが出てくるように仕向けたんじゃない」と悪態をつきます。
(この辺りの玉耶の心情はものすごくわかります。同じ気持になったこといっぱいあります)



するとお釈迦様は、玉耶に話し始めました。
女性の大変さ、見た目の美しさより心の美しさのこと、そして七通りの婦人の話。


玉耶はうつむいて聞いて聞いていましたが、6、7の説明の時にギクリとします。
そして「これは紛れもない私のことだ」と感じたからです。
「私は恐ろしい女です。私ほど悪い女はいませんでした。」
と玉耶はお釈迦様の前に恥じ入りました。

*****



なんて謙虚!!!
お釈迦様の話を聞いてすぐに自分は6か7であると気付いたんです!
私なんて1か2だ~なんて自惚れただけじゃなく、6、7であるわけないと思ったんですよ。
この違い!
すごいです。玉耶ちゃんすごい!!!!!


さらにお釈迦様への謙虚な返答~。なんて素晴らしい。
素直でまっすぐな人でしょう。感動しちゃいます~!



とても彼女のように素直に謙虚になれません。。
でも自分が5や6や7のようであったということを深く認め、
自分の考えが正しいわけではなく、
人の考えや行動も、そうする理由があるのだと知り、
自分の考えや思いを押し付けないようにしよう、そう思いました。
気付いた時にはそのように心がけるようにしています。



そんな私が実際に、自分の考えや思いを押し付けないよう心がけてやってみたことを
次回ご紹介しようと思います。


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