いっかん

著者: 鎌田 隆寛

鏡は「面」
兎は「羽」
蝶は「頭」


物の数え方。


じゃあ、寿司はなんと数えるかってーと、


貫(カン)。


なんだけど、この数え方が、またややこしい。


【ややこしポイントその 1】

寿司屋で「1貫」と言うと、


寿司 1個を意味する場合と、

一皿(寿司2個)を指す場合があるとのこと。


つまり、もし「100貫下さい」って言うと、100個か、もしくは 200個出てくる。


数の単位として、いかがなものか。


【ややこしポイントその 2】

寿司を「貫」と数え始めたのは 2002年頃からで、それ以前は普通に「個」だったらしい。


「貫」って響きがちょっと古風だから、てっきり江戸時代から脈々と受け継がれてきた数え方なのかなーと思ってたら、意外なほど新参者でした。


「貫」が産まれてから14年だから、人間で言うところの中二くらい?思春期です。


【ややこしポイントその 3】

そもそも何故「貫」と数えるのか、由来がはっきりしていない。


・海苔巻きなどの「巻物」を「一巻」と数えたから説
・重さの単位である「貫」から来た説
・江戸時代の穴あき銭「一貫」の大きさから来た説
などなど


うーむ。恐竜絶滅の理由ばりに諸説あるようだ。


誤解を恐れずに言うと、寿司の数え方ってのは、


「出処の良く分からない不安定な情報が、あたかも昔からあった事実のように認識されている」


ってことなんじゃなかろーか。


これからの未来は、誰も経験してないので分からない。


けど、


誰もが経験した過去ってのも、思いの外、不安定なんだなと思う。当然そな過去の延長線上にある現在も。


で、寿司の数え方なんか氷山の一角なんじゃないかと思う訳です。


目立つところで「竹島」「尖閣」「北方領土」とか。


寿司の数え方とは違い、ドロドロの利権が絡みついちゃってるもんだから、ややこしい事この上無い。


醤油で黒く汚れた回転寿しの皿が積み上がっていくかの如く、黒い思惑に汚れた「事実」が何層にもなり積み重ねられているんじゃないか、と。


で、これも勝手な想像ですが、「黒く汚れた『事実』という皿が積み上がっているのは、相手側だけでなく、自分の目の前にも積み上がっているんではないかと。


なんかもう、「事実を認め合って一件落着」な感じで終わる絵なんて思い浮かばない。


元首相が色んなとこに出張って、鳩みたいに首を縦に振ってるようですが。。


安部さんには、自国の不利益にはならんよう主張を「一貫」していただければなと。

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