教育について、現役高校生と語ってみた。
今日はある高校生との対談
まだ暑い8月の半ば、場所は夕方のスターバックス。
僕はソイラテが好きだ。80%の確率でお腹を下すのだが、今日ももちろん注文するのはソイラテだ。
人間の尊厳をかけた戦いが、僕の中で、主に下腹部あたりで始まっている。
さて、今日はある高校生にインタビューさせてもらうことになっている。
フナバシリヒト。高校2年生。Createach A代表。
(Createach Aとは、「高校生が高校生に授業をすることで、楽しい授業や授業の楽しみ方を学ぶ」というなんとも有意義な活動をしている団体。)
普通の大人や高校生から見ると「なんなんだ、あいつは。」と一目置かれる彼。さて、どんな話が出てくるのやら。
早速、不穏な空気を流してしまった。それにしても彼、制服を着ていなかったらまるで妻帯者で家持ち、車持ち、って感じの顔......否、大人らしさをかもし出している。
高校生教室について
先生側は、「ねらい」が達成できているかを、実際に受けた生徒側からのフィードバックで確認する。
そのために、先生側の質問も、生徒側の受け答えもけっこうガチンコだ。
あまりにド直球な指摘が飛び交っていて、空気がピリッとする瞬間もある。その本気の雰囲気に僕がオシッコちびりそうになったことは秘密だ。
「先生ー生徒」の振り返りが終了したら、今度は「先生ースタッフ」でまた振り返り。今度は、ギャラリーの大人も混じってのフィードバックの殴り合いだ。もちろん、良かった点は具体的に伝え、悪かった点には改善点を添えて伝える。笑いだって起きるけれど、本気なのだ。コミュニケーション百人組手という感じ。
さて、彼は、どんな人生経験から、「高校生教室」のような活動に入っていっただんだろうか。
高校生教室を始めたきっかけ
白川さん(通称しらさん)とは、高校生教室の『顧問』という立場で、あらゆる支援をしてくれている方。名古屋青少年交流プラザの職員さん。僕の友人でもあり、師匠とも言える人。
あんなすごい人がいるんだろうか、と。
ちなみに、しらさんは、「柔和」「優しさ」というものを絵に描いたような優しい雰囲気の人です。ただ、責任感の強い誠実な大人の方なので、言うときは言う、そういうメリハリとアツい気持ちがあります。その辺は十分伝わっているようで......なによりです。
フナハシのルーツ
人生の転機
もともと、真似事が好きでしたね。◯◯屋さんみたいな。けどそれって一人ではできないんですね。それが「ここではできちゃうんだ!」っていう感動がありました。
「こどものまち」とは、ドイツの「ミニ・ミュンヘン」をベースした、こどもがつくるこどものための「まち」。お店があり、仕事があり、通貨があり、それらの運営まですべてが子供(小〜中学生くらい)によって運営されているイベント。子供たちが参加し、遊びながら、社会性やまちの仕組みを学べる。僕は田舎育ちだし、子供は田舎で育つべきとまで思っているけれど、この活動を知った時だけは、都会の子供がうらやましいと思った。
その次には中3でこどもまちづくりサミットの報告会に行って。
計2回のサミットに参加して、同世代の刺激を受けたとのこと。
「こういう言い方は語弊があるんですけど...」と前置きした上で、
「震災が自分の人生にとって大きな出会いを与えてくれた」と教えてくれた。
このへんの配慮も忘れないのが彼のいいところだ。
一方、僕は生まれてこの方語弊しか産んだことがない。Mr.語弊といってもいいかもしれない。早速この文が語弊を含んでいるという事実。笑える。なにこの高校生。なにこの差。
その発想自体がすごいと思う。ある意味で失敗体験をして”負けて”いるにも関わらず、
「どうしたら楽しく勉強できるんだろう?」だって?
どうしたらそういう発想ができるのか僕に教えてくれ!!
教育について
すごい人、いい仕組みが色々あるのに、うまく回っていない感じ。
今の学校が悪いとかそういうんじゃない。
僕は誰と喋っているのだろうか。わからなくなってきたよ。これで高校生だから、先が計り知れないのだ。問題意識的なものを持ちつつも、リアルタイムでがっつり当事者なのだから、不思議な立場である。
さて、そんな彼が、今後大学生になっていくわけだけど、大学についてはどう考えているのだろう?
大学について
結果、就活でどう偽わろうか?って話になりがち。
僕はむしろ、こんな発言が出てくる高校生が怖いです。おまえはあれか。未来の日本を牛耳るのか?
今のうちにゴマをすっておかなければ。僕の未来が危うい。ごく個人的な未来が。
自分の進路について
一方、学校の教員が学校しか知らないのにも違和感があるから、民間に就職したいとも思う。非常勤で仕事しながら、というのもあるし。
将来的には、教育系のことをやりたいんだね。
一度、社会人になってから教員になった人ってインパクトがある印象が強い。どちらがいいというわけではなく。逆に、教員一筋の先生ももちろん覚えているけれど。
実験で、1キロくらいある台車を垂直落下で大破させた物理のおじいちゃん先生、元気かな。テンション上がって自分でやっておいて、シュンとしていた寂しそうな顔は忘れられない。先生、僕は元気にやってます。
そして話題は、「学びを自分で探せる人」の話へ。
開いている学生、閉じている学生
開くことを促す場、という意味ではめっちゃ価値がある活動だね。
教育において、リスクを大人がカバーして、学べる環境を整備するべきではないだろうか。失敗しても良いような”場”を作り、余計な手出しをしない、というスタンスが取れる大人がたくさん必要だと思う。
そうすれば、彼のような妖怪高校生みたいなのがたくさん生まれてくるんじゃないか、と期待している。
閑話休題。恋愛について
恋愛って、結婚とかそういうのを見越してするものなんじゃ。
ちなみに僕は、中学時代は親友が取っ替え引っ替え付き合うのをサポートしていました。いわゆるパス回し役。そして大学に入ったらクソモテるという神話を信じていましたが、全くの無風でした。
今後の動きについて
最後に
僕はいま、誰と話しているんだろうとわからなくなること山の如しでした。
ここには書ききれませんでしたが、彼の生きてきたこれまで、今の団体のこと、メンバーのこと、教育のこと、その他いろいろなことを語り合いました。まさに今、教育システムの当事者である彼と、教育に関する議論ができるなんて、こんな恵まれたことはないなと、今改めて感じています。
まさに今、教育システムの当事者である彼と、教育に関する議論ができるなんて、こんな恵まれたことはないなと、改めて感じています。
彼が、Createach Aのメンバーの話をするたび、表情が一番の笑顔に変わるのが印象的でした。嬉々として語るその姿に、愛を感じます。いいリーダー像を見たように思います。
「妻帯者持ちみたいな顔ってどんなだよ?」と思う方はこちらの動くフナバシを是非↓
https://www.youtube.com/watch?v=mruX_tvHZyw&feature=youtu.be
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