職業としての地方公務員(3)何も生み出さない

前編: 職業としての地方公務員(2)政治と行政
後編: 職業としての地方公務員(4)お高いジェネラリスト

 行政の仕事については前述の通り。ここで重要なことはそれが「何かを生産する」ものでもなければ「何かを売る」ものでもないこと。それは既存の富に制約を加え、一定の秩序のもとに並べなおすだけのものでしかなかった。

 たとえば、地方創生と声高に言われているが、地方自治体のやることは、そういうリスクを取れる民間人を呼んで、多少の経済援助をすることぐらいである。自分たちは絶対にリスクを取らない。安全圏から他人にリスクを負わせようとしているに過ぎないのだ。そして、そのリスクを負う人たちが無理難題の要求をしてくれば、梯子を外すこともやらなければならない。

 本当に地方創生に意欲があるなら、さっさと公務員をやめて、地元で起業するリスクを取るべきだ。その覚悟もない奴らが、周りで支援しているフリをして、自己満足に浸りたいのである。少なくとも私の眼にはそう映る。

 「一定の秩序に並べなおす」その最たる例は警察であり消防かもしれない。一定の秩序のもとに民間人の生命と財産を守る。行政の矜持とはこれなのだ。でも、それも行政機関自体が何かを生み出すというのではない。

 スキーバス事故に見られるように、ブラック企業やずさんな安全管理を行っていた業者を未然に摘発し、安全な輸送環境を作るのも行政の使命だ。しかし、それも一定の秩序のもとに客の生命・財産を守るためであり、そのことでなにか富を生み出すというものではない。

 まだ、法令通り杓子定規の所ならば、公の秩序を守るという誇りが感じられるかもしれない。しかし、経済や企画系の部署のように、自分よりリスクを冒してくれる人を待っているような所の職責っていったい何なんだろうか?と疑問符がつく。


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職業としての地方公務員(4)お高いジェネラリスト

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