自分探しをしていたニートが試しに3日間山籠もりをしてみた。~第一話 なぜ、山籠もりをしようと思ったのか?~
プロローグ
【山籠もり】
それは、自分探しをしている人にとっては、一度は「やってみたい」と思う行動の一つ。
だが、なかなかやるきっかけがなく、「まぁやらなくてもいっか」となるのが現実。
それは、自分探しをしていたニート岩間も一緒だった。
友人のある一言を聞くあの日までは・・・。
これは、「自分とは何者か?」を追い求めた普通の青年の物語である。
きっかけは不意に
8月のある晴れた日。
ニート岩間は、仕事もせず、友人Aと渋谷のカフェでお茶をしていた。
人からの影響を受けやすい岩間は、友人が冗談で言った一言によって、火がついてしまった。
「よし!山籠もりしよう!」
岩間は、簡単に決断した。
準備は慎重に
とはいえ、山籠もりと言っても意味が分からない。
イメージは、「長野や岐阜の山奥に行って、誰もいないところで野宿をする」
これしかない。
(果たして、これで自分を見つめ直すことができるのか?)
ふと疑問があったが、それは無視した。
山籠もりの情報を集めていくうちに偶然、山籠もり経験者の友人Bに話を聞くことができた。
(その手があったか!)
と高尾山も山籠もり先の候補に入れた。
だが、ここで岩間は致命的なミスを犯す。
「山籠もりしてどうだった?」という肝心の質問は忘れていた。
そんなことも気にせず、岩間は家に帰り、山籠もりのルールを作る。
①一人で山籠もりをする。
→ そもそも行ってくれる人がいない
②涼しくなった9月に決行。
→ 熱中症で倒れたら、元も子もない。
③山籠もりは3日間。
→ 根拠はないが、3日間が妥当だろう。
④野宿する。
→ テントは、旅の醍醐味。
⑤熊さんが出なそうな場所にする。
→ 最悪、熊さんに出会ったら、戦わず死んだふりをする。
⑥死なない。
→ これだけは死守。
ルールも決まり、山籠もりセットは友人から借り、場所は高尾山に決定した。
ワクワクした気持ちを胸に出発の日を待っていた。
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