【失敗中古車輸出出張体験談】7
ボリビアに2日間軟禁され、やっと大使館で返却してもらえると思っていた
カルロスと私。そしてその時が来たはずなのに一筋縄では解決しないのであった。
「お前が実はこの日本人は中国から来ててこのボリビアをスパイとして調査しに来たのだろう。」と
カルロスからこの言葉を聞くが早いか大使館長の館長の胸倉を掴みかけるが早いか、
「お前ふざけんな!何でおれが中国人やねん!!」と日本語で怒鳴った。
カルロスに腕を掴まれ、怒りをこらえながらやっと席についた。
館長は何だこいつは、と言うような表情でこちらを見ている。私は怒りが収まらず、
「こいつ絶対あほやろ、もう意味わからんわ。」と言って館長を睨みつけていた。
館長は呆れた顔のままで、静かにペラペラとまたスペイン語でカルロスに話かけた。
「今度はなんて?」少し呆れながら私は尋ねた。
「まあ、彼も初めてのボリビアだししょうがない、ここは1人US$500.-の罰金で
手を打とうと言ってる。」手を打とうってなんだそら!?と思いながらも
「そもそもイキケの旅券を買ったときにビザの話をしてたんやろ、そしてこうなったんは
お前の責任やからこの罰金は俺絶対払わんからな。」怒気を強めて言った。
カルロスはわかった、わかった、ともう絡むな。いう顔をして
今度は館長になんと罰金の値引きの会話を始めた。「何で罰金を値引き???、出来るんか???」
もう本当にわけがわからなくなり、怒りを通り越して呆れ顔で二人のやりとりを見ていた。
結果二人でUS$150.-まで落としたカルロスは満足げな顔を大使館を出るまではしていたものの、
大使館を出るなり、「これはおかしい、神戸にあるボリビア大使館の知り合いに掛け合う」と
不満を漏らしていた。そしてどうにか出国のスタンプを頂き、日本への帰路に着く。
会社に帰れば社長に「お前は何しに行っとんたんじゃ!!お前がのこのこついていくから
こういうことになるんじゃ!!」とどやされるし、仕事はタップリ山積みになってるわ、
トホホな初出張になった。但し、その2ヶ月後から日本からボリビアへの入国に際し、
ビザが必要なくなったのは事実である。本当にカルロスは今どうしているのだろうか。
どんな状況にあっても深く考えず、「今」だけを生きて楽しんでいる彼らの生き方を
少し羨んでみたりする。ラパス。。また行ってみたい。
ボリビアの食べ物は日本人にも合います。肉は少し硬いけど、ジューシーで
味がしっかりと染みています。日本食レストランもありますし、刺身もいただけます。
インディオの人たちもどこか暖かみを感じます。
最後に写真を張り付けておきます。
写真上:左上がカルロス直筆「非常ビザ」しかもサイン入り。
その下が大使館長のサイン入りビザ。
写真下:左上:LAN CHILE AIRの中から撮影したアンデス山脈
左中:右がカルロス、左が私。ボリビア―ラパスのレストランにて。
左下:小さいですが、イキケのフェリペ経営の車屋
右上:イキケの飛行場。本当に当時はこんな感じでした。
右中:イキケのレストランにて遅い昼食。イキケも料理はおいしかったです。
右下:イキケの滞在先ホテルから撮った一枚。
ここまで読んでくれた方々、ありがとうございました。
続いて、アフリカ―ザンビア-コンゴ民主共和国での出来事を書いていきます。
KEN
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