49日忌

前話: 29日目

49日法要を自宅で行う。法要といっても、私が簡単なお経を読んだ後、近親者と近しい友人達と会食をしただけです。これも亡妻が演出していった葬儀の形です。Hさんがチラシ寿司と「冷汁(ひやじる)」を大量に作って持ってきてくれました。特に、冷汁は皆さんに好評でした。どちらも、生前、妻が好んで作った料理の一つです。

冷汁は宮崎出身の私の母から妻に伝わった家庭料理ですが、次女も時々作るものの、まだ亡妻やHさんのレベルに達していません。

次女が妻から教わった同料理ノートからレシピを紹介します。

白ゴマ 大サジ5杯(すり鉢で軽くあたる)

みそ 大サジ4杯 白ゴマと混ぜる。

砂糖 大サジ3杯

きゅうり 2本(薄くスライスする)

大葉 少し(細くきざむ)

茗荷(みょうが) 少し(細くきざむ)

冷水、氷

要するに、冷たい味噌汁のようなものです。これを冷ご飯やソーメンにかけて食べます。夏場、食欲が減退している時とか、深酔いした翌朝に食すると絶品です。なによりも簡単に出来て安いのがいい。


連休中の大雨の日、妻が乗っていたシーマのエンジンが停止してしまいました。数日前から、ベルトがすべるような音がしていたので休み明けに修理に出そうとしていた矢先でした。修理工場に引き取りにきてもらいました。ベルト交換程度で直ると簡単に考えていたが、エンジンを噛んでしまっており、エンジン修理に50万円かかるという。現在判明した修理費がこれで、さらに関連部品も修理する必要がでるかもしれないので、これ以上になる場合もあるとのこと。

ポンコツ車だし、シートの破れもあるので、修理をあきらめるよう次女に言うと、遺品なんだからなんとしても直してもらいたいと泣きじゃくる。

中古エンジンを探し、エンジン載せかえをするべく、探したが、適当なものがない。気持ちの落ち着いた次女もやっと修理をあきらめてくれました。この車は今年の5月に静岡で事故に遭い、フロントバンパを交換しています。妻からの電話を受けた私が最寄の車体整備工場を紹介し、ここで直しました。同乗していた次女にあとで詳しく聞くと、相手の軽自動車は大きく損壊し、シーマのバンパの角が大きくめくれたとのこと。

当該工場に当時の見積書および写真が残っているか問い合わせると、ない、とのこと。保険事故であるしもらい事故だから、裁判でもおこせば再修理できるかもしれないが、工場にも迷惑をかけるのであきらめることにしました。

損傷診断が適切に出来ない修理工場が増えていることが気がかりです。この車の場合の事故損傷によりエンジンルーム内が移動変形したにもかかわらず、修理工場のフロントマンも保険アジャスターも損傷診断ミスをしたようです。このような場合、影響が直ぐ出ることはまれで、3ケ月後ごろに出ることが多く、その因果関係を後で証明することは難しい。

妻の愛車は妻と共に昇天して良かったのかも・・・・・・。


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