その日は突然やってくる。〜日本と外国の間で生きるという意味〜 受験息子編
寮は勉強に専念してもらうため、食事付きのアパートを選びました。
日本の大学入試のために勉強をやり直す必要があるのでしょうか。
IBを取得しても、日本の大学受験用の勉強をしないといけません。
息子は理系志望でしたので、数学、化学、物理を再度勉強することになりました。
もちろん、IBで数学、化学、物理を取っていますので、英語で勉強しています。
内容は日本と変わりません。
なぜ同じ勉強をしているのに、日本の試験のために勉強しなおすのか、
まるで日本人になるための試験しているようで、違和感があります。
予備校では、英語を日本語に変換しながら、日本の入試問題用の勉強です。
最初は、日本語で書かれた問題の意味が分からないようです。
例えば数学の文章題の意味が分からない。もちろん英語なら分かります。
日本語の専門用語も最初は分かりません。
知識がないのではなく、日本語の変換ができないだけです。
慶應義塾大学と筑波大学は国際バカロレアを理解している大学
IBを取得することは、容易ではありません。
11年生から試験に向けた勉強が始まりますが、とても大変です。
論文も書かなくてはいけません。
真面目に勉強しなくては、試験に受かりません。
ですから、欧米の大学はIBの結果を尊重して試験課さないのです。
日本の大学の場合、全学部がIBの結果と面接のみで受けられる大学は
知っている限りでは慶應大学と筑波大学のみです。
国際バカロレアを理解している証拠と思います。
当然、皆さんまずは私学の慶應を目指しますから、難易度は高くなります。
帰国子女入試は、私学から大学の難易度順に試験が始まります。
慶應、早稲田、上智、明治、青山、立教 ・・・・
慶應以外は、大学独自の入試がありますから、試験を受けることになります。
合格するまで、試験を受け続けることになりますので、精神力と忍耐力が必要です。
私学が第一志望で慶應に合格すれば入試は終了。入学までの半年は自由時間です。
息子は慶應に運良く合格できましたので、次は国立を目指した勉強が始まりました。
旧帝国大学系の国立大学は、一般入試と同じ
次に国立ですが、早い大学ですと11月から始まります。
旧帝国大学系は、2月から始まる一般試験の2次試験と同じ日になります。
科目は一般試験と同じ。それに面接が加わります。
センター試験は受ける必要がありません。
息子は、やりたい研究が九州大学にありましたので、東京から飛行機に乗って
福岡まで試験を受けに行きました。試験は3日間でしたが、当然自分で飛行機、
ホテルの予約をして、一人で下見をして受験しています。
また受験前に慶應への入学金、授業料の振り込みも自分で行っています。
全部自分でやるしかないです。
大学の情報入手はインターネットとオープンキャンパス
大学の情報はインターネットで取得するしかありません。
受験要領も毎年かわりますので、チェックをこまめにしないと間違えてしまいます。
帰国子女入試の廃止、教科の追加、多々あります。
オープンキャンパスも行った方がいいですが、外国からそれに合わせて行けるか
実際は夏休みにある大学しか行けませんし、移動、宿泊にお金が必要です。
海外で真面目に勉強してきた高校生に、これだけの負担が必要ですか?
息子は希望の九州大学に合格できましたが
5月からIBの試験、6月に帰国して一人暮らし、9月から2月末まで入試と勉強。
精神的にはかなり辛かったと話していました。
IBの試験から気が抜けないからですね。
海外から見ると、日本特有の入試は教育障壁です。
日本人として認められていないような気分になります。
帰国子女には、現地教育システムを尊重して、その結果と面接で入試を代用。
合格後には、半年ありますから大学特有の課題を与えれば良いと思います。
帰国生が日本の大学を受けたいと思う理由の一つに、
母国語で勉強したいという強い欲求があります。
どれだけ自由に英語を使えても、何か越えられない壁を感じるようです。
英語が上達すればするほど、その思いは強くなると言っておりました。
きっとその国の文化背景から来る思考に関わる領域でしょう。
技術の分野において、異文化(外国の技術)を認め受け入れ、
日本流に改良できるのに、教育になると、
どうしてそれができないのでしょうか。
違いがあるから面白いし、異文化と交わるから化学反応が起こり、
視点が広がったり、相手を理解できるようになる。
日本の教育現場に足りない視点です。ですから日本が内向きになるのもわかります。
さて、長くなりました。
娘のパターンは次に書くことにします。
著者のYuji Hoshinoさんに人生相談を申込む
著者のYuji Hoshinoさんにメッセージを送る
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