3、専業主婦が、目指してないのに何故かタロット占い師になり、それを受け入れるまでの体験談(コールセンターSV時代)

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今思えば、その仙人状態が良かったのでしょう。

誰かと会っても、異性として自分を良く見せたい!好かれたい!という気持ちはありませんし、

相手のことを恋愛の相手として品定めするような変な視点も無く、真面目に働いていたのです。


そんな状態で、夫と出会うことが出来ました。


夫自身もまた、そういう仙人状態で、しかも私より仙人という意味では大先輩だったみたいで、

まったくギラギラしてませんでした(笑)

すごく自然に、どっちがプッシュしたという感じでもなく、お付き合い~結婚話に繋がっていきました。


「長く付き合った彼と別れた後に出会った人とスピード婚する人が多い」

という話をよく聞きますが、確かに「結婚しよう」と決意するまでは、かなりのスピードだったと思います。というか、出会った時から、「あ、この人と結婚しちゃいそう。」という予感がありました。

外見とか全くタイプではないのに、なぜか「あれ?この人と結婚しちゃいそう。」と、ふと思ったのです。


とは言え、結婚しよう、という気になりつつも、仕事が乗っていたのもあり、具体的な話はたいして進まないまま、せっせと働いていました。



目に見える評価のために

SVの仕事は、忙しいながらもやり甲斐がありました。

企業にとっては、コールセンターのオペレーターはお客様との数少ない接点のひとつ。

オペレーターが、いかに感じ良く、いかにスムーズに、問い合わせしてきたお客様の要望に、いかに的確に応えることが出来るか?

というのが、求められる最重要事項でした

その、コールセンターとして当たり前の使命を、しっかりこなせるように、日々の研修や、スタッフフォローに気を配って責任感を持って働いていました。


ちょうど転職前に、「ディズニー7つの法則」というビジネス本を読んで、大きく影響を受けていたので、オペレーターを大切にして、オペレーター自身が気持ちよく誇りを持って働ける環境を作ることで、ひとりひとりがお客様を大切に扱うようになって、評価が高まる、というディズニー方式を素直に実践していたのが良かったようです。


応対マナーなどについては厳しく指導しながらも、みんなとのコミュニケーションはとても大切にしていました。


何より、クライアント企業の中で働いているので、勤務時間中は、ずっと見られて、評価され続けている、という状態でした。ヤル気のあるSVを演じ続けていたのです。

感じ良く、テキパキ動いて模範社員になり切っていました。一緒に働くテレオペレーター達のリーダーとして、みんなが働きやすいように頑張っていたわけですが、自分自身のことは後回し、というやり方でした。忙し過ぎてトイレに行きそびれて膀胱炎になったり、日々残業したり・・・。休日はグッタリしてプライベートを楽しむ心のゆとりはありませんでした。


そうやって真面目に頑張っていると、やはりクライアント企業からも喜ばれ、さらにスタッフが増えたりする結果に繋がり、自分の頑張りを、数字で分かりやすく感じられ、とても張り切って働いていました。ボーナスも期待以上の額が貰えて、洋服の販売員の時よりたくさん稼いでいる♪という分かりやすい喜びがありました。


正社員になって、ボーナスもたくさん貰えるようになったので、もっと通勤を楽にするために、実家を出たいな、と思っていると、友人が「一緒に住まない?」と誘ってくれました。そして、他の友人がすぐに知り合いの紹介で部屋を見つけてくれました。


当時の私は、すべて自分の頑張りでうまく行っていると思っていましたが、思い返せば、あらゆる場面で関わる人のご縁や環境に恵まれていました。


他の現場に配属されたSVたちは、もっと過酷な状況に放り込まれ、経験の無いことをいきなり任されてしまったりして、疲れ果てて体調を崩したり、辞めてしまう人も多かったです。

実際に、資格や学歴が不問の割には高いお給料の求人だったので、いくら辞めても次から次へと応募はあるようでした。はっきり言って、SVは使い捨て、サバイバル・・・というような印象でした。


「他のSVたちに比べたら、自分は良い現場に配属されて、ちゃんと生き残れている!良かった!」

と思いつつ、「他の現場に異動になったら、この程度の頑張りでは通用しないのかも・・・。今すでに全力でやってるのに、これ以上はムリだよ・・・。」

と、心の底ではビビりながら働いていました。


でも、

そもそも、

貴重なお客様との接点である業務を、派遣会社に丸投げするって、おかしくない?

という疑問がふつふつと湧いてきました。


個人的には色々任せて貰えて、やり甲斐のある仕事だけど、本来、他社の人にこんなに任せちゃって良いわけ!?と。

自分が「任せてください!」と、張り切っている立場だったにも関わらず、気付けば激しい違和感!

自分の会社のこと、自分のお客様のことを、本当に大切に思っていたら、コールセンターのようなお客様との接点の業務を、他社に丸投げなんて出来ないよね?

しかも他の現場は、もっと滅茶苦茶な丸投げみたいじゃない?

そう思い始めると、派遣業界全体に対しても、「なんかおかしくない?」という疑問が!


