のこしたい、ことば ー娘と母の生きるー



小学生 と いのち

小学2年生になる娘のガッコウで、いのちをテーマに道徳の授業が行われるという

そこで、保護者からの手紙を集めたい、そんな学級通信を娘が持ち帰ったのは5月中頃

期限は10日ほど、テーマは「これから生きる子供たちに向けてのメッセージ」

さて、どんなものか、と書きはじめた

ひとつ、書くと、嘘くさい

ひとつ、書くと、ありきたり

ひとつ、書くと、書くと、書くと…

いのちが大切さ、素晴らしさ、なんて、ことばにしたら、実に陳腐

じゃあ、2年生のきみに、ことばで、伝えられる、いのちの大切さってなんだ?


生 と 死

しなない と いきる 

昔はこのふたつが同じような、こと

そう漠然とかんがえていた

しぬ ということがひどく遠い、そんな感じだった

それが、おかしなことに、子供を生んだことで、

あんなに遠くにいた死が、すとん、と手元にやってきた

生んだ、のに、死を意識する

なんとも不思議な感じだ

そして、それは

おかあさん、という新しい目をもらって

その目を通して見た世界でもあった

きみがわたしのもとにきてから

その新しい目がいろんなことを教えてくれたし

いろんなことを考えさせてくれた

いままでの、私を、おかあさんの私が整理してくれる

そのことを、すこし、手紙にしてみようか

そう、なんだか、全部が腑に落ちた


いきる、あなたへ


いきる、ってどんなことだろう


おいしいものをたべてよろこんだり

おともだちとケンカをかなしいきもちになったり

おなかがいたくなるほどわらったり

つらくて、くやしくてないたり…

まいにち、いっしゅん、いっしゅん

ひとは、いろんなきもちをかんじます

おかあさんは、そのひとつひとつのきもちを

こぼさないよう、ちゃんとかさねていくこと

それがいきる、ということなんじゃないかな、

そんなふうにちかごろかんがえるようになりました


かんたんそうにみえますが、それはとてもむずかしいことです

おかあさん、という、おとなであるはずのわたしにとっても

じょうずにできないことのれんぞくです


でも、どんなにゆっくりでも

うまくすすめなくて、すこしもどっても

あきらめることなく、きもちをかさねていく

それがたいせつなことだといまはおもえます


でも、これは、おかあさんの、いきる、です


あなたがこれからおとなになるまでに

いろんなことがあるでしょう

おとなになってからも、

それまでも、

ほんとうにいろんなことがある

でも、どんなことがあっても

あなたをいきることができるのはあなた、しかいません

たくさんわらって、たくさんないて

いそぐことなくすすんでください


そうして、いつか、てにする

じぶんにとっての、いきる、をしっかりうけとめて


だいじょうぶ、そういうひがかならずやってくるから



だいすきだよ、いつも、ぜんぶ






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