オリジナル位牌

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知人のS社に頼んでいた位牌がようやく出来上がった。硬質アルミ合金から形を削りだし、遺影と文字をレーザーで彫刻。塗装後、最後に妻の愛用していたダイヤを埋め込む。これを埋め込む方法についていろいろ検討した結果、台座とリングを外したダイヤの爪底にネジ山を作り、2ミリのネジで止めた。S社のO社長みずから最後のダイヤ装着を担当。神業を見せると、最後のコンマ数ミリのねじ山合わせのヤスリがけで角度も深さもピッタリ一致した。さすが人工衛星の部品も作る精密加工技能だ。

先日、近所の仏壇やで小さな仏壇を買った。知人が持ってきた仏壇問屋のカタログは高くて手がでなかった。このカタログの7割引で買えるとのことだったが、それよりも安く求めることができた。亡き妻が3年前、仏壇を買い替えるかといって一緒に見たものだ。とびらが電動で開閉するので気に入っていた。その時は買わなかったが、3年たっても売れなかったようだ。なぜ仏壇の価格がいいかげんか疑問だ。

仏壇の灯明で位牌のダイヤがキラット光った。妻は満足してくれただろうか?

(200310.05撮影)

納骨時期を延し延しにしてきたが、次女の気持ちもようやく落ち着いたので本日、身内と栃木のおじさん夫婦、そしてHさんだけで納骨した。墓碑に私の両親に加えて新たに妻の名が刻まれた。妻は無宗教なので妻の死後、別荘に命名した「陽香庵」を戒名に代えて添え書きたした。私は宗教を持っているが、戒名は無用なので、死後は同じようにしてもらいたい。

お墓を立てる時、妻の発案で「今日はきてくれて ありがとう」と銘記した墓石にとうとう自ら入ってしまった。合掌


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