俺はチップスターが好きだ。

ポテチよりも、何よりもチップスターが優れていると思う。
その最大の理由は、厚さ・味もさる事ながら、何よりもチップ達が綺麗に、整然と整理されて並んでいるところだ。
同じ形状のチップが整然と並んでいるから、1枚、1枚、繰り返し同じ作業で食べられる。単純作業の繰り返しは何よりも没頭できる作業の一つだ。次々と同じ作業によって同じ形のチップが口に放り込まれていく。この快感は何者にも代えがたい。
時に2枚、3枚を一気に口に放り込む。1枚のときと、2枚以上のときの歯ごたえは似て非なるものだ。重厚に重ねられたチップの歯ごたえから、ちょっとした贅沢を感じることができる。仕事の合間、ちょっと焦って4枚一緒に食べてしまったりすることもある。忙しい時間のはざまの至高の瞬間だ。
プリングルスじゃだめだ。あれは2枚、3枚を一気に食べるには大きすぎる。味も濃すぎるし、繰り返し食べ続けられない。
ポテトチップス、オー・ザック、ピザーラ、色々と似たスナックはある。それぞれまぁ好きだし、たまに食べる。けど、あの整理されていないバラバラな感じは、味以前の話でチップスターに劣ってしまう。
チップスターを食べていると、稀に保存方法が悪くて割れているチップが紛れている時がある。整然とした並びの中にあるヤサグレ者。その数が多いと許せなくなる。チップスターを許せないのではなくて、運んだ業者や、そんなことをした自分である。でも、少しの割れ具合なら、寛大な心で受け入れてやりたくなる。まぁ、いいよ、と手で丁寧に拾い上げながら食べる。
こんなことを書いていたらたチップスターを食べたくなった。けど、あいつは人気でオフィスの販売機からすぐになくなってしまう。この次の供給を待つ時間が、チップスターに対する思いをまた一段と強くする。
俺はチップスターが好きだ。。

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