8 「のび太の受験鉢巻」

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夫と娘が出かけた後のある朝、娘の部屋に入って
ベッドの頭の壁に 貼り付けられた文字が飛び込んできたのには
びっくりした。

この頃である、「」と娘が聞いてきたのは。
「おばか。鉢巻で勉強するんじゃない、気合だ気合!」と一笑に付した
母ちゃんでしたが、今思えば日本の受験生の雰囲気を少し味わって
みたかったのかな。それに、ファンだったドラえもんの「のび太」もテス
ト勉強をすると言っては鉢巻してたものね。と、殆ど嘲笑してた母ちゃ
んでした。 わが子たちの日本語話し言葉は、ドラえもんとマンガで
身に着けたともいえるのだが。

父親からの支援OKも出ておらず、塾もなく、目標を共にする仲間も
いないです。もいける娘は、孤独な
戦いではあったと思います。 しかし、夢を持つってひたすらまっしぐら!

最後の一年間はかなり厳しかったに違いありません。 帰国子女と言
うと、案外簡単に難関校に入学させてもらえると、親も 子も周囲も考え
がちです。 そういうところもないとは言いませんが、難関校を突破する
のは端が想うほど た易くはない。まして一度も日本の学校で正規の
授業を受けたことがないのです。

9年間の週1補習校と同じく9年間に渡る4教科の海外子女教育財団
の通信教育を受け、 親と地道に続けて来ましたが、それで十分なわけ
はない。

世界各国からの帰国子女の殆どは親の海外赴任について行き、将来
の帰国に あわせてそれなりに、みな有名校の通信教育を受けたりして
いるのである。日本語からして 既にもいける娘とはレベルが違うでしょう。
これをいかにクリアするかが大きな問題となってのしかかって来ました。

帰国子女受験のもう一つの問題は、日本の勉強ができればそれでいい、
と言うことではないのです。「がばっちり物を言う」。つまり、
日本語での勉強は当然のこと、 海外の滞在校の成績もよくがんばらな
ければならない、という点です。

これは厳しいことです。 色々な参考書類を読むごとに、「
なのでした。 おまけに、ズッコケ親子が狙うは、向こう見ずにも件の
」の絶対おすすめをそのまま 信じての、
なのであります。 知らないと言うことは、げにおそろしき。

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ズッコケ親子の受験戦記:10 ポルトガルの高校生活1「ちょっと厳しいやん」

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