日本人留学生が通学バスで出会った大麻の売人に考えさせられた話。~人種とアメリカの貧困~ 【1】
アメリカ留学にも少し慣れたある日のこと。
その日もいつも通り、大学へのバスへ乗った。
いかにもガラの悪そうな怪しい黒人のおっさんが目に入ったので、少し怖かったので避けて座った。
すると、突然そのおっさんが立ちだして近づいてくるではないか。

ぎこちなく返事をしたあとに、おっさんは俺の前に座り、身を乗り出して話を続けた。



俺今ドラッグを売られようとしてるのね?通学途中のバスで。
そうかドラッグか。そうか、ここはアメリカか。そうか、、、
あっけにとられて、何も言えなかった。
もちろん、僕は買っていない。しかしながら、大麻所持、使用はアメリカでワシントン州と、コロラド州に関しては21歳、個人使用目的であれば合法らしい。公共の場で使用、州外への持ち出し、ライセンスを持っていない人の販売は犯罪だそうだ。(僕の予想だが、おっさんはOUT。)
日本で育った自分にしてみれば、大麻などの薬物なんて何かの「警察24時!」的なドキュメンタリー番組や、学校での授業、ニュースでしか聞いたことがない。
おっさんは「一回吸ってみ?」と、割としつこく売ろうとしてきたものの、僕は断固拒否した。すると、諦めたと同時に少し悲しそうな顔をして話をつづけた。

僕は深く考え込んでしまった。
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