娘は第一次硝子体過形成遺残 ~表層義眼~

前話: 娘は第一次硝子体過形成遺産 ~国立病院 受診~
人間は眼球が動くことで顔が成長する。
そして眼球は見えないと成長しない。
娘の右目は成長しないため、このまま放っておくと顔が歪むので生後半年をめどに表層義眼を入れることを勧められた。
しかし、娘は左右差があまりなく実際には1才4ヶ月で入れることになった。
義眼は眼球が無ければ補助金が出るが、眼球が残っていると美容目的とされ全額実費となる。
表層義眼は顔の成長に必要な物なのに、扱いとしては歯の矯正や入れ歯と同じらしい。
納得はいかないが、娘の為に迷わず表層義眼を入れることにした。
入れるまでは目薬をさすだけで大騒ぎなのに、義眼なんて入れられるのか不安だったが、いざとなると強いもので、なんとか着脱できるようになった。
それまでは右目の小ささもさほど気にしてはいなかったが、義眼があるのと無いのでは全く違かった。娘の両目のバランスが取れた顔を見て、私も旦那も興奮した。
娘の目の障害が分かって「なんでうちの子なんだろう?」「何がいけなかったんだろう?」そんな事を毎日考えていた。
今でもふっと考えてしまう。
しかし娘は片目とは思えないくらい活発に動くし、細かい物もよく見えている。
親身になってくれる義眼外来の先生、義眼師さんにも出会え、娘の義眼ライフは順調だ。
しかし、この先必ず娘は目の事で悩み、泣いたり、私を責める時が来るだろう。
そんな娘とどう向き合えばいいのか今はまだよく分からないし、不安だらけだ。
だけど、娘の気持ちは全力で受け止めたい。
全部受け止められる強い母になるのが私の人生最大の目標だ。




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