旦那は包茎童貞38歳。子供は江頭2:50

著者: Takeuchi Emi

彼女は産まれてきた時、眉間にシワを寄せてブサイクな顔で泣いていた。


確かに写メを何度見てもブサイクなのだが、私に取っては可愛くて仕方ないのである。

陣痛の死ぬんじゃないか?というくらいの痛さや、切開のこの世の終わりの痛さなんてぶっ飛ぶくらい

産んだ瞬間

(ああ!もう2・3人欲しい!!)


ん?


(……しまった!相手がいない!!!)


包茎童貞38歳に、入籍してから暴力を振るわれていた。

結婚前、包茎童貞38歳は実家住まいであったが、実家でも暴力を振るっていた。

そして、結婚するまで彼の妹が精神障害者だとは聞かされていなかった。

更に、彼の父親は死んだと彼は言っていたがムダに生きていた。

彼の父親は、彼の家族内で何の威厳も無い。

世間体だけを気にしている割には、見栄だけの自画自賛の話しか出来ない人であり、御礼の一言も言えない常識も無い、世離れしたかなり頭のおかしい父親だった。


だが、その上をいくのが彼の母親であるボスザルである。


私と2人っきりの時

「そんなに悪阻が辛いものかしら〜?」

とソファに座りながら足を組んだ。

そこへ旦那が登場すると

「座ってえ〜座ってえー」


私「・・・」


旦那は、俺の母親優しいだろ?目線。


旦那の両親からは、子供を流産させられようとしたが生命力ある子供で無事だった。


この旦那は、旦那で、

卒業式を終えるとスタコラサッサと逃げてしまった。


(なんて日だ!!)


「嫁が悪い、嫁が悪い、と言って同情されて、仕事辞めたら前の会社の女の子から電話掛かってきて付き合うようになって、一年後に結婚する」

と、中二病ストーリーを話してきた。

どうやらお目当ての人が会社にいるようだ。


程なくして別居し、私は1人で江頭を産んだ。


童貞卒業式に妊娠した子は、お利口さんで予定日に産まれてきてくれた。

産んだ後、一晩ずっと子供の寝顔を見ていた。

天使にしか見えない。

こんな可愛い子は見た事がない。

可愛くて,可愛くて,仕方がないので何枚も写真を撮った。

そこに映し出されたのは江頭2:50。

見事な親フィルターの七色マジックである。


親離れ子離れが出来ないと、このフィルターもタダの狂気になるのだろう。


著者のTakeuchi Emiさんに人生相談を申込む