6 「運命の夏の出会い」

前編: 5「1964夏・江東区の夕日」
後編: 7  「タダで大学を卒業させる法」 


2、3年に一度の祖国帰国時にどっさり仕入れたものには、まず自分のも含め
た 家族の下着類、それに靴下。ポルトガルに30年近く住むのだが、それでも
下着や靴下はなんと言ってもわたしは日本製ファンだ。
 
「安い、質がいいので長持ちする、使う者の身になって作られている」の三拍
子が そろっている!それからポルトガルではなかなか入手できない食料。
例えば、わたしは津軽の出だから「津軽のシソ梅干」、「津軽漬け」、子供達の
もの では、持って帰ってもすぐに終わってしまう「ヨーグレット」「チョコ レート
ポッキー」、そして、これが一番重量を食うのだが「本」である。 重いので船便
で送り、3ヶ月ほどはかかるのだが、荷物が届くまでの楽しみったらない。

滞在費の中で本代の占める割合はかなり大きかった。 本そのものもだが、
送料も随分とかかるのである。 ところが、近年(当時は)「ブックオフ」なる古本
屋の出現により、わたしは、かなり本代を節約 できるようになった。

私自身が欲しい本はそこではなかなか見つからないが、子供達の日本語教
育のための マンガ本、これがたったの100円ですよ、100円!しかも装丁が
古本とはとても思えない程 丁寧な形で本箱に並べられています。
「全ての本が100円」という初期の時代には、ただ 嬉しくて、送料の事も考え
ず、毎日のように出かけては行っては、2時間ほどをそこで つぶし、重くて
手に提げられないくらい、買い漁ったものだった。
後に、100円均一だったのが、200円、300円、500円と色々に分けらてしまっ
たのは、日本滞在費金欠気味のわたしには 誠に残念だ。

大泉学園体験入学も終え、ポルトガル帰国まで後2週間ほどという時に運命
の出会いは、やってきた!

その夏休みのある日、もいける娘とわたしは、ブックオフへ行こうと、炎天下、
徒歩20分ちょっとの道のりを、暑さでふーふー言いながら 歩いて行った。
店内はス~ッと汗がひくほどに涼しい。 娘とわたしはいつものように、それぞ
れ興味のある本棚のある場所へと別行動である。 ブックオフに限らず、本屋
で並べられてあるたくさんの表題を読んで行くのはわたしの喜びである。

いろんなジャンル別に仕分けられた本を、棚から棚へと目を移して行った。
と、一冊の本にわたしの目はくぎづけになった。

と副題にある・・・

「そんなわけぁないわ。あは。」と思いながらも、威勢のいい大ボラ吹いたタ
イトルが 気にいった!だまされたと思って読んでみよう、 と買ったブックオフ
のこの一冊こそが、わたしたち親子の、いえ、我がもいける娘の日本の大学
受験不可能の夢を、 可能に導くことになる、微笑む開運の女神になろうとは!
このときは夢知らずだったのである。

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7  「タダで大学を卒業させる法」 

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