うちの本棚には、一体何冊の漫画があるんだろう?本を数えながら、感想を書いてみたりする

著者: Sawamoto Kyoko

キャンディ・キャンディ 

言わずと知れた、この本。まぁ、色々とあって、今では絶版状態。悲しいねー。

この本は、まさに女の子のバイブル。絶対に読まないと駄目なのであるるるるぅ。でも、今は殆ど不可能なんだね。

その貴重な本を、未だに所有しているんだよ。っはっはっはっ。


この話は、キャンディース・ホワイト、のちにキャンディース・ホワイト・アードレーの人生のお話。

意地悪をされても明るく乗り越え、自分の夢に向かって進んでいく。時には、悲しい別れがあって、心が折れるんだけど、色んな人に助けられて、立ち直っていく。本当に、朝ドラにしてほしいくらい波乱万丈なのである。

この話には所々、泣けるシーンが出てくる。ここから先はネタバレ。

キャンディの話で印象深いシーンは、まずアンソニーの死だろうね。アンソニーは落馬でキャンディの目の前で亡くなってしまう。アンソニーはキャンディの初恋の人。アンソニーもキャンディのことを好きだった。それなのに…。アンソニーに言いたい。乗馬をする者として、「ヘルメットは被りましょう。」と。その葬儀に出られず、キャンディはそこでも悲嘆してしまうんだよねー。エルロイ大おばさま、意地が悪過ぎますぞ!!


でも、最大のシーンは何と言っても、テリーとの別れ。これは台詞を覚えているもんね。

キャンディは、テリィのお陰でアンソニーの死から立ち直れて、テリィのことを愛するようになったのに、テリィも自分の心の傷を癒してくれたのがキャンディで、本当に愛していたのに…。何でそんな二人が、こんなに悲しい別れをしないといけないのか…。本当に泣けるわ。

「このまま時間が止まってしまえばいい このまま永遠に…」って思いながら、テリィが後ろからキャンディを抱きしめるシーンは、壁ドンよりもぐっとくるなぁ。

にしてもさ、私はイライザよりも、スザナ・マーロウの方が嫌いなんだよなー。私の高校の友達も同じ意見で、二人で盛り上がったもんだよ。イライザのいじめは子どもっぽいものばっかりなんだよね。本当にテリィのことが好きだったのかも定かじゃない。お子様だもん。それが度を越えてはいたんだけど、奴はテリィの心も、アンソニーの心も手には入れられなかった。結局、ばちが当たったんだろうね。

スザナはさー、テリィのことを完全に奪うんだよね。それも、二人の気持ちを知りながら。テリィを助けたのはえらいと思うけど、その後が駄目だ。死のうとするってどういうこと?!もし、あの時死んでたら、テリィとキャンディは間違いなく一緒になることはない。余りにもスザナの存在が重すぎて、恋人ではいられないよ。でも、スザナがテリィと結婚したとしても、本当の幸せは得られないと思うなぁ。

しかしさ、自分の為に命をかけてくれた人がいても、それでもテリィはキャンディの方が好きなわけだ。テリィにとっては、キャンディは運命の人だったのかも知れないね。そこまで忘れられない人って、すごいよ。


さて、これに負けず劣らず泣けるのが、ステアの死。これは今の方が泣けるなぁ。

出征の日、キャンディを一人見送りにくるステア。彼にとっても、キャンディは初恋の人。大切な妹みたいな感覚もあったのかもね。彼は絶対にその思いを見せなかった。アーチのみが知ってたんだな。

ステアはさ、その後パティって恋人が出来る。キャンディの友達で、おっとりしてて、本当にいい子。ステアはキャンディに思いはあっても、パティのことを本当に愛するんだよね。結局、彼女や家族のためにって言って、出征してしまう。そして、帰らぬ人となってしまう…。死ぬ瞬間も、パティに夕焼けを見せてやりたいと思ってるほど、彼女のことが好きだった。

そして、葬儀の後で、パティは衝動的に死のうとする。いつもおっとりしているパティが動いたのは、カメのヒューイ事件の時以来で、その時よりも当然ショックは大きかった。

不器用なパティが「私が始めて愛した人なの」というシーンは、思い出しただけで鼻の奥が痛くなる。今、痛くなってます。はい。

ステアの粋なのは、その後で届く遺品の中に「ステアとパティ人形」があること。「君が笑うと、僕も笑ってる」って言葉は、いいよね。本当に素敵な二人だった。


恋って言うと、もう一人。ニールもキャンディのことを好きになってしまう。これがお子ちゃまの恋でかわいい。キャンディは切れるんだけど、まぁ、おぼっちゃまらしい不器用さですな。いじめてた子を好きになるところとか、思い描くキャンディとの未来が、自分の世話を甲斐甲斐しくやってるキャンディだったりってとこが、お子様だよねー。それでも、彼なりに好きだったんだよ。だから、最後に振られて、大泣きする。それを見たキャンディは、「あれでも私のことを本当に好きだったのかしら…」とあきれちゃう。多分、彼は好きだったんだと思うよ。結婚をしたいって思ったほどだからね。でも、残念ながら、大人の愛ではなかった。結婚してもうまくはいかなかったろうね。何せ、ラガン家の面々が舅、姑、小姑だからねー。笑えるわ。読んでた当時は、「キャンディが可哀想」って思ったけど、時が経つと、「ニールって可愛い」って思えるから不思議だね。


個人的には、アルバートさんとくっついてほしいと思ったこともあったけど、法律から考えると厳しいか。籍を抜けば大丈夫なのか?いやいや、倫理的にどうなんだ?って考えちゃう。アルバートさんから見て、キャンディはやっぱり娘なのかもしれない。大切な娘。

やっぱ駄目だなぁ。キャンディには思い入れがありすぎる。書きたいことが山ほどありすぎる。

ちなみに、私が持ってる本1巻から6巻は、再販された時のもので、装丁がちょっと違う。オリジナルのものは4冊。7巻はオリジナルと再販の2冊を持っている。内、3冊は初版本だった。これって凄い?

キャンディ・キャンディ 全9巻+7巻のみ = 10冊


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