ケチ男が全財産の5万円を握りしめて、タイに新婚旅行に行ったおかげで、ビジネスが軌道に乗り始めた話。

2 / 2 ページ





そんな時、妻の声がちょくちょく耳に入ってきました。


うわ!すごいキレイだよ!!
幸せすぎる!!
一生の思い出になる!!
夢がかなった!!


延々と続けられる「喜びの声」を聞くうちに、

僕の具合もだんだんとよくなってきました。


そして、あまりにもその声が続くので

笑いながら妻の方を振り返ると・・・


スキューバのスタッフの人達が、妻をにこやかに見守ってくれてました。


船の中の全員が笑顔になっている瞬間でした。






無事にスキューバも終わり、港まで送ってもらった時、

僕は心からスタッフの人に

「ありがとうございます。」と言えました。


楽しかったねー。


最高だったねー。
幸せ!!


終わって、ホテルに向かう最中も・・・

その日の夜も・・・

次の日も・・・

妻はそう言い続けてました。


その言葉を聞くたびに、幸せになりました。


そして、同時に

大事なことに気付いていきました。


起業してからずっと僕は

失うことばかり考えるようになってしまっていたこと。


ここに使ったら、お金がなくなる。
なるべくお金を使わないように・・・。

そんな思考に陥っていました。


だから・・・

なるべく安い値段をつけないといけない。
安いサービスの方が、喜んでもらえる。

いつしか、そんな考えに陥っていました。


だから、スキューバの2万円ですら

高すぎる!!

と感じてしまっていました。


だけど、無理やり連れて行かれたスキューバが終わった後、

僕は・・・


たった2万円なんて安すぎる!!

という考えになっていました。


大事な人が、あんなに幸せそうにしてて・・・

それを観て、僕も幸せを感じられて・・・

スタッフの人たちも笑顔でいてくれて・・・

ずっとずっと思い出に残る。


そうやって・・・

「失うもの」以上に、

「得られるもの」に目を向けさせてもらったから。


そして、それは僕の仕事に対する考え方

変えていきました。


安い方が喜んでくれる。

当たり前のように、僕はそう思っていました。


だけど、しっかり考えてみると

それは違いました。


「安くても、幸せをつくれなかったら意味がない。

高くても、それ以上の幸せを創りだしたら喜んでもらえる。」


僕は、お金に囚われて・・・

そんな簡単なことにも気付くことができませんでした。





帰国した後、僕らはサービスを見つめ直しました。

すると、今まで気付かなかったことが見えてきました。


安い方が喜んでくれるから、安くする。
だけど、安いから
こんなもんで良いでしょ?
安いから、これくらいしかできない。

いつの間にか、そうやってサービスをつくってしまっていたこと。

結果、お客さんの結果に繋がっていなかったこと。


それから、悩みに悩んで・・・

勇気を出して

値段を一気に倍にしました。


そして・・・

それ以上の価値を提供する覚悟を決めました。

「お客さんが得られるもの」を伝えるようにしました。


すると・・・


以前の倍の値段になったのに

お客さんが以前の倍以上増えだしました。


そして、そのお客さんと交わした会話は、

今も忘れられません。


前から知ってたんですが、
値段が安すぎて頼めませんでした。
え??何でですか??
いや、自信がないのかなーと思って・・・。


それから、新しくお客さんになった方達に、この質問をしました。


安いサービスってどんなイメージですか??


色んな答えが返ってきました。


丁寧にやってくれなさそう。
責任感がなさそう。
結果が出なさそう。


その答えを聞くたびに、

安ければ安いほど良い。

と思ってた自分の間違いに気づきました。


今、うちが提供しているサービスは

市場よりもはるかに高いものばかりです。


だけど、お客さんになってくれる方達は

安すぎる!!

と言ってくれます。


それは、市場と比べてって話じゃない。

それは、同業と比べてって話じゃない。


それは、

「得られた結果に対して安い」ってこと。


そして、そうなれたのは

あの無理やり連れていかれたスキューバのおかげ。




あれから、6年・・・




「みんなが笑って、みんなが幸せになる仕事」

僕たちは、いつもそれを心がけ続けています。




あのスキューバの船の上のように・・・。



著者の春明 力さんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。