本当に良い仕事をしようと思ったら、自分の会社のスタッフは自分で探そうと思うだろうし、

働く方だって、自分の人生を本気で考えていたら、自分の仕事は自分で探そうと思うのでは?

なんか、雇う方も雇われる方も、無責任&他力本願過ぎるんじゃないの!?と。


それぞれ思い通りにはいかない、やむを得ない諸事情があるからこそ、派遣会社に頼むことになってるというのも重々承知ですが、本当は、派遣に頼る必要の無い部分まで、みんな投げ出してしまっているのでは?

今の私のように、本業じゃないことを、表面だけ取り繕って「働いている」という気になっている人ばっかりなのでは?

しかも、みんなその本業じゃないこと、表面の取り繕いのために、病気になるほど頑張って働いていたり、「疲れた~」が口癖になっていて、「今月は残業何時間!」というのが、あいさつ代わりになってる。


なんかおかしい・・・。

うん、なんかおかしいよ・・・。

せっかく「頑張っているエネルギー」の方向が何かズレて、無駄になっていない?


でも、

とりあえず、


お給料ちゃんと貰えてるし、いっか~


という感じに、本音では疑問に思いつつも、あまり深く考える暇もなく働き続けていました。


アメリカで食生活の大切さや、物の少ない生活のスッキリ感などを実感したはずなのに、

その当時の私は、忙しさにかまけて、食生活は乱れ、洋服もどんどん買って、整理しきれない状態になっていました。


そして、あるキッカケに繋がっていきました。



専業主婦への入口

この頃までの私には「自分を労わる」というような視点はほぼ0だったと思います。

小さい頃から大きな怪我や病気はしたことが無く、学生時代にスポーツで鍛えていた自負もあり、

「自分は丈夫!具合が悪くても気合で乗り切る!」という変な根性で頑張っていました。

熱があっても会社に行くのは当たり前で、それを自慢するような気持ちさえあったような・・・。

(実際に、算明学という中国の占星術で見ると、とても丈夫なタイプなのです。が、当時は放置し過ぎでした)


そのおかげで(?)、中途入社した会社でもそれなりに評価され、やり甲斐を感じて働いていました。が、実際には、生理痛、腰痛、偏頭痛など、慢性的に不調があり、「疲れた」が口癖で、膀胱炎になったりしてました。


その頃、主人と付き合い始めたのですが、ちょうど付き合い始めた頃に、ルームメイトが急展開で結婚することになり部屋を出て行きました。

友人とシェアしていた家賃を一人で払うのは負担だったので、そのまま私も部屋を引き払い、主人と一緒に暮らし始めました。


そして、一年くらい経って、いよいよ本当に結婚しよう!ということになり、憧れのブランドで高価なダイヤの指輪を買って貰いました。


主人は「結婚したら仕事を辞めても続けても、私の好きなようにすれば良い。」と言ってくれました。

社内では、結婚しても働き続けている人が多く、家族も友達も「子供ができるまでは働き続けて当然」という雰囲気でした。

お給料も悪くなかったので、経済的な面でも辞めてしまうのは勿体ない、という気持ちでした。


すでに一緒に暮らしている現状は、お互い残業続きで外食ばかり、部屋は散らかり放題・・・。

心の底では、このままでは、いずれどちらかが、大きく体調を崩すのでは・・・

仕事もすでにめいっぱいやっていて、もし異動になったら、一気にうまくいかなくなってしまうかも。私が本当はたいして能力も実績も無いということがバレてしまうかも・・・。

というような漠然とした不安を抱えていました。


が、外食続きなのも、散らかり放題の部屋も、自分がもっと努力して時間のやりくりが上手になれば良いんだ。みんなそうやって頑張っているんだ。

と、自分に言い聞かせながら、また眠い目をこすりつつ会社へ向かっていました。

その日は特に疲れていて、ボーッとしていたんです。


そして、会社に着いてみたら、ダイヤの指輪が無くなっていました。

泣きながら、道端やらかばんの中やら探し回り、交番に紛失届を出したり、質屋さんに電話しまくったり、手を尽くしましたが、出てきませんでした。


それまでの私は、もともと物を失くしたことがほとんど無いのです。(その後も失くしたことはありません。)

その私が、その時の私にとって、一番大切なものと言っても過言では無いエンゲージリングを、

貰って一週間で失くしてしまったのです。


これには落ち込みました。

しばらく落ち込んで、自分を責めまくった後に思いました。(夫は一言も責めませんでした)


こんな風に「疲れた~」が口癖の生活をして、大事なリングを失くして、

私は何をやってるんだろう?

せっかく大好きな人と出会って結婚できるなら、

夫婦で元気に楽しい時間を過ごすことが最優先じゃないのかな?


そうして、結婚式前に会社を辞めて、専業主婦になることを決意しました。


私に仕事を辞める決心をさせる為に、私の潜在意識やスピリットやガイドのような存在が、あのリング紛失事件を起こしてくれたのだろう、と後に気付きました。

きっと、他の小さなお知らせみたいなことも、たくさん送ってくれてたのでしょうが、

当時の私がなかなか気付かなかったので、一番ショックを受けそうな「リング紛失」という手段に至ったのでしょう。



4、に続きます。

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